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爆笑問題が語る、「一番必死になった頃」と「テレビの醍醐味」。2年連続MC「ツギクル芸人グランプリ」インタビュー2022/05/20

 日本音楽事業者協会とフジテレビがタッグを組んで開催する「ツギクル芸人グランプリ」。3回目となる今回は、5月21日に決勝の模様が生放送されます。

 決勝進出を決めたのは、キュウ、サスペンダーズ、さんだる、Gパンパンダ、10億円、ストレッチーズ、ゼンモンキー、竹内ズ、TCクラクション、ネギゴリラ、ハナイチゴ、パンプキンポテトフライ、ママタルト、森本サイダー、わらふぢなるおの15組。ザ・マミィ(第1回グランプリ)、金の国(第2回グランプリ)に続き、グランプリの座に輝くのは!?

 このたび、2年連続でMCを務める爆笑問題(太田光、田中裕二)のお二人にインタビュー。コンテストに出場されていた頃の思い出や、若手の方々への思いについてお聞きしました。

決勝進出者で、期待しているのは?

――昨年に続き、2年連続でMCを務められます。

太田 「前回はとにかくネタがみんな面白かったんで、MCというよりお客さんとして楽しんでいる感じでしたね。この大会が『M-1グランプリ』や『キングオブコント』のように、みんなが目指すものになればいいなと。今年は生放送でできるということで、来年はゴールデンでやれたらいいですね。徐々に、出世魚のように。最終的には、『ポップUP!』の枠を狙っていきたいです」

田中 「いやいや、帯ですか!?」

太田 「そろそろ終わりそうかなって」

田中 「そんなこと言うなって!(笑)。今、本当にお笑いの賞レースの注目度が高いですからね。前回は優勝した金の国以外にも、Yes!アキトとか、爪痕を残した人も多いですし。審査員が現役のクリエーターというのも特徴で、仕事に直結するから、出場する芸人も気合が入るんじゃないかな」

太田 「最終的には、『M-1グランプリ』の裏でやりたいですね」

田中 「あんまりないのよ。芸人がどっち出たらいいのか、困っちゃうから(笑)」

――2年連続で賞レースのMCを務めるということで、周りの芸人の皆さんの反応はいかがですか?

田中 「今日、たまたま隣の楽屋が霜降り明星の粗品だったんですけど、廊下で会って。『お久しぶりです。今日、何ですか?』って聞いた後、“ツギクル芸人グランプリ 田中裕二”と書かれた楽屋貼りを見て、『あー、これですね!』って。まるで人ごとのように過ぎ去って行きましたね」

太田 「お前がツギクル芸人だと思われたんじゃない?」

田中 「いや、違う違う。それはない(笑)」

太田 「粗品、『これに出るんだ~』って思ったんだと思うよ」

――今回決勝に進出する15組の中で、期待している方はいらっしゃいますか?

太田 「“まーごめ”に期待してる!」

田中 「大鶴肥満ね、ママタルトの。本当にでかいんですよ。180kgとかあるんで、会えるのが楽しみですね。あとは10億円というコンビが、結成してまだ1年くらいらしくて。コンビ名も気になるし。うちの事務所(タイタン)のキュウというコンビも出るんですけど、キュウとか10とか、多いね。あと、なんか食べ物の名前多いよね。パンプキンポテトフライ、ママタルト、ハナイチゴ。で、最後に森本サイダー」

太田 「今回の評判がよければ、実際に『ツギクル芸人レストラン』というのをフジテレビの夏のイベントでやろう」

田中 「安直にやって失敗しそうな企画だけど(笑)」

一番、必死になった頃

――爆笑問題のお二人も、過去にはさまざまなコンテストに出場されてきたと思います。当時の思い出を教えてください。

田中 「僕らが一番思い出に残っているのは、テレビ朝日の『GAHAHAキング 爆笑王決定戦』という勝ち抜き戦の番組ですね。毎週放送があって、10週勝ち抜くとチャンピオンになれるという」

太田 「マーシー(田代まさし)が司会のね」

田中 「マーシーと久本雅美さんが司会だったんですけど」

太田 「もう映像使えないね」

田中 「いいんだよ、それは(笑)。それの1回目から僕ら出てて、10週勝ち抜いて、初代チャンピオンになったんです。さらにその最中に『NHK新人演芸大賞』で優勝して。そこからだんだん仕事が増えていったり、今の事務所のタイタンを作ったりしたので、『GAHAHAキング』は僕らにとって転機になったコンテストでしたね。1993、94年頃かな」

