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日向亘＆大倉空人、BLドラマ「君となら恋をしてみても」江の島での撮影秘話、龍司＆天への思いを告白2023/10/04

　日向亘さんと、原因は自分にある。・大倉空人さんがダブル主演を務めるドラマ「君となら恋をしてみても」、通称「なら恋」が、MBSドラマ特区枠にて10月5日よりスタートします。本作は、総合エンタメアプリ「マンガPark」（白泉社）で2021年より連載がスタート、22年には待望の単行本が発売。現在はコミックス累計10万部を突破し、「ちるちるBLアワード2023」の「BEST次にくるBL」部門で6位に選ばれた、窪田マルさんによる人気BL漫画を実写ドラマ化したものです。

　中学生の頃、片思いの相手に同性が恋愛対象であることをカミングアウトした際に嘲笑されたトラウマから、真面目に人を好きになるのをやめてしまった海堂天（大倉）。そんな天は祖母の住む引っ越し先の江の島で、偶然、同い年の山菅龍司（日向）と出会います。名前も年齢も聞き忘れてしまった天が、転校先の学校へ行くとクラスには龍司の姿が…。江の島を舞台に、男子高校生たちが徐々に心を通わせ合うまばゆい恋の物語です。

　TVガイドWebでは、世話焼き同級生・山菅龍司を演じる日向亘さんと、甘えた転校生・海堂天を演じる大倉空人さんに、役どころや撮影中のエピソードなどを伺いました。

――原作や台本を読んでみて、最初の印象はいかがでしたか。

大倉　「好きという気持ちで心が動かされていく2人だけの世界で、ピュアさとかわいさと尊さ、そしてエモさが伝わり、ついつい読み進めてしまうすてきなお話だなと感じました」

日向　「空人くんに全部言われてしまいました（笑）。ほかには情景も奇麗ですよね。江の島の海、おいしそうなしらす丼、そこに純粋でみずみずしく爽やかな男の子2人の恋愛模様が描かれるという。見る人みんなが幸せになる作品だと思いました」

――ダブル主演で初共演となりましたが、撮影を通してのお互いの印象を教えてください。

日向　「アーティスト活動をされているし、最初はノリノリな感じの方なのかなというイメージを持っていましたが、お会いしてみたら丁寧で腰の低い方でした。年齢は2歳違いますが、お話をしてみると同級生のように僕に合わせてくれて、龍司と天のような関係性で入ることができ、それから仲良くしてもらっています」

大倉　「身長が高い方だなというのが第一印象です。高身長で迫力があるし、キリっとしたお顔立ちなので、クールな方だったらどうしようと思っていたのですが、満面の笑顔で接してくれて、実際にお話をしてみると、大人っぽさと無邪気さのギャップで印象がガラッと変わりました」

――お互いの役に対しての印象をお聞かせください。

大倉　「日向くん演じる龍司の第一印象は、笑顔がすてきなキャラクターだと思いました。原作の龍司は笑顔を見せない部分が多いですが、日向くんのすてきなお芝居によって、大倉空人としても海堂天としても、龍司を演じる日向くんの笑顔に心を動かされた部分がたくさんあり、海堂天という役をやり通せました。本作をご覧になる皆さまにも、すてきなお芝居が伝わったらいいなと思っています」

日向　「空人くんはいつもこうやって現場で褒めてくれるので、モチベーションが上がります。龍司というキャラクターは、集団の中で先頭に立つタイプではないのですが、根は明るく、引っ張られれば自分も乗っかれる性格なので、空人くん演じる天が積極的に明るく振る舞うキャラクターというのも相まって、気兼ねなくお芝居ができました。空人くんの周りへの気配りや現場を明るくしてくれるところが、天との共通点だなという印象を持っています」

――実際に演じていてお互い助けられたことや、安心して芝居ができると感じたエピソードはございますか。

日向　「僕のことを褒めてくれるので自信にもつながったし、このままの空気感でお芝居をすればいいという気持ちにもなれたので、お芝居の中では天に助けられたし、現実では空人くんの明るさに助けられました」

大倉　「感情をナチュラルに演じるのがうまい日向くんのお芝居が、揺れが激しく心変わりしやすい天の感情をきちんと受け取ってくれたので、大切なシーンでも天を演じやすかったです」

――日向さんにとって龍司はどんな人であって、どんな存在でしょうか。

日向　「龍司は自分とはかけ離れた存在で、演じるのは難しそうだと思っていたのですが、自分なりに役作りやお芝居のアプローチをして考えていった結果、龍司から学んだことがたくさんありました。撮影を終えてみて、もしかしたら龍司に似た部分も少しはあったのかなとふと思い返すことがあるぐらい、龍司は格好よく頼もしい大きな存在です」

――大倉さんはいかがでしょうか。天はどんな人であってどんな存在でしょうか。

大倉　「天は素の部分がかわいいですよね。素の自分で語るモノローグが多い天を演じるにあたり、モノローグと共にどう表情を伝えていくか、監督と一緒に模索して作り上げていきました。そういった新たな演技の引き出しを増やしてくれたのが天という存在です」

――物語の舞台が江の島ですが、ロケをしてみて印象に残ったことをお聞かせください。

大倉　「まずロケーションが本当に奇麗でした」

日向　「奇麗だったよね！」

大倉　「海を見ながらのシーンと、もう一つはこのシーンでなんですけれども…」

日向　「そこは多分、一緒だと思う。いっせーので言ってみようよ！　せーの」

大倉　「アイスクリーム！」

日向　「朝日！」

大倉　「違った（笑）」

日向　「すみません、違いましたね（笑）。朝日のシーンの撮影は深夜2時起床で、スタッフさんもみんな前日の夜遅くまで稼働していたためへトヘトだったのですが、朝日があまりにも奇麗で救われたというエピソードです。普段の生活であまり見る機会のない江の島の朝日を見ることができて、一気に目が覚めました。完成したこのシーンを見るのを楽しみにしています」

