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【今月のSPOTLIGHT】Vol.6 テオ・ジェームズ2024/04/27

配信動画・WATCH/今月のSPOTLIGHT:テオ・ジェームズ(Netflixシリーズ「ジェントルメン」)

犯罪にズブズブとはまっていく貴公子

 「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」「スナッチ」など、スリルあり、笑いありの犯罪群像劇を撮らせたら、右に出る者はいないガイ・リッチー監督。そんな彼の持ち味がさく裂した作品の一つに、2020年公開の映画「ジェントルメン」が挙げられる。ロンドンの裏社会を舞台に、麻薬王から私立探偵、街のチンピラまで、個性しかない登場人物たちが入り乱れる同作は大勢のファンを獲得。リッチー監督自身もお気に入りの作品になったようで、そのスピンオフドラマがこのたび誕生した。

 スピンオフといっても、映画のキャラクターがドラマに登場することは(今のところ)なく、物語の世界線をゆるく共有している程度。ドラマ「ジェントルメン」では、由緒正しい公爵家の次男、エディ・ホーニマンが、亡き父の爵位と財産を相続するところから物語が展開していく。このエディを演じるのが「ダイバージェント」シリーズなどで知られるテオ・ジェームズなのだが、ドラマの主人公としてとても好印象。公爵だった父が生前、麻薬ビジネスに関わっていたせいでヤバイことになっていくエディに魅力をもたらしている。

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 実はちょっと、期待していたのだ。ガイ・リッチー監督作といえば、登場人物たちがみなぎる個性と個性で殴り合いをしているような状態。映画「ジェントルマン」でも、マシュー・マコノヒーからヒュー・グラントまで、スター俳優たちがクセ者キャラを喜々として演じていた。となると、ドラマ「ジェントルメン」の方も登場人物たちのキャラでいろいろ楽しませてくれるはずで、主人公もまた然り。

 その期待通り、テオ・ジェームズは程よいスリルととぼけたユーモアに彩られた作品世界を、エディとして堂々と駆け抜けている。何せこのエディさん、すごく大変なんです。「公爵家なのに犯罪と関わりがあるなんて!」と驚き、闇社会と縁を切ろうと大真面目に奔走するものの、なぜか犯罪のあれこれにズブズブはまってしまうことに。眉間にしわを寄せつつ頑張っているのに、兄は爵位すら継がせてもらえなかったおバカさんだし、闇社会の皆さんはむちゃな要求をグイグイと突きつけてくるし…。しかも、エディも嫌がるわりには犯罪分野における才覚が妙にあったりもして、そこも魅力的? 死体の山が豪快に築かれる展開の中、大変な事態をクールに乗り越えつつ、段々と覚醒してしまうエディの変化も見どころになっている。

 その端正な顔立ちから、これまではシリアスな役も印象深かったテオだが、真顔で笑わせてくるエディが新たなハマり役となりそう。シーズン2もぜひ実現してほしいなと思う。

【プロフィール】

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テオ・ジェームズ(Theo James)
1984年12月16日生まれ。イギリス出身。映画「ダイバージェント」(2014年)をはじめとする同シリーズのフォー役などで知られる。ドラマでは「ダウントン・アビー」(10~15年)で1話のみの出演ながら印象を残し、注目を集めることに。近年は「ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾート」(21年~)でも好評を博し、エミー賞助演男優賞にノミネートされている。

【番組情報】

配信動画・WATCH/今月のSPOTLIGHT:テオ・ジェームズ(Netflixシリーズ「ジェントルメン」)

Netflixシリーズ「ジェントルメン」(全8話)
独占配信中

文/渡邉ひかる



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