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伊藤健太郎インタビュー「尊敬している人は木村拓哉さん。1本筋が通っていて、ずっとこの世界で活躍している姿がかっこいい」2018/11/20

 事故物件の履歴を帳消しにする職業“ルームロンダリング”を仕事にする八雲御子(池田エライザ)が、この世に未練を残し成仏できないでいる元住人の幽霊に振り回される、連続ドラマ「ルームロンダリング」(MBS/TBS)。

 7月に公開された映画版では、御子が昔住んでいた部屋の隣人・虹川亜樹人を演じた伊藤健太郎さん。手助けをしたことがきっかけで御子に片思い中の、コンビニのアルバイト店員という役どころです。11月にスタートしたドラマ版では、不器用ながらも御子との恋に進展が…!?

 映画の撮影からおよそ1年半後に集結したという「ルームロンダリング」チーム。その間に着実に経験を積み重ね、映画「コーヒーが冷めないうちに」「覚悟はいいかそこの女子。」「ういらぶ。」、ドラマ「今日から俺は!!」(日本テレビ系)など次々と話題作に出演し、芸名も本名の「伊藤健太郎」に改名。勢いがとどまることを知らない伊藤さんに、ここでは役への印象や演技のこと、今後の展望などをお聞きしました。

傍から見たら恋人な2人に「チュー…したいよねぇ…」と同情!?

──映画から少しお時間が経って、先日ドラマの撮影を終えて、今のお気持ちはいかがですか?

「撮影が2週間くらいで、あっという間だったなって思います。映画版の時の亜樹人の感じを思い出しつつ演じていましたが、ドラマ版では髪形も違ったり、御子ちゃんと亜樹人の距離感も映画版よりは近くなっているので、その距離感の違いだったり…。少しアクティブになって、話す言葉もちょっと変わったりしながらも、人見知りの部分はまだ残っている亜樹人を演じて、すごく面白かったです。ちょっとだけ成長した亜樹人を考えている時間が楽しかったです」

──1年半後に同じ役を演じたことで、ご自身の成長を感じた部分はありましたか?

「撮影中、自分の方にカメラが向いてない時も、余計なことをずっといろいろやっていたんです(笑)。『亜樹人だったらどうするんだろうなー』とか考えながら動いていたらそこを撮ってくれたりして。うれしかったです。映画の時よりは亜樹人も幽霊の皆さんのようにコメディー感が強くなっている部分もあるので、そのあたりが映画とは違うところなのかなって思います」

──ドラマ版の見どころはどのようなところでしょうか。

「幽霊にもバックボーンやそれぞれの人生があって、そこに御子ちゃんが手を差し伸べて、成仏させて…っていうあったかい部分は映画版とは変わっていないので、そういうルームの世界観というか…。そこが魅力的なところだなと思います。でもドラマ版では、御子ちゃんと亜樹人の距離が近づいていたりとか、(オダギリジョー演じる、雷土)悟郎さんが亜樹人に言ってあげる言葉が前とは違っていたりとか、それぞれ成長…って言葉が合っているかは分からないですが、作品全体としてパワーアップしているなーって。そこが見どころだと思います」

──第3話で御子が「どうしてすぐ協力してくれるの?」と亜樹人に聞いた時、亜樹人は「御子ちゃんの力になりたいから」と答えました。お借りした台本を読みながら、この時亜樹人はどういう気持ちでこの言葉を言ったのかなと考えてしまったのですが、伊藤さんとしては、この言葉にどういう気持ちを乗せて演じられたのでしょうか。

「傍から見たら、2人は付き合っているんですよ。だけど手もつながないし、なんて言うか…付き合っているんだろうけど、いわゆるカップルがするようなことは全くしてなくて。でも亜樹人は御子ちゃんのことが大切だし、御子ちゃんの力になることだったらしてあげたいってすごく思っているので、あのせりふは亜樹人から素直に出た言葉だったんですよね。だからドラマ版では、付き合ってはいるけど何もしてない亜樹人がすごくいろいろと…。チューとかしたいんだろうな…みたいなことを、1人でいろいろやってるんですよ(笑)。僕も『チュー…したいよねぇ…』って、亜樹人に同情しながら芝居をしていて。元々の台本にも『亜樹人はチューしたいんだろうな…』ってせりふや行動が書かれていたんですけど、やりすぎた感はありました(笑)。監督に『ちょっと抑えていいよ』って言われたり(笑)。逆に『ここ、もうちょっと上げていいよ』っていうシーンもあったりして、そういうふうに悶々としている亜樹人はかわいいんじゃないかなって思います」

「木村さんって、ずっと木村さんじゃないですか」

──亜樹人は幽霊が見える御子を「尊敬する」と言っていますが、伊藤さんは尊敬している人はいらっしゃいますか?

