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丸山礼、イラつきを通り越して癖になる“自称サバサバ女”に！「ビジュアルの完成度は、ほぼ100％です（笑）」──「ワタシってサバサバしてるから」インタビュー2023/01/04

　とらふぐさん、江口心さんによる同名漫画を原作とする夜ドラ「ワタシってサバサバしてるから」（NHK総合）が、1月9日からスタートします。本作は、あきれるほどにポジティブで、気持ちがいいほど突き抜けた超勘違い“自称サバサバ女”と、いたって常識的な大人たちが繰り広げる共感型コメディー。

　新種のダークヒロイン・網浜奈美役を務めるのは、ドラマ初主演となる丸山礼さん。今回は丸山さんにインタビューを敢行し、ドラマ初主演の意気込みや本作の見どころ、自称サバサバ女の対処法（？）などを伺いました！

──ドラマの主演が決定した時の心境はいかがだったでしょうか？

「最初に聞いた時はすごくびっくりしました！　同時に不安にもなったのですが、演出の伊藤（征章）さんは、私が今まで見て育ったバラエティー番組をたくさん作られている方なので、ご一緒できることにワクワクしました」

──伊藤さんとは、どんなお話をしながら撮影されていたのでしょうか？

「台本をいただいた時から『丸山さんの好きにしてもらっていいです』とおっしゃってくれたので、安心して撮影に臨むことができましたし、演技のお手本をよく見せてくれるんです」

──具体的にはどのような演技のアドバイスでしょうか？

「台本に『机が揺れるほど貧乏揺すりをする』とト書き（動作の指示）があって戸惑っていた時や、ただ廊下を歩くだけのシーンでも実際に動いて見せてくださるんです。私が普段ものまねをしているということもあって、口で説明されるよりも目で見ると理解しやすいタイプなので、すごく助けられていました」

──ドラマの現場でものまねの経験が役立っているんですね。見た目も原作漫画とそっくりです！

「ビジュアルの完成度は、ほぼ100％だと思っています（笑）。衣装合わせの時に、もう少し太った方がいいかな？と思ったので、ストレスなくめっちゃ食べていたらいい感じの恰幅（かっぷく）になりましたね。さらに髪の毛を切ったら『私、網浜奈美じゃん！』って（笑）」

──（笑）。体形以外でビジュアルのこだわりはありますか？

「イヤリングと跳ね上がったアイライン、あとは七分袖の服ですね。コントでもそうなのですが、演じるキャラクターのファッションを身にまとうと、セリフがどんどん出てくるタイプなので、できる限り寄せられるよう頑張っています」

──ほかに、お笑い芸人としての経験が役立っていることはありますか？

「“とにかく役に入りきる”というのは、コントやものまねでもやっているので役立っているかもしれないです。今後もコントなどをやらせていただく中で、こんなに“修業になる場”はないなとも思います」

──どういったところが修業になると思われますか？

「網浜奈美というキャラクターをしっかり演じつつ、自分のユーモアも入れたいので、そこの兼ね合いが難しいんです。周りの俳優さんたちはベテランの方が多いので、私のアドリブにもめちゃくちゃ乗ってくださっています（笑）」

──楽しそうな撮影現場ですね！

「シリアスなシーンでもなかなかカットがかからないので、結局最後はふざけちゃうんです（笑）。そのシーンが使われているかは放送を楽しみにしていてください」

──網浜はかなりインパクトが強いキャラクターですが、演じてみていかがですか？

「近年まれに見る、自信たっぷりで勝手気ままなキャラクターですよね（笑）。でも、なんだか憎めないし、言っていることは間違っていないんです。しきたりやマナーを守らないとネチネチ攻められたりするけど、『どうでもいいじゃん！』と蹴飛ばして、スカッとさせてくれます」

