Aぇ! group・佐野晶哉、「風、薫る」で“朝ドラ”初出演にばあば号泣! 演じる島田は「無駄にかっこいい」2026/04/11 05:00

NHK総合ほかで放送中の連続テレビ小説「風、薫る」(月~土曜午前8:00ほか)に、主人公・一ノ瀬りん(見上愛)の相談相手となる島田健次郎役で出演するAぇ! groupの佐野晶哉。物語の中盤から登場する島田は、新しく生まれた言葉や外国語に造詣が深く、どこかつかみどころのない“謎の青年”。りんの本音を引き出しながら、物語に新たな風を吹き込んでいく存在だ。
本作は、明治という激動の時代を舞台に、西洋式の看護を学んだ“トレインドナース”たちが新たな時代を切り開いていく物語。女性が職業を持つことすら難しかった時代に、一ノ瀬りん(見上)と大家直美(上坂樹里)が葛藤しながらも道を切り開いていく姿が描かれる。
連続テレビ小説初出演となる佐野は、出演決定時の思いや役への向き合い方、現場でのエピソード、芝居に対する手応えまでを率直に語ってくれた。その言葉の端々からは、シマケンというキャラクターの奥行きと重なるような、柔軟で芯のある人物像が浮かび上がってきた。
——連続テレビ小説は初出演となりますが、ご家族への報告はどのようにされましたか。
「今回はファンの方と同じタイミングで知ってもらおうと思って、情報解禁まで黙っていました。これまでも仕事が決まるたびに報告してきたんですけど、ジュニア時代のCDデビュー以来、ここまで家族が喜んでくれそうな仕事は、なかなかないなと感じていて。解禁と同時に、僕から言う前に、ばあばからビデオ通話がかかってきて、泣きながら『うれしいわ』って言ってくれました。その姿を見た瞬間に、こっちまで、じんときましたね」
——「朝ドラ」はご家族にとっても身近な存在だったんですね。この枠への思いを聞かせてください。
「ばあばが『朝ドラ』大好きで、毎朝欠かさず見ているんです。小さい頃から、『朝ドラ』が始まって少しすると家を出て、玄関でばあばに見送ってもらって、ばあばはすぐに『朝ドラ』を見るために戻るというのが日常の景色でした。その日常の中に自分が入り込めるというのが何よりうれしくて。『カーネーション』も一緒によく見ていた作品で、今でも印象に残っています。ずっと見てきた場所に自分が立てていること自体が、とても特別だと感じています」
——Aぇ! groupのメンバーには、どんなかたちで伝わりましたか。
「マネジャーさんから定期的に個人仕事を4人で共有する時間を作ってくれていて、その場で伝わりました。みんな喜んでくれて、うれしかったです。その後、(末澤)誠也くんとたまたまトイレで2人になった時に、『来年はよろしくな』って真面目な顔で言ってくれて。その一言で、ちゃんと応えないといけないなと気持ちが引き締まりました」
——同じグループで“朝ドラ”経験を持つ正門良規さんの存在も、心強かったのでは?
「“朝ドラ”の話を一番する相手かもしれないです。グループとしてまだテレビに多く出ていない時期にオーディションで役をつかんでいて、純粋にすごいなと見ていました。『スカーレット』も当時見ていて、大きなくしゃみで終わるシーンが今でも印象に残っているくらい、キャラクターが鮮烈で。NHKのリハーサルや本読みの雰囲気など、現場の具体的な話を先輩として教えてもらえたのは、本当に心強かったです」

