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髙橋大輔選手「もっとフィギュアスケートが広がるきっかけになれば」 髙橋選手&村元哉中選手・囲み取材詳細リポート!2019/10/03

男子シングルの髙橋大輔選手が、2020年からアイスダンスに転向し、村元哉中選手と組むことを電撃発表しました。今回は記者会見後に行われた、囲み取材の模様をお届けします。

── 7月に一緒に滑った後、どういった言葉で「一緒にやろう」と伝えたのですか?

髙橋 「元々、その前に何回か会って話はしていたんですが、一緒に滑れるタイミングがなくて、『最終的に1回組んでみないと、お互い分からないよね』と話していました。その間に哉中ちゃんは何人か(別のスケーター)とトライアウトしたり。7月にはアイスショー『氷艶』があって。稽古でバタバタしていたんですけど、その稽古中に一緒に滑らせてもらいました。そこで『どう思った?』と聞いたら、『楽しかった、良かった』と。じゃ、一緒にやりますかって(笑)」

── やり取りの中で、心に響いた言葉はありましたか?

村元 「私は、新潟のリンクで初めて一緒に滑った時に、『難しくて無理』か『楽しい』のどちらかに(髙橋選手の気持ちが)転ぶだろうなと思っていたんです。でも何も(髙橋選手には)伝えずに滑ったんですけど、(髙橋選手の)『楽しい!』という一言がすごくうれしくて、心に残ってます」

髙橋 「僕自身、哉中ちゃんのスケート、ダンスが好きだったので、『(僕で)いいの!?』という方が大きくて。僕としてはアイスダンサーの彼女のファンだったので、『もっと身長が高くて、スケートが上手くて、元々アイスダンスをやっている人と組んだ方が、もっと世界のトップに行けるんじゃないか』と思っていました。身長も低いですし、アイスダンスの経験もないですし、年齢的にも33歳で…(苦笑)。僕としてはやってみたい気持ちは強かったのですが…。それでも哉中ちゃんが『やっぱりやりたい』って言ってくれて、『そんなに言ってくれるなら、いいのかな』という感じでスタートしました」

── 髙橋選手と村元選手が組むことをマリーナ・ズエワコーチに伝えた時は、どんな反応でしたか?

村元 「顎が外れてました(笑)。『え!? ダイスケ!?』みたいな感じですごく驚いていたんですけど、すぐに『絶対、いいわよ』って。現地(フロリダ)に行って話したんですけど、ミーティングの後も電話がかかってきて、『すごくいいと思う』って喜んでくれました」

髙橋 「僕は(フロリダに)行けなかったので、そのリアクションは見ていないんです。初心者なので、何を褒められても、褒められたと思わないようにしようと思っています」

── シングルスケーターとして、最後の全日本選手権への思いは?

髙橋 「前回、現役を引退した時に、中途半端にフェードアウトしていった感じでしたので、先に“最後の試合”だということを応援してくださっている方たちにお知らせして、次に進みたいなと思いました。それには全日本が一番いいかなと」

── もう一度、世界にシングルスケーター・髙橋大輔を見せたいとは思いませんでしたか?

髙橋 「なかったですね。現役復帰した時に、世界に行けるかどうかということは分かっていなかったですし、『行けないだろうな』というところでのスタートだったので。前回の全日本(全日本選手権2018)はうまくいきすぎた部分があって、演技としては良くなかったですし。結果として2位になっただけで、実力からいえば、『世界で勝てるか、勝てないか』というと…勝てないと思いました。世界に向かうためというよりも、『自分のスケートをまた一からスタートさせたい』というところでの現役復帰でもあったので、そういう意味で全日本が(最後の舞台に)一番キリがいいのかなと」

── 全日本ではどんな完成形の演技を考えていますか?

髙橋 「考えていないです(苦笑)。とりあえず3カ月間、必死に精一杯やって、やれるところまでのMAXを見せようかなと思っています。ショートに関しては、4回転(ジャンプ)は無理なので…曲的にもプログラム的にも。フリーでどこまでできるかというのは、やっていく中で柔軟に決めていこうかなと思っています」

── 表現者としてアイスダンスをやっていきたい気持ちが強いのか、北京冬季オリンピックを目指す競技者としての意識が強いのか、どちらですか?

