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「麒麟がくる」“イケオジ大集合?”の舞台裏を演出・藤並英樹に直撃! 吉田鋼太郎のコメントも2020/02/22

 2月16日放送・第5回の大河ドラマ「麒麟がくる」(NHK総合ほか)で、鉄砲の作り方や将軍家が鉄砲を大量に必要としている理由を探るために再び京へやって来た明智光秀(長谷川博己)。京では、三淵藤英(谷原章介)や松永久秀(吉田鋼太郎)との再会に加え、同郷の鉄砲鍛冶・伊平次(玉置玲央)や将軍・足利義輝(向井理)、そして後に盟友となる細川藤孝(眞島秀和)との出会いも。第5回の気になる舞台裏を演出した藤並英樹さんに伺いました!

──藤田伝吾(徳重聡)から、美濃出身の伊平次という男が近江の国友村で鉄砲を作っているうわさを聞いた光秀は、国友村へと出発するシーンから始まりましたね。

「第5回の『伊平次を探せ』というサブタイトル通り、RPG(ロールプレーイングゲーム)のように、光秀が主体となって伊平次を追いかけていきながら、鉄砲の抑止力的な思想や京の権力闘争などの実情が分かっていく回。第6回(2月23日放送)は『三好長慶襲撃計画』というサブタイトルで、同じく京が舞台となるので、第5回は京の前編だと思ってもらえれば」

──光秀が出かけたことを知らずに駒(門脇麦)が菊丸(岡村隆史)と共に明智荘を訪れる場面では、菊丸が子どもたちから柿をもらうシーンがありましたが、そこにはどんな意味が込められていたのでしょうか?

「第4回(2月9日放送)で三河出身の菊丸が、三河は織田家の尾張と今川家の駿河に挟まれて苦労していると話しました。その後、平和な明智荘を見て『ここはいいな』と感じるという場面です。岡村さんが子どもから柿をもらったら“さるかに合戦”みたいで面白いなと。大きな意味はないですが平和な感じが伝わればいいなと演出しました」

──伊平次が本能寺に行ったことが分かり、やがて主君を討つことになる本能寺に向かうと、将軍・義輝が立ち寄っていると言われます。黙ってその場を離れようとする光秀でしたが、そこで藤孝に声を掛けられ一触即発に。ここで向井さんと眞島さんが初登場されましたが、お二人の印象はいかがでしたか?

「向井さんはたたずまいも含めてかっこいいなと。義輝は光秀のアイドルというか、武士の頭領として尊敬していて。神々しさというか、例えるとファンが初めてアイドルに会った感じでしょうか。眞島さんは鹿島流の太刀がすごく上手で。構え方も奇麗で、大きくは動かないけれども緊張感があり、光秀も藤孝も剣術が強い者同士という感じがしました。藤孝は光秀にも増して文化人的な感じなんです。賢く教養がある感じが眞島さん自身からもにじみでていて、女性のみならず男性からもすてきな人だなと。すてきな男子がたくさん出てくる回でした」

──確かに目の保養ができる回でした(笑)。光秀は、義輝が2人の仲裁に入った後にやって来た藤英と共に、松永の宿舎に向かうことになり、2人が宿舎内に入るとお灸をすえている松永の姿がありました。ここからは吉田鋼太郎さんにくぎ付けだったのですが、吉田さんの演技はアドリブなのでしょうか?

「お灸はちょっと大きめにしたんです。実際は熱くないんですけど、実はすごく熱いという設定でアドリブを含みながらやってもらいました。長谷川さん、谷原さん、眞島さんと達者な方々が阿吽(あうん)の呼吸でお芝居を楽しみながらやってくださったので、それぞれ面白いシーンになったと思います」

──光秀と松永が伊平次に会いに行くシーンも、とても面白かったです。

「あのシーンはアドリブが多かったですね。台本では、遊女屋で遊女が足相撲をしているのを見た後、すぐに伊平次の部屋に入っていくことになっていたんです。そこに遊女が化粧をして支度をしているところや、松永が他の部屋に入っていくところを加えました。当時の絵巻物や屏風絵に遊女屋の舞台裏、歯をすすぎ、顔を洗うところが絵として残っているので、それを考証に基づいて見せたいと思って取り入れたんです。伊平次の部屋まで行く道のりでどういうふうにふるまうのかは、吉田さんにお任せしました。ふすまをガバッと開けて『すまん、続けてくれ』といったのはアドリブです(笑)」

──伊平次は松永に対してそっけない態度だったのに、光秀が同郷で自分を井戸から助けてくれた人だと分かると、昔話に花が咲いて松永が置いてけぼりにされている場面には、思わずにやりとしてしまいました。伊平次はどんなキャラクターとして描かれたのでしょうか?