——佐野さん演じる島田健次郎という役は、かなり印象的な登場です。最初にどんなキャラクターだと感じましたか。
「初めて完成した映像と衣装写真を見た時に、キャラクター紹介が『謎の青年』の一言で、『そんな感じで紹介するんや』と思いながら(笑)。でも、その入り方がとても魅力的でした。何をしていて、何を目指しているのかが全く見えないまま物語が進んでいくんですけど、毎日15分ずつ積み重なっていく連続テレビ小説のフォーマットの中で、その“分からなさ”が引きになっていくのがいいなと。自分で映像を見ていても、自然と先が気になる構造になっていると確かめられました」
——実際に演じていく中で、最初の印象と変わってきた部分はありましたか。
「最初はどちらかというと根暗なキャラクターかなという印象だったんですが、演じていくうちに、とっつきにくそうで実はとっつきやすい人物だと分かってきました。思ったことをズバッと言う一方で、自分から一歩踏み込めない不器用さもあって、そのアンバランスさが魅力だと感じます。どこか自分と重なる部分もあって、そうした共通点を探りながら演じていますね。台本を読み込む中で、『努力って1人ではできないな』とか、『人との関係で人生が変わるんだな』という感覚が自然と湧いてきて、自分のこれまでとも重なる部分がありました」
——役に近づくために、どんな取り組みをされたのか聞かせてください。
「シマケンが物語の中盤以降に使うものを自分で購入して、普段から使うようにしていました。下駄に慣れるために、夏場はプライベートでもずっと履いて生活していたりもしていて。見た目の部分は比較的合わせやすかったんですけど、それ以上に台本をじっくり読み込んでキャラクターを深める時間が取れたのが大きかったです。普段はなかなかそこまで時間をかけられないので、役と向き合う時間をしっかり持てたことは、ありがたかったですね。放送開始からの時系列でどれくらい時間がたっているのかは、まだここでは言えないんですが、物語の進行に合わせてビジュアルもどんどん変わっていく予定で、その変化も楽しみにしています」
——フランス語のシーンも登場します。撮影前はどのような準備をされましたか。
「顔合わせのあとに3回レッスンを受けてから撮影に入れたので、しっかり準備した状態で臨めました。シマケンとして初めて演じたシーンだったんですが、フランス語自体はもう完全に入っていたので、間違えることへの不安は全くなくて。むしろシマケンが自分の知識や言語能力をひけらかしながら、今の言葉でいうと『いきりながら』楽しんでいるキャラクターなので、そのニュアンスを乗せることに集中できました」
——実際に映像をご覧になった時、率直にどんな印象でしたか。
「『なんか無駄にかっこいいな』と思いました(笑)。1、2週目はまだ出てこないんですけど、3週目からの登場はかなりインパクトがある形になっていると思うので、そこからシマケンの中身が少しずつ見えてくるギャップも楽しみにしていてほしいですね」

——りんとの2人のシーンは、ほかの場面とは少し違う空気が流れているように見えます。
「ほかの方とのシーンはテンポよく進むことが多いですが、りんとのシーンだけは、いい意味で『気持ち悪い間』が続くような感覚があって。芝居で作ろうとしているわけではないのに、お互いを意識していないようで意識している、不思議な距離感が自然と生まれているんです。りんが相談を持ちかける関係ではあるんですけど、シマケン自身はまだちゃんと受け止めようとしているわけではない。その曖昧さの中で交わされる言葉にリアルな温度があって、そのやりとりがとても印象に残っています」
——りんにとってシマケンがどんな存在なのか、佐野さん自身はどう捉えているのでしょう。
「りんのいろんな相談相手がいる中で、1番素をさらけ出せるのがシマケンの前だと捉えているので、見上さんにどういう顔をさせるのかが、僕の一番大事な仕事だと意識しています」
——現場の雰囲気も伺いたいです。
「女性陣のシーンは女子校みたいなにぎやかさだと聞いています(笑)。僕のいるシーンはそこまでではないですが、落ち着いた雰囲気の中で楽しくやらせてもらっています。見上さんとは共通の友人がいることが分かって、最初はその話で盛り上がりました(笑)」
——親友・槇村太一役の林裕太さんとは、どんな関係性が築かれていますか。
「初日からすごく仲良くなって、何度か一緒にご飯にも行っています。共通の知り合いの役者さんから『いい意味で不器用だからこそ相手の芝居を引き立てる』と言われていて、実際に一緒にやってみてその意味がよく分かりました。カメラのアングルが変わるたびに全然違うアプローチをしてくるので、僕も毎回新鮮な気持ちで向き合えています。撮影後に2人で『このシーンよかったな』と話したり、リハーサル後にセリフの運び方を真剣に話し合ったり。ここまで芝居の話ができる相手はなかなかいなかったので、この現場で裕太と一緒にやれていることが、大きな刺激になっています」
——最後に、この作品への思いをお願いします。
「この作品に関われることは、自分にとってもグループにとっても、大きな意味のあるタイミングでいただいたチャンスだと思っています。自分の出演シーンを見てみると、色味や光の入り方、編集のテンポまで、どこを切り取っても“朝ドラらしさ”があって。その中でシマケンとしてどう存在できるのかを考えながら演じています。毎日少しずつ積み重なっていく物語の中で、シマケンがどう関わっていくのか、楽しみにしていただけたらうれしいです」
【プロフィール】
佐野晶哉(さの まさや)
2002年3月13日生まれ。兵庫県出身。Aぇ! groupのメンバーとして活躍中。主な出演作にドラマ「あなたのブツが、ここに」(22年/NHK総合)、「離婚後夜」(24年/テレビ朝日ほか)、「Dr.アシュラ」(25年/フジテレビ系)、映画「20歳のソウル」(22年)、「真夜中乙女戦争」(22年)などがある。
【番組情報】
連続テレビ小説「風、薫る」
NHK総合
月~土曜 午前8:00~8:15 ※土曜は1週間の振り返り
NHK BS・NHK BSプレミアム4K
月~金曜 午前7:30~7:45
※NHK ONEで同時・見逃し配信
取材・文/斉藤和美
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