大倉　「僕が印象に残ったのは、撮影で食べたアイスです。ほかにも休憩時間にしらす丼を食べたり、たこせんべいを食べたりして、ロケーションだけではなく、江の島のグルメも楽しめました」

――お祭りのシーンがありましたが、夏祭りについての思い出やエピソードを教えてください。

大倉　「家族でお祭りに行く時には父が必ず焼きそばを買っていたので、いつの間にか僕も屋台の焼きそばを好きになっていました。お祭りに行ったら絶対焼きそばとジャガバターを買うと決めていたので、今回のシーンでも焼きそばが食べられると思っていたのですが、僕ではなく日向くんが焼きそばを食べる役だったので、少し残念でした（笑）。僕は地元が湘南なので、たくさんの思い出があります。今回も撮影中に、同級生がたまたま通りかかったということがあって楽しかったです」

日向　「僕の地元でも大規模なお祭りがあり、家族と一緒に行ったり、小中学生の時は友達と一緒に行ったりしていました。にぎやかな場所が好きなところは龍司と共通していたので、お祭りのシーンもワクワクしながら撮影しました。ちなみに、お祭りで好きな食べ物はらくがきせんべいです！」

――らくがきせんべいとはどのようなものなのでしょうか（笑）。

日向　「たこせんべいにカラフルなシロップで絵を描くおやつです。撮影現場で『お祭りの食べ物で何が好きか』という話題になった時に、らくがきせんべいを挙げたら誰も知らなかったんですよね。ローカルなのかジェネレーションギャップなのか分かりませんが、僕はらくがきせんべいが好きです（笑）」

大倉　「ちなみに僕はらくがきせんべいを知らなかった派でした（笑）」

――気持ちの移り変わりのシーンなどで、作り込んだこだわりなどはございますか。

大倉　「声の作り方にこだわっています。天は過去にトラウマを抱えていて、自分を偽るために明るく見えるように過ごしているので、龍司とちゃんと向き合う時のセリフや、自分の本音を話す時には声のトーンが素に戻ります。普段のセリフを少し明るめに設定していた分、素の部分のセリフが際立っていたらいいなと思います。声にもご注目いただけるとうれしいです」

日向　「気をつけていたのは、天との距離感の変化です。順番撮りではないので、出来事の前後の距離感、友達として接しているのか恋人として接しているのかという部分は気をつけていました。特に天は常に龍司に寄り添おうとしているので、いかに近づくかという意識を大事にして演じています」

大倉　「龍司は天のことを最初は『海堂くん』と名字で呼んでいたし、2人の距離が縮まった大事なシーンを撮影したのはクランクアップの日だったので、順番撮りではないから龍司を演じるのは大変だろうなと思いました」

日向　「境目となる出来事の時系列を意識しないと物語が崩れてしまうので、大変でした」

大倉　「最初のシーンは『海堂さん』呼び、次はいきなり『天』呼びになります。龍司の距離感で天のドキドキ感も決まるので、僕もそこの感覚をつかむのが難しかったです」

日向　「さっきまでは『おい、天〜！』とふざけていたシーンを撮っていたのに、次は『海堂さん』呼びのシーンを撮ったりで、別人を演じているのではということもありました（笑）」

――それでは視聴者の皆さまへ、本作の見どころをお願いいたします。

日向　「高校生のキラキラとした夏の思い出を切り取ったような作品です。心情も鮮明に描かれ、お互いの気持ちがどう変わっていくのかも繊細に演じられるように意識しました。そして何よりも江の島がとても奇麗なので、景色にもご注目いただければと思います。僕も放送を楽しみにしています。ピュアで明るく、心洗われる作品に仕上がっていますので、ぜひたくさんの方に見ていただきたいです」

大倉　「本作は、ピュアな2人の世界でお互いが引かれ合うという物語です。僕たちなりの天と龍司とを演じていく中で、原作ファンの皆さんにも、初めて見る方にも楽しんでいただけるよう作品を作り上げていきました。2人の世界観のピュアさとエモさを全力で表現したので、ぜひ、本作の優しいキャラクターたちに触れて、幸せな気持ちになっていただけたらと思っています」

――最後に、天に出会う前の龍司に、日向さんがひと言だけ声をかけるとしたら何と言いますか。

日向　「龍司には『これからすてきな夏が待っているぞ！』と伝えたいです」

――では、大倉さんは龍司に出会う前の天に何と声をかけますか。

大倉　「天には『恋っていいものだぞ！』と声をかけたいです」

――ありがとうございました。お二人が作り上げた龍司と天の夏のピュアな物語を見たら、幸せな気持ちになれそうですね。

取材・文／山本恵代（TBS・MBS担当）　撮影／蓮尾美智子
（日向）ヘア＆メーク／佐々木麻里子　スタイリスト／五十嵐 堂寿　ジャケット ¥79,200（キャバン／キャバン 丸の内店　03-3286-5105）、シャツ ¥30,800、パンツ ¥35,200（2点共にギャルリー・ヴィー／ギャルリー・ヴィー 丸の内店 　03-5224-8677）、他私物　※すべて税込価格 
（大倉） ヘア＆メーク／SUGA NAKATA（GLEAM）　スタイリスト／南まりい　Reebok 

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