「玉置さんとディスカッションしながらキャラクターを作っていきました。言い方は悪いかもしれませんが、地方都市の工業高校に行っている、手先が器用だけどやんちゃくれの兄ちゃんみたいなイメージでやりませんかと話して…。頭はよくないかもしれないけど、エンジニアとして新兵器の改造に携われる人で、好奇心が強くて根はいいやつなんですよと」

──伊平次は現代に置き換えたらまさにそんなキャラクターですね! 地元の先輩には丁寧な後輩という感じでしょうか(笑)。伊平次が光秀に一瞬で心を開いたのを見た松永は、光秀に伊平次に鉄砲を作ってもらえるよう取り計らってくれと懇願するシーンも印象的でした。

「松永が光秀に頼み込むシーンは、階段でやろうということになりました。『お願い事をしているのだから頭を下げながらどんどん階段を下がっていくのはどうですかね?』『それ面白いね』という話になって、ワンカットで撮りました。長谷川さんと吉田さんがいろんなアイデアをくださるので面白かったです」

──そうなんですね。全体的にクスリと笑えるシーンが多い回だったように思いましたが、この回では笑いにこだわったということでしょうか?

「この回に限らず、僕の趣味嗜好(しこう)もあるんです。ゴリゴリした真面目な話ばかりなので、ちょっと笑える方が日曜の夜8時に見てもらうにはいいのかなと。子どもが見て楽しんでくれたらいいなと思っているので、親子で笑えたらと思って作っています」

──ありがとうございました!

 見えないところでも細かい工夫をされているからこそ、見応えのある物語になっているんですね。そして、第6回の放送にあたり、松永久秀役の吉田さんからのコメントも到着しました!

──第6回の見どころをお願いします。

「第6回は、久秀の立ち回りのシーンがあります。結構長い立ち回りで、すごく時間をかけて、いろんな角度から撮影しました。きっと血湧き肉躍る映像になっていると思いますので、ぜひご期待ください」

──放送が始まって、周囲からの反響はありましたか?

「うちの家内から、『鋼太郎さんのお芝居は、いい時と悪い時があって、私はそれをよく分かっているけど、今回はいい時なので、自信を持ってやって』と言われました(笑)」

──視聴者の方へのメッセージをお願いします。

「大河ドラマに長期にわたって出演させていただくのは、今回が初めてです。大河ドラマは子どもの頃から大ファンだったので、そこに出演できるのはとてもうれしいことですし、光栄なことだと思っています。戦国時代ファンの方々の期待を上回れるよう、精いっぱい、松永久秀を演じたいと思っています。おそらく皆さんが期待しているであろう“爆死”──今、“ボンバーマン”って言われているんですよね!? 時代なんでしょうね、松永久秀が“ボンバーマン”と言われるなんて(笑)。久秀の爆死のシーンがあるのかないのか、まだ台本がありませんので僕自身も分かりませんが、もしそのシーンがあったら、ぜひ派手に爆死したいと思います! 僕自身も楽しみにしています。松永久秀は、これからまだまだ出てきます。皆さん一緒に『麒麟がくる』を楽しみましょう!」

 吉田さんが長期にわたって大河ドラマに出演されることが初めてとは意外ですね。まだまだ先になりますが、記者も爆死シーンを楽しみにしている一人です。

 さて、第6回では、将軍・足利義輝も列席する連歌会で、時の権力者・細川晴元(国広富之)による松永久秀と三好長慶(山路和弘)の暗殺計画があることを、光秀が知ります。京の町の安寧が崩れることを恐れた光秀は、三淵と藤孝らと協力して、松永らを救うことに。光秀らは松永をどのように救出するのでしょうか?

【番組情報】 

大河ドラマ「麒麟がくる」
NHK総合 日曜 午後8:00~8:45ほか
NHK BS4K 日曜 午前9:00~9:45ほか
NHK BSプレミアム 日曜 午後6:00~6:45

NHK担当 K・H

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