──ご自身との共通点はありますか？

「網浜さんってすごく表情豊かなんですが、私もよく『顔がうるさい』って言われるんです（笑）。あとは、声が大きいところと、もつ鍋が好きなところですね（笑）」

──内面で似ている点はありますか？

「私は網浜さんとは真逆ですね。全然自信がないですし、不安がりだし、みんなの顔色をうかがってしまうし…。だから、“こんな風に生きられたらいいな”と思いながら演じています」

──ご自身とはかなりギャップがあるんですね。

「そうですね。私はスタジオから出たら、1人でブツブツと反省会をするタイプですが、網浜さんは自分のことをすごく信じているし『失敗しても大丈夫でしょ！』という思考なので。ちなみに今（インタビュー中）は、網浜さんの服とメークをしているので強気でいられています（笑）」

──実生活で役柄の影響を受けていることはありますか？

「バラエティー番組に出演した際に、ワイプで抜かれている時の顔が網浜さんになっている時があります（笑）。あとは、少し辛口なコメントもスルッと言えるようになっちゃいました」

──網浜さんは恋愛に対してもアクティブに行動しますよね。

「そこも私とは全然違いますね。網浜さんって、全人類の男性が自分のことを好きだと思って生きていらっしゃるので（笑）。そのマインドのアグレッシブさは見習いたいなって思います（笑）」

──ちなみに、丸山さんの周りに“自称サバサバ女”は存在しましたか？

「『私めっちゃおじさんっぽいんだよね～』とか『焼酎が好きでエイヒレあぶっちゃうんだよね～』みたいなことを言っている人はいましたけど、全然気にならないですね！　ただ、『（大声で）へぇ～！　そうなんだ～！』と棒読みの定型文で対応していました（笑）」

──丸山さんが思う“本物のサバサバ女”はどんな女性だと思いますか？

「人間として基本的なことですが、『ありがとう』や『ごめんなさい』がちゃんと言える人。あとは、私自身が感情を抑えて隠してしまう性格なので、“嫌なものは嫌、好きなものは好き”と、感情を素直に言える人には憧れますね」

──今後、俳優として挑戦してみたいことはありますか？

「今回がコメディー要素の強い作品だったので、機会があれば全然違うジャンルにもチャレンジしたいです。撮影期間中は、自分が演じる役が軸となって生活するという経験も面白いですし、一つの作品を作ることがこんなにも魂を削って大変なことなんだ…ということを身をもって学びました」

──本作は2023年最初の「夜ドラ」です。今年はどんな年にしたいですか？

「今までもこれからも、いただいたお仕事は120％の力で挑戦する！というのは変わらないですね。去年は、ずっと大好きだったゴリエちゃん（ガレッジセール・ゴリ）と一緒に歌を出させていただいたので、今年も、歌で少しでも日本を元気にできるような活動ができたらうれしいです！」

──最後に、原作ファンの方を含め視聴者の方にメッセージをお願いします！

「最初は網浜さんの言動を見てイラッとしたり、ウザいと思われるかもしれませんが、ポジティブでパワーのある彼女を見て、少しでも元気になってもらえればうれしいです。落ち込むことがあっても、皆さんの心の片隅に“小さな網浜奈美”を存在させていただければ、少し生きやすくなるんじゃないかなと思います」

──ありがとうございました！

第1週あらすじ（1月9日～1月12日）

　出版社に勤める網浜は、「ワタシってサバサバしてるから」が口癖で、誰に対してもズバズバと本音を言い、周囲から煙たがられている。新入りの本田麻衣（トリンドル玲奈）には、勝手にライバル心を燃やし、なにかとマウントを取ろうとする。だが、本田は天然キャラで網浜の攻撃をさらりとかわす。営業部のエース・山城達也（犬飼貴丈）、有名ショップのオーナー・馬場（髙嶋政宏）らを巻き込み、網浜VS本田のバトルは、ますますヒートアップして…。

取材・文／M（NHK担当）　撮影／尾崎篤志

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