Feature 特集

池田エライザ「ルームロンダリング」インタビュー【前編】 プレッシャーを抱えつつも「幸せな瞬間」2018/11/18

池田エライザ「ルームロンダリング」インタビュー【前編】 プレッシャーを抱えつつも「幸せな瞬間」

“ルームロンダリング”── いわく付きの事故物件に住み込み、事故の履歴を帳消しにする職業です。11月からスタートした連続ドラマ「ルームロンダリング」(MBS/TBS)は、ルームロンダリングを生業にする八雲御子が、この世に未練があるために成仏できずに物件に居座っている幽霊に振り回されながらも、少しずつ自分と向き合っていく心温まる物語。

 今年7月に映画が公開された本作は、「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM」の2015年準グランプリ「Filmarks賞」を受賞し誕生したオリジナル作品。映画版の舞台あいさつでは「まだまだ“ルームロンダリング離れ”ができないことがうれしい」と明かしていた八雲御子を演じる主演の池田エライザさんに、ドラマ版についてのお話、そしてプライベートのお話など、たくさんお聞きしてきました。

1年半後の再会に「どこか成長した自分で会いたいなっていう心地の良いプレッシャー」

池田エライザ「ルームロンダリング」インタビュー【前編】 プレッシャーを抱えつつも「幸せな瞬間」

──映画から少しお時間が経ってドラマの撮影を終えて、撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?

「映画の撮影から1年半経って少し時間はあいてたんですけど、オダギリ(ジョー)さん、きーさん(渋川清彦)、皆さん変わらず、『ルームロンダリング』の空気をまとって現場に集まっていらっしゃって。そのおかげで、いいスタートが切れました。映画を見てくださった方には、久々にまたルームロンダリングのあったかい感覚を感じてもらえるんじゃないかなって思います」

──ドラマ版が決まった時、周囲の反応はいかがでしたか?

「いいなぁ~って言われました(笑)。最高じゃないですか、自分が好き好きって言ってる映画が公開されちゃって、『はー、そっか、舞台あいさつが終わっちゃうとみんなに会えなくなるんだな、寂しいな…』って思うことがいっぱいあって、でもそれが…『終わらないぞ!』って。まだ続けられるんだっていう安心感と、また1年半後にお会いするんだから、どこか成長した自分で会いたいなっていう心地の良いプレッシャーと、でも時間が経っても御子ちゃんは御子ちゃんでありたいなっていう作品に対する誠意と…。この撮影を迎えるまでずっとそんな気持ちがあったんですけど、撮影が始まって最初にオダギリさんの(雷土)悟郎さんを見た瞬間、きーさんの(春日)公比古を見た瞬間に『あ、これ大丈夫だ』って、『やっぱ“ルームロンダリング”だー』って思いました。『ただいまー』『おかえりー』って、そう思えた瞬間があって、そりゃ『いいなぁ~』って言われるよなぁ~って。幸せな瞬間でした」

池田エライザ「ルームロンダリング」インタビュー【前編】 プレッシャーを抱えつつも「幸せな瞬間」

──映画の撮影と同じ空気でドラマの撮影が進む中、いい意味で変わったなと感じた部分はありましたか?

「(伊藤)健太郎くんがハンサムになっちゃって! 監督に『ハンサム出てるぞ!』って注意されてました(笑)。演じるとちゃんと(虹川)亜樹人なんだけど、久々に会ったらいいドラマやってるし、イケイケだし、活躍してらっしゃるし、髪の毛も伸びてるし…。監督、寂しかったんでしょうねぇ。よく『亜樹人はもっとダサいから! ハンサムにならないでよー!』って言ってました(笑)。そんな光景を見ながら『私は亜樹人だと思うけどなー』って思ってたんですけど、監督からそう言われた後の健太郎くんはものすごく亜樹人になるんですよ。さすが生みの親だなぁって思いました。監督は『亜樹人と御子ちゃんは自分だ』って言ってるんですけど、本当にその通りで。どんどん、どんどん亜樹人がダサくなっていくのがいとおしかったです」

前に進んだと思ったら引っ込んで。「でもそれは御子ちゃんが繊細で、一つ一つに敏感で、丁寧に生き始めたからこそだなって思うんです」

──1年半後に同じ役を演じたことで、ご自身の成長を感じた部分はありましたか?

