日野美歌の名曲「氷雨」に隠されたライバル関係とは? 当事者だけが分かり合える思いを今明かす2026/11/04 12:00

笑福亭鶴瓶さんと八木亜希子さんがゲストと語らい、名曲に隠された秘話やプライベートまで“歌”と“人生”を深掘りする大人のトーク&歌謡番組「鶴瓶のええ歌やなぁ」(BS11 毎週土曜午後9:00)。日野美歌さんをゲストに迎えた11月7日放送回の収録に潜入! 本編をより楽しむために、現場の様子を放送に先駆けてリポートします。

「氷雨」「男と女のラブゲーム」などの大ヒットソングでおなじみの日野美歌さんが来店。鶴瓶さんとは「かなり以前に数回しか会ったことがない」というのに、その距離感はまるで親戚同士。序盤から豪快な笑い声と飾らない言葉が飛び交い、スタジオは和やかながらも熱気に包まれます。「美歌」という名前に託された両親の思い、歌手デビューに至るまでの歩み、そして「氷雨」の大ヒットをめぐる秘話。数々の出会いに彩られた歌手人生をひもときます。
ステージでは、時代を超えて歌い継がれる名曲「氷雨」をはじめ、自ら作詞・作曲を手がけた作品を生歌で披露。人生の歳月を重ねたからこそ響く情感豊かな歌声に、笑いと感動が交差する、味わい深い1時間となりました。
“美歌”は本名! その名に導かれるように歩んだ歌手人生

実は「日野美歌」は芸名ではなく本名。歌を愛したご両親は、合唱サークルの活動を通じて出会ったそうです。ある日、ラジオの「のど自慢」を聞いていたお母さまが、「ミカ」という名の出場者の合格を耳にし、「ミカ」という響きから「美しい歌」を連想。「女の子が生まれたら“美歌”と名付けよう」と心に決めたといいます。
その名に導かれるかのように、幼い頃から歌に親しんだ日野美歌さん。小学6年生で歌番組に出演したことを機に、本格的な歌のレッスンを始めます。神奈川・大船の自宅から東京・六本木の教室まで、一人で通うこともあったそうです。
やがて中学1年生で、人気オーディション番組「スター誕生!」に挑戦。しかし審査員から返ってきたのは、「歌唱力はおありになるんだけど、ちょっと老けているの」という思いがけない辛口の評価。これには鶴瓶さんと八木さんも「中学生にそんなこという!?」と驚きを隠せません。
それでも、歌への道を閉ざさずにいられたのは、番組プロデューサーから贈られた「あきらめちゃダメだよ」という言葉があったから。「その言葉を聞いて『そっか、私はまだ歌手を目指していいんだ』と思えて、閉じかけた歌の世界への扉がまだ開いたように感じました」(日野美歌さん)。その思いを胸に歌い続け、19歳で念願のデビューを果たします。
「氷雨」はカバーソングだった! 今だから語れる胸の内
「氷雨」は、日野美歌さんの代表曲として知られていますが、実は日野美歌さんのオリジナル楽曲ではなく、カバーソングです。
最初にこの曲がリリースされたのは1977年ですが、82年に日野美歌さんを含む3人の歌い手たちによる競作となったことで、相乗効果も生まれ、曲のよさが浸透し、大ヒットにつながっていきました。今回の収録では、「氷雨」ゆかりの人物がVTRでサプライズ出演! 「氷雨」と日野美歌さんに対する秘めた思いを明かします。
思いがけない告白に驚きながらも、静かに受け止める日野美歌さん。40年以上前の一つの名曲をめぐる物語は、昭和歌謡ファン必見です。
作詞への挑戦を支えた、桜への深い思い

