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映画「氷上の王、ジョン・カリー」の公開記念イベントにジョニー・ウィアーさんが登場!「新たな挑戦が楽しみ」2019/06/14

 伝説のフィギュアスケーター、ジョン・カリーの知られざる光と影を、貴重なパフォーマンス映像と関係者のインタビューでひもとくドキュメンタリー映画「氷上の王、ジョン・カリー」(全国順次公開中)。6月11日に都内で行われた公開記念イベントに、ジョニー・ウィアーさんが登場しました。

 衣装デザイナーやモデルとしても活躍するウィアーさんは、兵庫・神戸のデパート「大丸」で購入したというイッセイ・ミヤケの華やかなドレスを身にまとい、ドリス ヴァン ノッテンのスタイリッシュな靴を履いて、ステージに登場! 「皆さん、こんばんは。ジョニー・ウィアーです!」と流暢な日本語を披露し、そして、「映画を見に来てくださった皆さんに感謝いたします。この映画は、フィギュアスケート界だけではなく、自分らしさを求める皆さんにとっても、大切な映画です」とあいさつしました。

 MC・パーソナリティーは、アイスショーでもおなじみの蒲田健さん。蒲田さんから映画の感想を聞かれたウィアーさんは「ジョン・カリーはアスリートとしては目標を達成した素晴らしい人物ですが、プライベートではさまざまなトラブルがありました。映画を観終わった後は、泣きたいのか、笑いたいのか、複雑な気持ちになりました」とコメントしました。

 続いて「ジョン・カリーをどう評価しますか?」という質問に、「カリーは細部にまでこだわり、アーティスティックな面にフォーカスしました」と回答。また、「衣装や振付についてはどう思うか?」と問われると、「例えば、今、私が変わった衣装を着て、皆さんを笑わせたり、喜ばせたりしていますが、このように何かを残すこと、人を感動させることは大事なことだと思います。カリーは音楽や衣装の選択にもユニークな感覚を持っていました。また、どんなトラブルに見舞われても、クリエイティブなものを残してきました」と称えました。

 また、「カリーのDNAを受け継いでいる選手」として、友人でもあるステファン・ランビエールさんの名前を挙げたウィアーさん。その理由について「彼も細部を意識し、氷の上でバレエを再現し、音楽を意識した振付を完璧にこなしています。例えジャンプでミスしたり、スピンが荒くなっても、幸せなスケートをいつも届けてくれる。そういうところがジョン・カリーの遺伝子を受け継いでいると思います」と分析。また、「直接的にではないかもしれませんが、(カリーの影響を受けているといえるのは)日本人スケーターでは、町田樹さんと宮原知子選手ですね」と2人の名を挙げました。

 次は、映画のテーマの一つである「セクシャリティー」の話題へ。自身もLGBTQの当事者であるウィアーさんは「“人と違う”ということを今でも世間はなかなか受け入れてくれません。私はゲイですが、それは生まれつきのものです。このように私が自分を隠すことなく、フィギュアスケートをやってこれたのは、過去に同じ経験をし、戦ってきた人たちのおかげです。ジョン・カリーもその1人ですし、ほかにもルディ・ガリンドというスケーターもいます。彼もまた(カリーと同じく)記者によってゲイであることを暴露されました。私は、トリノ冬季オリンピック(’06年)では、自分のセクシャリティーと関係なく、愛国者として国のために戦いました。メダルを獲ることはできませんでしたが、滑り終わった後に、演技について質問があると思っていたら、『あなたはゲイだよね?』という質問ばかりで、驚きました」と発言。そして、「次のバンクーバー冬季オリンピック(’10年)では、カナダのテレビコメンテーターが『ジョニー・ウィアーが本当に男性なのか、性別テストをしよう』と言いだしました。わずか9年前の話です。とても、残念に思いました」と吐露しました。また、「私は強い人間なので耐えることができますが、そうではない人もたくさんいます。そういう人々をサポートしていきたいです。ホモ・フォビア(同性愛嫌悪)はまだ残っている」と、これからも仲間たちのために戦っていく意思を示しました。

 ’22年にプロスケーターを引退することを表明したウィアーさん。「私は雪が降ったら2週間は出歩けないような、小さな集落の出身です。そんな私がオリンピック選手になり、実績を残すことができました。私自身と、私を支えてくれた家族を誇らしく思います。この道は自分だけで歩んできたのではなく、ファンの皆さんと一緒に歩んできました。良い時も、悪い時も、皆さんが支えてくれました。この話をするといつも涙が出てしまいます。フィギュアスケーターを辞めたくない、という気持ちは大きいですが、自分が退いて、今度は若いスケーターがこの場に立つ。私はそれを横で見守りながら、自分自身の新しい挑戦を楽しみにしています」と、プロスケーター引退への思いを涙ぐみながら話しました。

 そして、最後はマスコミ向けのフォトセッションタイムへ。なんと、ウィアーさんが快く応じてくれたことから、観客も撮影OKに! サービス精神満点のウィアーさんは、手を振ったり、ぴょんぴょんと跳ねたり、キュートなしぐさでファンを喜ばせました。

 映画「氷上の王、ジョン・カリー」は全国順次公開中。現在へとつながる芸術としてのフィギュアスケートの歴史、そして「自分らしく生きる」ということをカリーの生きざまを通じて描く1作です。ぜひ、劇場でご覧ください!

<関連情報>

「氷上の王、ジョン・カリー」公式サイト 
公式HP:https://www.uplink.co.jp/iceking/

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