「私の成長のことは分かんない(笑)。ふふふ。成長できたなって感じる瞬間は全然なくって。映画と違うのは、ドラマは短い時間の中でお見せしたいことがたくさんあって、それはやっぱり見てる方へのメッセージだったりするから、特に大事に演じないとって思ってました。流れてしまいたくない部分というか…。そこを監督と話して、『このシーンではこの言葉が大事でしょう』とか『これはこういう意図だよね』とか、お互い確認し合う作業をしていました」

──役づくりはすんなりできましたか?

「難しい部分もありましたねー…。映画では0.5歩だけ前に進んだ御子ちゃんが、ドラマでまた新しい人たちに出会って、また感じたことない感情に出合って、触れて、さらに成長するかと思いきや、たまにぴょこって引っ込んじゃったりして。どこまでも御子ちゃんは御子ちゃんだなって思う瞬間はあって、でもそれってすごく、御子ちゃんが繊細で、一つ一つに敏感で、丁寧に生き始めたからこそだなって思うんです。だから多感な御子ちゃんを演じていて楽しかったんですけど、これは私なのか、御子ちゃんなのか、って考えながらやっていた部分もあって。『私だったらこうするけど、御子ちゃんならそうするかもな』って考えながら、自分が自分がっていうのじゃなくて、あくまでも御子ちゃんを思って一つ一つやっていくっていう細かい作業が難しかったです。でも、相手のお芝居に対する受けはだいたい素なんじゃないかなって思う時もありますね」

池田エライザ「ルームロンダリング」インタビュー【前編】 プレッシャーを抱えつつも「幸せな瞬間」

──御子に共感する部分や、似ている部分はありますか?

「どこだろうー…。家の中で動きながらとか、洗濯物を畳みながら(生駒里奈演じる、大野)まくずとしゃべってるところは、すごくやりやすかったです。映画の時より御子ちゃんに生活感が出てきて、インスタントラーメンに卵を乗せるってとこまではできるようになった(笑)。御子ちゃんってまだ人と面と向かうことが苦手で、距離が離れた状態から少しずつおせっかいをしながら、成仏させようと頑張るんです。そうすることで距離が縮まっていくんですけど、お湯を沸かして、調理までできるように成長して、そんなことをしながら片手間で幽霊の話を聞いて…。そんなふうに日常の中に自然に幽霊がいるのはいいなって思ってました」

 インタビュー後編では、家で過ごす時間が好きという池田さんのこだわりのお部屋や、2018年、印象的だった作品をお聞きしました。

池田エライザ「ルームロンダリング」インタビュー【前編】 プレッシャーを抱えつつも「幸せな瞬間」

【プロフィール】

池田エライザ(いけだ えらいざ) 
1996年4月16日生まれ。福岡県出身。おひつじ座。B型。2009年、雑誌「ニコラ」(新潮社)の専属モデルオーディションでグランプリを獲得し、13年まで専属モデルを務める。13~18年には「CanCam」(小学館)の専属モデルとして活躍。主な出演作は、映画「みんな!エスパーだよ!」「ReLIFE リライフ」「一礼して、キス」「SUNNY 強い気持ち・強い愛」「億男」、ドラマ「ホクサイと飯さえあれば」「伊藤くん A to E」(ともにTBSほか)など。音楽番組「The Covers」(NHK BSプレミアム)ではリリー・フランキーと共に司会を務める。

【番組情報】

「ルームロンダリング」 
MBS 日曜 深夜0:50~1:20 
TBS 火曜 深夜1:28~1:58

取材・文/宮下毬菜 撮影/蓮尾美智子



この記事をシェアする


Copyright © TV Guide. All rights reserved.