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千葉翔也&武内駿輔「サンリオのキャラクターたちって、そこにいてくれる感じがする」【「フラガリアメモリーズ」インタビュー】2024/04/01

TVガイドWeb スペシャルインタビュー/千葉翔也&武内駿輔(フラガリアメモリーズ)

 サンリオが人型キャラクターで贈る、新世代の本格ファンタジー「フラガリアメモリーズ」。現在発売中の「TVガイドVOICE STARS vol.29」に登場している、ハンギョン役の松岡洋平も声優として出演し、楽曲やボイスドラマなど、さまざまなメディアで展開していくこの作品。TVガイドWebでは、ウィルメッシュ役の千葉翔也、バドバルマ役の武内駿輔に、世界観やサンリオキャラクターの関わりについて聞いた。

──「フラガリアメモリーズ」という作品についてご紹介をお願いします。

千葉 「長い間愛されているサンリオのキャラクターたちを主(ロード)として、そのそばに仕えている騎士たちが活躍する物語です」

武内 「赤、青、黒と三つの大陸に分かれていて、それぞれに王国があって。ハローキティの国とかタキシードサムの国とかがあるんですけど、それぞれがお互いの国をよくするために助け合ったりもしますね」

千葉 「騎士たちはレッドブーケ、ブルーブーケ、ノワールブーケの3グループに分かれていて、今はそれぞれミュージックビデオが公開されています。今後も歌を定期的に歌ったり、グループごとにボイスドラマを公開していったり。キャラクターを媒介にいろんなものを楽しんでもらう作品になっています」

── 千葉さんはウィッシュミーメルを主とするウィルメッシュ(ブルーブーケ)、武内さんはバッドばつ丸を主とするバドバルマ(ノワールブーケ)を演じられています。それぞれ演じられるキャラクターをどう捉えていますか?

千葉 「ウィルメッシュは口数が少ない人ですが、それは言葉をすごく大事にしているから。一口に無口といっても、しゃべるのが下手だったり伝えたいことがないというわけではなく、言葉そのもので伝わることをすごく大事にしているので、必要なことのみを伝える。伝えることの難しさを知っているからこそ、むやみやたらにしゃべらないんですね。そういう1本筋が通ったところがある人なんだなと思います」

TVガイドWeb スペシャルインタビュー/千葉翔也&武内駿輔(フラガリアメモリーズ)

── あまりしゃべらないキャラクターの感情を声だけで表現するのは難しそうですね。

千葉 「皆さんに第一声として聞いてもらう一言ボイスをとる時、20回ぐらいやり直しました」

武内 「おお~」

千葉 「1行目が『…』だったんですけど、これを言いよどんでいるのか、困っているのかどう表現するのかが難しくて…。制作陣の皆さんも含めてその場で話し合いましたね。で、最終的には、“『人に何かを伝えるって本質的に簡単なことじゃない』ということを言って、その上でコミュニケーションを取ろうとしている”という前向きさのある『…』にしようということになりました。演者としては難しかったんですけど、そういう『…』の息遣いとかは大切に演じたいと思っているので、楽しく何度もやらせてもらいました。でもそれだけ何度もやることはなかなか珍しいので、貴重な経験でした」

武内 「バドバルマは確固たる意志を持っていて、ノワールブーケの中心になるキャラクターです。ノワールブーケには自由なキャラクターが多いので、そんな彼らのブリッジになる存在ですね。その一方で、すしを食べたいと思っているけど、なかなかありつけないみたいなほほ笑ましいところもあって。そういったギャップもうまく出せたらいいなと思っています。一言ボイスの収録は、僕はそんなに時間はかかりませんでした。バドに関しては制作陣の皆さんもイメージが固まっていらっしゃったので、割とすんなりできましたね」

── ノワールブーケは自由なキャラクターが多いとのことですが、ブルーブーケはどうですか?

千葉 「僕たちの方は、カリスマ性を持ったシエロモートさん(シナモロールを主とする騎士。声・島﨑信長)を中心に、すごくまとまった雰囲気があって」

武内 「うん、何だかそういう印象がありますね」

千葉 「みんなそれぞれに、ままならない部分があるんだけど、大事にしていることはちゃんとあって、それを突きつめるために頑張っているっていう。髪の色とか、そういうビジュアル面からしても統一感がありますね。ただ、その中で、クロミちゃんと契約しているクロード(声・坂田将吾)がすごく異質で。そこがいいポイントになって、それぞれがかみ合っていくのかなって予想しています」

武内 「ねっ。あの異質さがストーリーにどう絡んでいくのか気になる。関係の深いマイメロ(メロルド。声・林勇)も別の国にいるから、そこのやりとりもあるのかどうか、楽しみですね」

TVガイドWeb スペシャルインタビュー/千葉翔也&武内駿輔(フラガリアメモリーズ)

── ほかに気になるキャラクターはいますか?