髙橋 「どちらも変わらないです。僕としては、競技とプロの境目をなくしているので。そこに関しては違いがないですね。勝たないとオリンピックには行けないので順位は意識しますし、勝たないと注目してもらえないので、できるだけ勝てるように。と言っても、まだやってもいないですし、やっていく中でどこを目標にしていくのか、その時、その時に、お互い目指すところを決めていくと思います。とりあえず大きな目標として“’22年までは”と思っています」

村元 「頭の中で(オリンピックを)想像はしますけど、本当にまだスタートしていないので、オリンピックが見えているわけではないです。『もう一度行けたらいいな』という思いは強いですけど、それより、とにかく(アイス)ダンスの良さを見せたいという思いが強いです。試合をこなしていくうちにオリンピックは見えてくると思うんですけど、オリンピックに大ちゃんと行けたらすごいラッキーというか…」

髙橋 「僕もラッキーですね(笑)」

── リフトをするために、どれほどの肉体改造が必要なのでしょうか?

髙橋 「分からないですね…」

村元 「結構、ウエイトトレーニングがアイスダンスは多いんです。あんまりシングルはやらないのかな?」

髙橋 「上(上半身)に筋肉はつけない。つけると邪魔になっちゃうので」

村元 「筋肉はつけすぎてもラインがキレイじゃないので、トレーナーと話し合いですね」

髙橋 「僕は結構(筋肉が)つきやすいタイプなんで…」

村元 「私も極力しぼっていきます」

髙橋 「まだ(リフトの練習は)実際にはやってないです。怖いので陸の上からのスタートです」

村元 「陸の上から(練習を)スタートして、それを氷の上に持っていくのがリフトのプロセスです」

── 練習してみて、何が自分たちの強みになりそうですか?

髙橋 「ある意味、シングルを長いことしていた分、他のアイスダンサーにはないものが出せるかもしれないですね。どう出るか分からないですけど」

村元 「スピード感と独特な空気感というのは、すごい強みになると思います。私もシングルから転向してまだ4年なので、シングルの選手もダンスに転向してここまでできるというのを見せたいです」

── 憧れのアイスダンサーはいますか?

髙橋 「めっちゃいますよ! グウェンダル・ペーゼラとか、それこそテッサたち(テッサ・ヴァーチュ&スコット・モイア)、メリルたち(メリル・デイヴィス&チャーリー・ホワイト)、パパ(ガブリエラ・パパダキス&ギヨーム・シゼロン)とか」

──(男女)逆リフトとかどうですか?

村元 「やってみてもいいかも(笑)」

── その場合、筋力はどうですか?

村元 「必要ですね。アイスダンスのリフトは(男女)どちらにも必要です。5対5くらい。もちろん男性は必要ですけど、女性もしっかり筋力をつけていないと、男性側が重く感じてしまうので。そういったところでは逆リフトもありかもしれないですね(笑)」

── 自分たちはどんなアイスダンサーになりたいですか?

村元 「記憶に残るカップル。何年たっても『あのプログラム良かったよね』って言ってもらえるようなダンスチームになりたいです。アイスダンスをやってみたいと思ってもらえるカップルになりたいです」

髙橋 「パッション系じゃないですか(笑)。情熱的系なのかな。顔もお互いラテンじゃないですけど、濃い目なんで(笑)。いろんな世界観が出せるカップルになりたいですね」

── 日本のアイスダンスがこれをきっかけに盛り上がるという期待はありますか?

髙橋 「(アイスダンスを)知って下さる方がたくさん増えて、興味を持って下さる方が増えればいいかなと思います。オリンピックにも団体戦ができたので、そこでのメダルの可能性のためには、シングルだけじゃなくカップル競技が強くなることが必須なので。そこで意識や環境も変わってくれば、もっとフィギュアスケートが広がるかもしれない。そういうきっかけに、ちょっとでもなればいいかなと思います」

村元 「今後のアイスダンスの発展に大きく影響があると思います。私もシングルからダンスに転向した時に、『ジャンプが跳べないから、ダンスに逃げたんだ』って、見ていた人もいたと思うんですけど、『そうじゃない』と伝えたいです。日本でもっとアイスダンスを盛んにしていきたいですね」

<雑誌情報>

KISS&CRY 別冊 Dance! Dance!! Dance!!! 2019月影の君~来舞(LIVE)、いのち灯(も)やして~(表紙・巻頭特集:髙橋大輔選手/Vol.29)

9月20日(金)より発売中 ※一部地域を除く
https://zasshi.tv/products/detail/HBTNM190920_001-00-00-00-00-00

「KISS&CRY」とは?

「KISS&CRY」シリーズは、日本のフィギュアスケーターのみなさんをフィーチャーし、その「戦う」姿、「演じる」姿を合計50ページ超のグラビアでお届けしています。つま先から指先・その表情まで、彼らの魅力を存分に伝えます。また、関連番組TVオンエアスケジュールも掲載。TVの前で、そして現地で応援するフィギュアスケートファン必携のビジュアルブックです。
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