風間俊介が“朝ドラ”にカムバック！「分岐点となった作品に再び戻ってくることができて幸せ」2021/12/28

　年内最後の放送を終えた連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」（NHK総合ほか）。年明けは1月3日から第10週に突入します。そして、あす12月29日は「安子編」の総集編が放送。橘安子（上白石萌音）と雉真稔（松村北斗）のキュンキュンシーンをもう一度見たい方はもちろん、まだ「カムカムエヴリバディ」を見たことのない方も、ぜひこの機会に見てみてはいかがですか？

　さて第9週（12月27日・28日放送）は、クリーニング店の仕事に慣れ始めた雉真るい（深津絵里）が、個性豊かな人々と出会いながら成長する姿が描かれました。ある日、1人で店番をしていると「背広のポケットに穴が空いた」とクレームをつける客・田中（徳井優）が来店。困っているるいを助けてくれたのは、弁護士の卵だという片桐春彦（風間俊介）。そんな片桐に恋心を抱いたるいは、生まれて初めてのデートを楽しみましたが、額の傷を見られたことを気にして逃げてしまいました。

　片桐を演じる風間俊介さんは、2012年度後期連続テレビ小説「純と愛」ぶりの“朝ドラ”出演ということもあって「僕の中で“朝ドラ”というのは、多くの方に見ていただいて、たくさんのお声をいただいたすごく大事な作品です。ターニングポイントというか、分岐点となった作品に再び戻ってくることができてすごく幸せだなと思いました」と「カムカムエヴリバディ」の出演が決まった時の心境を明かします。

　作品全体の魅力について「親子3世代の流れをドラマで見ることができるって、なかなかありませんよね。物語ってやっぱり、主人公は“主人公”で、その周りを取り巻く人たちは、その主人公の“周囲の人たち”…。つまり“主人公”と“周囲の人たち”という見方がよくあると思います。でもこの作品では、安子もヒロインであり、るいもヒロインであり、最後にひなたの物語になった時に、既に（視聴者は）安子とるいに思い入れがある上でひなたを見る。だから、ひなたの物語が最初から楽しみなわけです。ヒロインが入れ替わっていく。だから、るいにはるいの気持ちがあるんですけど、見ている人たちは『るいの言うことも分かるんだけど、安子には安子の事情があって…』という気持ちになると思うんです。例えば、母と娘でどこか少し意見が違っている人たちがこのドラマに触れる機会があった時に、もしかしたら母には母のつらさがあったのかなと思ってくださる方もいらっしゃるのかなと思っています」と持論を熱く語ります。

　ヒロインの印象をお聞きすると「上白石萌音さんは“朝ドラ”のヒロインをやるべくして女優として生きている存在だと思っているので、“満を持して感”が僕にはあります。初めて萌音ちゃんに会った瞬間から、この子は“朝ドラ”のヒロインをやるべきだ！　という子だったので。健やかさの中に、臨機応変なしなやかさみたいなものを持っています。真っすぐなんだけど、ちゃんとしなることができる」と絶賛し、続けて「深津絵里さんは、ほとんどの人がそうだと思うんですが、僕も大好きな女優さんなので、気持ちがはしゃいでしまっていますよね。撮影で深津さん演じるるいが僕のところに駆け寄ってくれるシーンがあるんですが、その時のるいは、これ以上ない！　と思うぐらいかわいかったです（笑）」と撮影中のエピソードも教えてくれました。

　最後に「世代を超えたこの物語は、親には親の物語があり、祖父母には祖父母の物語があるということを目の当たりにできるドラマです。そして、自分もいずれ親になり祖父母になっていく。子どもがいなかったとしても次の世代になっていきますよね。子どもがおじいちゃんおばあちゃんを見た時に『この人にも子ども時代があったんだな』と思って、その子どもも、きっと年を重ねるとまた『この人にも子ども時代があったんだな』と思う。この繰り返しだと思うんです。その尊さといったものを感じることができるので、それが最高にたまらない気持ちになると思うんです。きっと、いとおしさみたいなものがあるはずです。そんなところを見ていただけるとうれしいです」と視聴者の方々へメッセージを送って締めくくりました。

第43回あらすじ（1月3日放送）

　るい（深津）は偶然立ち寄ったジャズ喫茶で、時々クリーニング店を訪れる謎の客・宇宙人（オダギリジョー）がジョーと呼ばれるトランぺッターであることを知ります。ジョーの楽器仲間・トミー（早乙女太一）やベリー（市川実日子）のやりとりに巻き込まれますが、店を出ようとしたところ、マスターの木暮洋輔（近藤芳正）に声を掛けられて…。