「木村拓哉さんです。もうずっと、幼稚園の頃からすごく好きなんですよ。木村さんって、ずっと木村さんじゃないですか。それって本当にすごいことだと思うんです。この仕事をしていて、こうやっていろいろな人と会ったりいろいろな場所に行ったりすると、自分がぶれたり、自分が自分じゃなくなってしまう瞬間ってやっぱりあるんです。でも、木村さんはいつも1本筋が通っていて、ずーっとこの世界で活躍されている姿がすごくかっこいいと思っていて。そういうところを尊敬しています」

──一度、共演されたことが…。

「(前のめりに)あります!! もうやばかったです。ただのファンなんで(笑)。ふふふふふ(笑)。ドラマで少しだけですがご一緒させていただけて、深い話はできていませんが、普通に会話して、『健太郎ー』って名前を呼んでくださって。うれしかったです! 木村さんの出ている作品はたくさん見ているのですが、僕がまだ生まれていない時のドラマも素晴らしいものが多くて、例えば『ロングバケーション』とか『ラブジェネレーション』とか…。一番好きなのは、『プライド』です。とにかく『かっこいい!!』と思って!! ファッションとか髪形とかマネしていました。あー、でも『エンジン』も好きなんですよねー…」

──以前、MCを担当されているラジオ番組「健太郎のオールナイトニッポン0(ZERO)」(ニッポン放送)に塚原あゆ子さんがゲストでいらっしゃった回で、映画「コーヒーが冷めないうちに」の撮影が終わった後、塚原監督から「健太郎は人を幸せにできる俳優さんになれると思うから頑張って」と書かれた手紙をもらったというエピソードをお話されていましたよね。伊藤さんにとって“幸せ”とはどういうことだと捉えていらっしゃいますか?

「笑えることですかね。自分もそうですし、自分が何かしたことで誰かが笑ってくれるって、すごく幸せなことだなって思っていて。笑うと、元気になるじゃないですか。生きているとつらい時とかもあると思いますが、無理やりにでも笑える環境が自分にはある!って思えるなら、それはすごく幸せだと思います。笑えないって、悲しいことだなって思うので…。うん、そうですね。一番は、笑えることですね」

──誰かを笑顔にできる俳優になりたい?

「笑ってもらえるもそうですけど、塚原さんに言ってもらえたように、幸せにできる俳優になりたいです。最近写真集のイベントなどでファンの方とお会いする機会があって、『病気だったんですけど元気をもらいました』『ドラマを見て毎日頑張ってます』『ドラマを見て家族との会話が増えました』とか、そんな言葉をもらって、そういうのがすごくうれしいなーって思うんです。良くも悪くも影響力のある仕事だと思うので、人を幸せにできる俳優…というか、幸せにできる人になりたいです」

伊藤さんがマイルームを解説!

【お気に入りのレコードスペース】 
「レコード、コンポ、パソコン…音楽を聴くためのものを全部このスペースに置いています。スピーカーにすごくこだわっていて、爆音で聴くのが好きなんです。レコードの数は数えたことはありませんが、おじいちゃんが持っていたレコードをもらったりしているので、量はいっぱいあります! こことテレビを置いているスペースが部屋の中で一番好きな場所です」

【服&靴が大好きです】 
「レコードスペースの横には、革ジャンがいっぱいかかっています。あと、靴が大好きなんですよ。ちょっと前まではソファーがあったところに靴を置いていたんですけど、今は玄関に並べています」

【テレビ用のスピーカーもあるんです!】 
「テレビはテレビ用のスピーカーがあって、映画を見る時はそのスピーカーから音を流しています。音楽を聴く時は別のスピーカーから流しながら、ソファーに座って聴くのが好きです」

【ベッド&棚】 
(手描きの間取り図を拝見し、「ベッドがすごく大きいんですね」と聞くと)「サイズを間違えました(笑)。普通のシングルベッドです!! (絵では)すごくでかくなっちゃいました!!(笑)。棚には本や台本が入ってます!」

【プロフィール】 

伊藤健太郎(いとう けんたろう)
1997年6月30日生まれ。東京都出身。かに座。14年、ドラマ「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」(フジテレビ系)で役者デビューし、演技が話題に。主な出演作は、映画「俺物語!!」「チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~」「先生!、、、好きになってもいいですか?」「デメキン」「コーヒーが冷めないうちに」「ういらぶ。」、ドラマ「仰げば尊し」「レンタルの恋」(ともにTBS系)、「アシガール」(NHK)、「今日から俺は!!」(日本テレビ系)など。12月から放送のドラマ「この恋はツミなのか!?」(TBS/MBSほか)では、柏木由紀とダブル主演を務める。18年6月30日に21歳の誕生日を迎えたことを機に、芸名を「健太郎」から本名の「伊藤健太郎」に改名。

【番組情報】

「ルームロンダリング」 
MBS 日曜 深夜0:50~1:20 
TBS 火曜 深夜1:28~1:58

取材・文/宮下毬菜 
撮影/尾崎篤志 
スタイリング/池田友紀
衣装協力/シャツ(アダム エ ロペ/ジュンカスタマーセンター 電話:0120-298-133)、パンツ(スタイリスト私物)

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