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菜々緒、「ザ・トラベルナース」で初の医師役! 「中園さんは目立たないところにスポットライトを当ててくれる」2022/11/09

 人気シリーズ「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」(テレビ朝日系)を手掛けた中園ミホさんが脚本を担当する同局の新たな医療ドラマとして放送前から話題を集め、10月期新作ドラマの初回視聴率では2位タイを記録する(※10/25時点)など注目を集めている「ザ・トラベルナース」。

 アメリカでナースプラクティショナー(米国など一部地域では医師の指示がなくても一定の医療行為を行うことができる資格保有者)として活躍していた、優秀なナース・那須田歩(岡田将生)と、物腰が柔らかく女子力が高い一方で、ここぞという場面では毒舌全開の謎多きスーパーナース・九鬼静(中井貴一)。2人のくせ者トラベルナースが、患者ファーストで日本の医療現場を改革していく痛快医療ドラマです。

 歩と静が働くこととなった「天乃総合メディカルセンター」は、慢性的な看護師不足、医師の怠慢、患者の身分による差別など、さまざまな問題を抱えています。菜々緒さん演じる外科医の郡司真都も、患者を救いたいと思いながらもろくに意見も聞いてもらえなければオペもさせてもらえず、鬱々(うつうつ)としながら働いていました。そんな時に現れた歩と静の行動に振り回され、「医師に従って」と対立する場面もありましたが、彼女は患者にとっていいことだと判断すれば、提案を受け入れる誠実さを持っています。

 第2話では、患者の望まない手術を強行しようとする外科部長に強く反論する場面も見られましたが、今後、日々奮闘する看護師チームの強い味方となり得るのでしょうか? 明日11月10日放送の第4話を前に、真都を演じる菜々緒さんにお話しを伺いました。

――これまで演じられてきた役柄は「強くて格好いい女性」のイメージが強いですが、郡司真都についてはどんな印象を持たれていますか?

「どちらかというと真逆だなという印象が強いです。女性だからと見下される部分があったり、セクハラやパワハラを受けているので、今までの強い女性というよりは、等身大な女性なのではないのかなと思います」

――役に共感できるところはありますか。

「男性社会の中で頑張っている精神力とかですかね。(男性社会の中で働く女性は)やりづらい部分だったり、ちょっとした生きづらさというのは、誰しも感じていると思います。どうしても力及ばないところが女性にはあると思うんです。自分ではできると思っていても体調面に波があったりするので、そういう意味でジレンマを感じる部分はすごく共感できるかなと思います」

――初の医師役に不安もあったと伺っていますが、実際演じられて変化はありましたか?

「郡司先生は医療用語のセリフがそこまで多くないんです。今作だと岡田さんとか中井さんは、そういう専門用語が多かったので、言い慣れていないセリフを言うのはすごく大変だったと思います。お二人の方が大変そうだと感じることが多かったですね」

――看護師役を以前演じられていましたが、看護師と医師で違いは感じますか?

「ナースの役をやらせていただいた時は救急救命だったので、そういった意味では現場の雰囲気も全然違ったんです。がれきがすごくたくさんあって、泥まみれになりながら医療行為をしたり、病棟内でも救急の患者さんが来るっていう緊迫感のある場面がすごく多かったんです。今回も緊迫感はあるけれど、雰囲気的なものは全然違います。あと、ナースの時はドクターの指示に従ってテキパキこなす感じなんですけど、今回はドクターとして自分で医療行為をする。逆にナースたちは、ドクターの指示がないと医療行為ができないという部分では、違いがありました」

――監督やプロデューサーからは役作りに対するオーダーはあったのでしょうか?

「最初に台本を読ませていただいた時、真都自身はそこまで強い女性ではなく、服装も割と地味な感じなのかな?と思っていたのですが、監督のイメージでは女性医師はプライドがあって強い方が多いイメージだからということで、『身だしなみだけは頑張って強いキャラクターに見えるように、ちょっと見えを張るような、そういう感じにしたい』とお話いただき、スタッフの方々とも話をして華やかな衣装にしてました。でも、芝居に関してはちゃんと患者のことを思って一生懸命、真面目に医療に従ずるので、そこは本当に同じ気持ち、同じイメージを持ちながら演じさせていただきました」

――プライドという言葉がありましたが、真都は歩と静と出会ったことで徐々にプライドを取り戻していきますよね。菜々緒さんにとっての「この出会いがあったから、今の自分がある」というような出来事は何かありますか?

「私が初めてドラマでお芝居をさせていただいた時のスタッフさんやキャストの皆さんが温かくて、背中を押してくれる感じがあったからこそ、今もお芝居を続けているんだなとすごく感じています。当時の作品で、安達(祐実)さんと一緒だったんです。それと、第7話にゲスト出演される方もその時に共演していて。今回また共演させていただいて、すごく初心を思い出しました。経験がなかった私がポンと主演という立場でお芝居をする状況を与えていただけたのは、ある意味導かれているような感じもしました。皆さんの温かさに支えられて、一つの作品をやり遂げられたからこそ、今の私があるんじゃないかなって思っています」

――あらためて、この作品のどんなところに魅力を感じているかを教えてください。

「中園さんの脚本が、普段は目立たない、縁の下の力持ちみたいな人たちにスポットライトを当ててくださることがすごくうれしいなって、自分自身も演じていて思います。今作だったら、トラベルナースという、まだ日本にはなじみがないような職業を題材にしていたり、一般的にナースといえば女性が就く職業みたいなイメージが根強いなかで、演じるのが男性と、どんどん新しいことにチャレンジして改革を起こしていく。(中園さんの脚本は)今までの固定観念だったり、古いしきたりみたいなものをぶっ壊していくような作品がすごく多いんです。そうやって新しいことにスポットライトを当てること自体が、いろいろなことを改革していくきっかけになっているんじゃないかなと思います。この作品も医療ものではあるんですけど、医療だけではなくて、人間の深い部分を掘り下げてくださっています。同じ医療をするにしても、どういう気持ちでやっていくかでいろいろなことが変わってくると思うので、そういう深いところに気づかせてくれたり、刺激をもらえる作品になっていると思うので、たくさんの人に見ていただきたいなと思っています」

【プロフィール】

菜々緒(ななお)
1988年10月28日生まれ。埼玉県出身。近年の主な出演作に、ドラマ「TOKYO MER〜走る緊急救命室〜」「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」(ともにTBS系)、「七人の秘書」(テレビ朝日系)、映画「土竜の唄FINAL」「地獄の花園」(ともに2021年)など。雑誌やCMなどでも幅広く活躍し、現在出演している映画「七人の秘書 THE MOVIE」が公開中。

【番組情報】

「ザ・トラベルナース」
テレビ朝日系
木曜 午後9:00~9:54

取材・文/金澤久留実(テレビ朝日担当) 撮影/蓮尾美智子 スタイリスト/野村昌司 ヘア&メーク/稲月聖菜(MARVEE)



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