武内 「うちで言ったらハンギョン(声・松岡洋平)。これはもうリリース前から、絶対に一番話題になるのはハンギョンだという確信がありました。あの真意が読めない感じが魅力的だなと。実際すごく皆さんが反応してくださったので、僕の目に狂いはなかったと思いましたね(笑)」

千葉 「僕は、キキララと契約している双子のクラークステラ(声・三上瑛士)とルタールステラ(声・榊原優希)ですね。美麗で、お互いに寄りかかって2人の世界を展開しているっていう、面白くなっていきそうな2人だなと思っています。あとはやっぱりハローキティのハルリット(声・梶原岳人)は気になりますよね」

武内 「あぁ、そうですよね」

千葉 「サンリオといえばまず思い浮かぶのが、やっぱりキティちゃんですから。僕も昔ご当地キティちゃんをめちゃくちゃ集めていて。家族で旅行に行った時には必ずキーホルダーを買って、専用の缶に入れていました(笑)」

武内 「ご当地ハルリットができたりして…(笑)」

千葉 「本当にあってもいいですよね(笑)。あと、オーディションの時からKIRIMIちゃんの騎士が気になっていて」

武内 「ああ、リミチャ(声・日向朔公)ね」

千葉 「表情的にもセリフ的にも、サンリオさんと聞いてパッと思い浮かぶ幅の中にない、キャラクターだったので、起爆剤になってくれたらなと」

武内 「本当、まさかのキャラクターだよね」

千葉 「演じ方のバランス的にもどこまで許されるんだろうって気になるし(笑)、今後が楽しみですね」

武内 「何だか見慣れていたけど、よく考えたらKIRIMIちゃんって面白いヤツだよなぁ」

千葉 「切り身だからね(笑)」

武内 「何食わぬ顔で存在してるけど、やっぱりどこかぶっ飛んでるよなって、リミチャを見てあらためて感じました(笑)」

TVガイドWeb スペシャルインタビュー/千葉翔也&武内駿輔(フラガリアメモリーズ)

── それぞれ演じられる騎士の主のサンリオキャラクターについてはどんな印象がありましたか?

千葉 「ウィッシュミーメルさんは、応援してくださっている方から『一番好きなサンリオのキャラクターがメルなんです』っていうコメントをいただいた時に、本当に愛されているキャラなんだなと実感しましたね。僕自身、メルについてはとても詳しいというわけではなかったんですけど、ビジュアルがとてもかわいくて。歌収録の時に、スタッフの方がメルのぬいぐるみをマイクの隣に置いてくださって、すごくうれしかったですね。あと、SNSをフォローしたら本当に毎日ほのぼのと優しいことをつぶやいているので、とてもいい子なんだなということが分かって、親しみを覚えました」

武内 「ウィッシュミーメルのSNS、ホントに活発だよね」

千葉 「そう、めっちゃ動いてるのよ。メルを中心としてその周辺のキャラクターも頻繁に登場するから、1人追いかけるだけですごく楽しいですね」

武内 「バッドばつ丸は、かなり昔からサンリオを支えているおなじみのキャラクターで、男の子人気もありますよね。小さい時、男子はけろけろけろっぴか、ばつ丸かみたいなところがありました。サンリオの中でも男の子の持つやんちゃ感とか、冒険心とかを象徴しているようなキャラクターなので、バドバルマにもそういったイメージを反映できればと考えています」

千葉 「まさに僕もばつ丸とけろっぴで育ちました」

武内 「やっぱりそうですよね」

千葉 「僕らが小さい頃って、朝、テレビをつけると、サンリオの番組(テレビ東京「キティズパラダイス」)をやっていて、よく見ていたんですよ。その中でもばつ丸ってやっぱり特性が強いからすごく印象に残っていました」

武内 「見た目はとがった感じだけど、明るいヤツでかわいいんですよ。あと、“はぴだんぶい”っていうグループを組んでいるんですよね」

千葉 「へぇ~!」

武内 「僕らノワールブーケは、はぴだんぶいのメンバーなんですよ。ポチャッコ、タキシードサム、けろけろけろっぴ、バッドばつ丸、ハンギョドン、あひるのペックルっていう。それで『ダイジョーブ』っていう曲も出してて」

千葉 「すごい、じゃあもともとめちゃめちゃ活動しているんだ!(笑)」

武内 「そう。今回のオーディションのお話が来た時、『もしかしたらこれは、ぴだんぶいで固まってるんじゃないかな』って思ってたら本当にそうだったので、何だかうれしかったですね(笑)」

千葉 「楽しみ方の角度がすごい玄人だよね(笑)」

武内 「サンリオのYouTubeチャンネル、僕登録しているんですよ」

千葉 「すごいな(笑)」

── サンリオキャラクターにまつわる思い出はありますか?