近年は、自ら楽曲制作にも取り組む日野美歌さん。その原点には、作曲家・馬飼野康二さんの「詩でも書けばいいじゃない」という一言がありました。大好きな桜を題材に、初めて作詞した「桜が咲いた」。以来、桜にまつわる作品は7曲ほどに。咲く時も、散る時も美しい――その潔くもはかない姿に心をひかれると、日野美歌さんは語ります。
中でも、東日本大震災をきっかけに生まれた「桜空」は、特別な思いを宿す一曲。震災後、歌うことに迷いを感じていた日野美歌さんが、傷つきながらも花を咲かせる桜の姿に受け取ったのは、「生きろ」という力強いメッセージでした。その思いを歌に託した「桜空」を、ぜひ番組でお聴きください。
亡き両親への思いを歌に。「明けの明星」に込めた希望

日野美歌さんが作詞・作曲を手がけた「明けの明星」には、亡き両親への深い思いが込められています。コロナ禍で日常が一変する中、ふと心に降りてきた一つのメロディー。口ずさむうちに涙があふれ、「私に、この曲を書けってこと?」と、使命感にも似た思いに駆られたそうです。その旋律を手がかりに一曲を紡ぎ上げました。
2019年に父を、21年に母を亡くした日野美歌さん。別れの悲しみを抱えながらも、「明けない夜はない」という願いを、自分自身への励ましに、そして誰かの明日を照らすエールに変えて生まれた楽曲です。歌に耳を傾けた鶴瓶さんも、「ええ歌作るなあ」と感嘆の声をもらしていました。
SET LIST

「氷雨」
1977年 佳山明生/1982年 日野美歌 作詞・作曲:とまりれん
日野美歌さんはこの曲で1983年の「第34回NHK紅白歌合戦」に出場。対戦相手はやはり初出場だった梅沢富美男さん「夢芝居」。この年の初出場組にはほかに中森明菜さんも。
◯「この曲を私に薦めてくれたのは、当時のマネジャーでした。初めて聴いた時は、本能的にウキウキしたことを覚えています。デビュー曲は演歌でしたが、私自身はどちらかというとポップな曲の方が好きでした。ですからフォーク調の『氷雨』は、自分の感性にマッチしているように感じました」(日野美歌さん)
◯「何年たってもいい曲やね。僕自身は、日野美歌さんの女の人の声で歌う『氷雨』が一番印象に残ってるなあ」(鶴瓶さん)
「桜空」
2012年 作詞:歌凛 作曲:馬飼野康二
日野美歌さん自身が作詞を手がけた一曲(歌凛は、日野美歌さんが作詞・作曲を行う際の名義)。東日本大震災の後、幹が折れてもなお花を咲かせる被災地の桜に励まされた思いをつづっています。
◯「『氷雨』とは全然違うタイプの曲やけど、この曲もええねえ。作曲の先生が作らはったメロディーに詩をのせるって、めちゃくちゃ難しいやんか。でも、この曲は歌詞が曲にぴったりや」(鶴瓶さん)
◯「東日本大震災の時に書かれたと聞くと、ますます胸に染みますね」(八木さん)