太田 「その頃は一番きつかったしね。ここで出れないともう無理だろうなって思ってたんで、後がないというか。一番必死になったのがその頃です」

――10週連続、異なるネタを披露したということでしょうか。

田中 「そうです」

太田 「もちろん、もちろん」

田中 「隔週で2本撮りの収録でね」

太田 「2本ずつネタを持って行って。かなり大変でした」

田中 「ストックはなしで、毎回新ネタを作って。だからもう、ずーーーっとこいつの家に泊まり込みみたいな感じでネタ作りしてました」

太田 「お笑いって、ネタに限らずね、ストックがあったとしても、できたばかりの旬のネタの方が強いんですよ、不思議と。僕らとほぼ同世代の中には、強いネタを営業で試して、3、4週目くらいに温存してるやつらがいたんですけど、俺らは最初から全力で一番のネタをやって。“これやっちゃったら、次やることないじゃん!”ってくらいのネタを、1週目からどんどんやってたんです。温存してたやつらに『爆笑さん、あのネタもう出しちゃうの?』なんて言われながらね。そんなやつらは、温存してたネタを出せないまま、3週目で落ちていきましたね。バラライカっていうんですけど」

田中 「言わなくていいよ(笑)」

「それが、テレビの醍醐味だよね」

――お二人は芸歴を重ねた今も、2カ月に一度行われる事務所のライブ「タイタンライブ」に若手の皆さんと一緒に毎回出演したり、「ENGEIグランドスラム」(同系)のような若手の方もたくさん登場するようなネタ番組にも精力的に出演されています。お二人を突き動かす原動力はどういうところにあるのでしょうか。

太田 「やっぱり、人を笑顔にしたい」

田中 「何言ってんだ(笑)。そういうこと言う人じゃないだろ」

太田 「君の笑った顔が見たい」

田中 「気持ち悪いこと言ってる(笑)。『タイタンライブ』というのをずっとやっているんですけど、タイタンというのは僕らが作った事務所なので、われわれが出るのは当然というか。“当然、出なきゃダメでしょ”という思いでやっていますね。最初は『ラ・ママ』というライブハウスで毎月やったりとか、ネタは本当にデビューした時からずっとやり続けているので、今はその延長線上にいるという感覚です」

太田 「『ENGEIグランドスラム』はたぶん皆勤賞で出てると思います。毎回オファーしてもらえることが、それこそ原動力ですね。“求められてるんだ”って思えるのはうれしいし、それで外すと申し訳ない気持ちになるし。ウケたら『あー、よかった。また次も!』って。これはね、1回やったらもうやめられないです」

――残念ながら終了してしまいましたが、「爆笑問題&霜降り明星のシンパイ賞!!」(テレビ朝日系)のような番組や、事務所のライブなどで若手の方と共演する機会も多いと思いますが、刺激を受けることはありますか?

太田 「みんなとにかく面白いからね。俺らは『GAHAHAキング』の頃から、共演するのはちょっと下の世代が多かったんですよ。ネプチューンにしろ、くりぃむしちゅーにしろ。その頃から、とにかくその時代の若手と絡むというのをずっと繰り返してきたんです。『爆笑問題の検索ちゃん』(テレビ朝日系)という番組をやってた時も、品川庄司だとか、次長課長だとか、さらにその下の世代と絡んで、そういう連中にツッコんでもらったり。そういうのがね、一番楽しいんですよ。人気者たちと一緒のステージに立てること、一緒に笑いを作れることは、本当にありがたいですね」

田中 「それは僕も全く同じ感覚です。“第七世代”の勢いが始まった時に、霜降り明星やEXITと絡んだりしてね。今、旬の、最も勢いのある人気者たちと笑い合ってるのは、やっぱりうれしいんですよね」

太田 「それが、テレビの醍醐味(だいごみ)だよね」

田中 「そうそうそう! 『笑っていいとも!』も、大ベテランのタモリさんから、昨日、今日、芸能界に出てきたような新人まで、いろんな人がぐちゃぐちゃにいて。それがすごく楽しかった!」

太田 「『笑っていいとも!』、もう一回やりたいね。タモリさんと」

田中 「うん。やりたいねぇ」

太田 「『ポップUP!』………」

田中 「もう『ポップUP!』はいいよ!(笑)」

太田 「今、旬ですから!」

【プロフィール】

爆笑問題(ばくしょうもんだい)
太田光(1965年5月13日生まれ、埼玉県出身)と、田中裕二(1965年1月10日生まれ、東京都出身)により、1988年に結成。政治から芸能界までさまざまな社会現象を斬る漫才は、若者だけでなく幅広い年齢層に支持されている。執筆活動も行い、出版物の多くはベストセラーを記録。中でも97年1月に出版した「爆笑問題の日本原論」(宝島社)は、50万部を超えるベストセラーとなる。2012年には太田が小説2作目「文明の子」を出版。現在、テレビ、ラジオのレギュラー番組に出演するほか、雑誌の連載も手掛ける。また、96年より2カ月に一度開催される「タイタンライブ」には毎回出演。シリーズ最新作「2021年度版 漫才 爆笑問題のツーショット」DVDが発売中。

【番組情報】

「ツギクル芸人グランプリ2022」
フジテレビほか
5月21日 土曜 午後2:30~5:00
MC:爆笑問題(太田光、田中裕二) 進行:三田友梨佳フジテレビアナウンサー

取材・文・撮影/宮下毬菜(フジテレビ担当)



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