武内 「僕は地元が『サンリオピューロランド』に割と行きやすいところだったので、小さい頃はよく行っていましたね。ボート乗ったり」

千葉 「あれ楽しいよね!」

武内 「僕の学生時代はキキララがすごく熱くて。みんな『ピューロランド』のキキララのエリアに行って写真を撮ったりしていましたね」

千葉 「「ピューロランド」って、年々楽しさが増すんですよ。子どもの頃、高校、大学とどんどん楽しみ方が分かってくる。中に劇場もあるんですけど、僕の大好きな小池修一郎先生が演出したキティちゃんのショーをやっていたりして。僕は知らずに“なんか小池先生っぽいな”と思いながら見ていたら本当に小池先生で、“キティさんたちってこんなこともやるんだ”と驚きました。自分の趣味とサンリオが重なったあの瞬間は忘れられないですね」

武内 「世代的にどのキャラクターが盛り上がっていました?」

千葉 「マイメロディちゃんかなぁ。『おねがいマイメロディ』はめっちゃ見ていました。置鮎龍太郎さんが演じているウサミミ仮面とか、印象に残っていますね。普段はクールでめちゃめちゃ冷徹なのに、ピンクのウサ耳をつけて出てくるっていうぶっ飛んだキャラクターで面白いんですよ」

武内 「僕も見ていました。当時見ていた記憶だとクロミがマイメロに突っかかっていくイメージだったんだけど、今見返すとマイメロも結構キツいこと言っているなって(笑)」

千葉 「分かる。マイメロのマイペースさがクロミちゃんをちょっとだけ傷つけていたりして、どっちも悪くないんだけど…みたいなね。僕、AuDeeで聞けるマイメロディちゃんのお悩み相談ラジオ(「マイメロディのマイメロセラピー」)も聞いていたんだけど、それも何だか癖になる面白さでしたね」

武内 「へぇ~、そういうのもあるんですね」

TVガイドWeb スペシャルインタビュー/千葉翔也&武内駿輔(フラガリアメモリーズ)

── 本当にお二人ともサンリオにお詳しいですね。

千葉 「サンリオのキャラクターたちって、そこにいてくれるという感じがしますよね。積極的に知ろうとしていなくても、自然に目に入ってくる」

武内 「Netflixでサンリオさんのドキュメンタリー(「ボクらを作ったオモチャたち シーズン2」)を見たんですけど、それがすごく面白くて。当時は“Small Gift Big Smile!”っていう社訓だったんですよね」(※現在は「One World,Connecting Smiles.」がビジョンとなっている)

千葉 「いいねぇ」

武内 「イチゴ柄のデザインの文房具とか雑貨から始まって、ハローキティが生まれていって。サンリオ製品って、憧れのものというより、物心ついた時から使いたいものや、そばにある日用品なのがいいんですよね。誰もが気軽に手に取れるものを…というところに力を注いでいて、それが親しみやすさにつながってくる。その番組を見て、あらためてサンリオのすごさに気付かされました」

千葉 「僕もその番組見てみよう」

武内 「その精神はこの『フラガリアメモリーズ』にも受け継がれていると思います。すごく親しみやすく、誰もが入り込みやすい内容になっているので、ぜひ楽しみにしていてください」

千葉 「子どもが見ても、大人が見ても何かを感じてもらえるような、間口の広いものになったらいいなと思っています。ストーリーも歌もいろんな形で親しんでもらえるようにこれから頑張っていきたいと思います。よろしくお願いします」

【プロフィール】

千葉翔也(ちば しょうや)
8月29日生まれ。東京都出身。おとめ座。近年の主な出演作は、「青のオーケストラ」(青野一役)、「ブルバスター」(沖野鉄郎役)、「最果てのパラディン 鉄錆の山の王」(ウィル役)など。現在、「ようこそ実力至上主義の教室へ 3rd Season」(TOKYO MXほか)に綾小路清隆役で出演中。4月期は、「WIND BREAKER」(TBS系)に楡井秋彦役での出演や、2024年放送の「アオのハコ」(猪股大喜役)、「なぜ僕の世界を誰も覚えていないのか?」(カイ役)への出演も控えている。


武内駿輔(たけうち しゅんすけ)
9月12日生まれ。東京都出身。乙女座。近年の主な出演作は、「ミギとダリ」(堤丸太役)、「REVENGER」(叢上徹破役)、「ヴィンランド・サガ」(エイナル役)、「鬼滅の刃 刀鍛冶の里編」(空喜役)、「マッシュル-MASHLE-」(マンドラゴラ役)など。現在、「メタリックルージュ」(フジテレビほか)にジーン・ユングハルト役で出演中。4月期は、「怪獣8号」(テレ東系)に神楽木葵役で、「黒執事 -寄宿学校編-」(TOKYO MXほか)にハーマン・グリーンヒル役での出演を控える。

【Information】

サンリオキャラクターと契約を結んだ妖精「フラガリアの騎士」たちの騎士道を描く新世代の本格ファンタジープロジェクト。現在はYouTubeには楽曲MV(ミュージックビデオ)や、ボイスドラマの第1弾が公開されているほか、楽曲も各種配信サービス配信中。今後は、CGライブなどのさまざまなメディアを横断し展開されていく。



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