「海を見ていた午後」
1974年 荒井由実 作詞・作曲:荒井由実
荒井(松任谷)由実さんの2枚目のアルバム「MISSLIM」に収録され、後に多くのアーティストがカバーした名曲。日野美歌さんによるカバーは、横浜ゆかりの楽曲を集めたアルバム「横浜フォール・イン・ラブ」に収められています。
◯「ユーミンの曲をラジオで初めて耳にした時は、『声もコード進行も独特。誰これ!』と驚きましたね。好きな曲はたくさんありますが、思い出が残っているのはこの曲。高校時代、歌詞に出てくるドルフィンというお店に友人と行って、ソーダ水を頼みました。貨物船は通らなかったけど(笑)、青春時代のいい思い出です」(日野美歌さん)
◯「まさかユーミンの曲を歌ってくれると思わんかった~。ムードがあっていいねえ」(鶴瓶さん)
◯「お酒を飲みながら聞きたいですね~」(八木さん)
「五番街のマリーへ」
1973年 ペドロ&カプリシャス 作詞:阿久悠 作曲:都倉俊一
高橋真梨子さんがボーカルを務めていたペドロ&カプリシャスの代表曲。かつての恋人の幸せを遠くから願う切ない詞が印象的。日野美歌さんは「スター誕生!」でこの曲を歌うことを希望したものの、プロデューサーから「この歌は恋を8回くらいしないとダメだ。曲を変えたほうがいい」と告げられ、断念したのだとか。
◯「子どもの頃、大人のバラードを歌うのが好きだったんです。正直、歌詞の意味はまったく分かってなかったんですけどね(笑)。大人になって、ようやくこの曲が描く愛の深さが分かりました」(日野美歌さん)
◯「こんな歌も歌わはるんや。以前から上手やとは思ってたけど、こんなにさまざまなジャンルの曲を歌う方やとは驚きました」(鶴瓶さん)
「明けの明星」
2022年 日野美歌 作詞・作曲:歌凛
人生の困難を乗り越えるための希望の光を、夜明け前の空に輝く明星に重ねた一曲。日野美歌さん自身が作詞作曲を手がけ、温かな祈りと前を向く決意を歌に託しています。
◯「この曲への感想コメントをたくさんいただくんです。『介護で疲れていたけど、頑張ろうと思いました』とかね。そんな感想をいただくことで、私自身が励まされています。ますます大事に歌っていこうと思いました」(日野美歌さん)
◯「いい歌作るなあ。コンサートのラストにピッタリの曲や」(鶴瓶さん)
現場で直撃インタビュー!
日野美歌

──本日の収録の感想をお願いします。
「たくさん歌を聞いていただいて、とてもよかったですね。それに、鶴瓶さんが大好きなので、久々にお会いできてうれしかったです」
──鶴瓶さんとの掛け合いも、とても楽しかったです。日野美歌さんがこんなに楽しい方だとは、知りませんでした。
「鶴瓶さんは、素晴らしいマジックを持ってらっしゃるんですよ。昔2回くらいお会いしただけなのに、最初から私の本性を見抜いていらした。八木さんにも『おもろい人やで』と紹介してくださったそうですが、私としては『なんで知ってんの!?』と驚いてしまいます。きっと人柄をキャッチするのがお上手なんでしょうね。今日は私も包み隠さずやっちゃいました(笑)」
──代表曲「氷雨」の生歌も披露してくださいました。40年以上歌い続けてこられて、曲の捉え方に何か変化はありますか。
「歌い始めた頃は、まだ20歳くらいでしたから、酒場のワビサビなんてまったく知らない子どもでした。でも、年齢を重ねるごとに徐々に歌詞の意味が分かってきて、私自身にピタッと寄り添ってくれるようになって。その一方で、年々この歌の難しさを感じるようになりました。昔より今のほうが緊張しながら歌っています。本当に不思議な作品だなあと思いますね」
──近年はご自身で作詞・作曲も手がけているそうですが、作品を作るうえで大切にされていることはなんでしょうか。
「誰かの励ましになるような作品を作りたいですね。そして、私の曲を聴いた方から『また頑張ろうという気持ちになった』と感想をいただくと、今度は私自身が励まされて『もっと歌おう、もっと頑張ろう』と思えるんです。そんな励ましの相乗効果が生まれるといいなと思いながら、曲作りに臨んでいます」
──今後の目標を教えてください。
「来年デビュー45周年を迎えます。これまで歌を通してさまざまな方に出会いました。その方々に『ありがとう』という感謝の思いを返していきたい。歌は、おなかの足しにはならないかもしれないけど、心の足しにはなるはずです。歌を通じて、ミルフィーユのように元気を重ねていけたらいいなと思っています」
──最後に、番組の視聴者にメッセージをお願いします。
「歌ももちろん楽しんでいただきたいですが、久しぶりの鶴瓶さんとの掛け合いもぜひ聞いてください。爆笑トーク満載です! ありのままの日野美歌をぜひご覧いただきたいです」
【番組情報】
「鶴瓶のええ歌やなぁ」
BS11 毎週土曜 午後9:00~10:00
※日野美歌ゲスト回は、11月7日放送
※番組放送後、YouTube限定でスタジオトークのディレクターズカット版を公開
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