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スペシャルインタビュー

飯沼愛＆鈴鹿央士を直撃！ついに最終週突入「この初恋はフィクションです」を振り返る2ショットインタビュー2021/12/13

　TBSでは、よるおびドラマ「この初恋はフィクションです」が月～木曜の深夜0：40から15分枠で放送中。今作の企画・原案は多くの話題作を放つ秋元康さん、脚本は「おっさんずラブ」シリーズ（テレビ朝日系）、「私の家政夫ナギサさん」（TBS系）などを手掛けた徳尾浩司さんが務める、オリジナルの青春群像ラブストーリーです。さらに今作は、民放初の試みとして、YouTubeで放送後に全話が配信されています。

　今作の主人公の倉科泉を演じるのは、毎週土曜深夜に同局で放送中の「私が女優になる日＿」で全国9000人の中から選ばれた10人による演技バトルで1位に輝いた飯沼愛さん。ドラマ初出演にして、初主演を務めています。さらに、泉が通う桜彩館高校のクラスメートで、坂東龍汰さん演じる野島啓介（ノジ）といつも一緒にいる、癒やし系でマスコット的な存在の田野来玖を、「あのときキスしておけば」（テレビ朝日系）への出演でも話題になった窪塚愛流さんが好演しています。

　さらに、泉が通う学校の謎の転校生を演じるのは、2021年放送の「ドラゴン桜」（同系）で藤井遼役でも話題を集めた鈴鹿央士さん。第8週でついに祖父江広樹役として明らかになり、予想合戦で盛り上がっていたSNSでも大きな話題になりました。今回は鈴鹿さんと主演・飯沼さんの2人を直撃。お互いの印象や撮影でのエピソード、気になる今後の見どころもたっぷり語っていただきました。

祖父江広樹の正体が明かされるまで…

――第8週でやっと祖父江くんの正体が明らかになり、SNSでも大きな話題になりました。飯沼さんは、鈴鹿さんが祖父江役を演じることを最初からご存知だったのでしょうか？

飯沼　「知りませんでした！　本当はサプライズで発表してくださる予定だったらしいのですが、ある日スケジュール表を見ていたら『衣装合わせ　鈴鹿央士　祖父江広樹役』って書いてあって…それで知ってしまいました（笑）」

――なんと！　他の共演者の方はどんな反応をされていましたか？

飯沼　「みんな驚きでいっぱいでした。『私が女優になる日＿』から参加している谷田紗羽役の武山瑠香ちゃん、三ノ輪萌子役の三浦涼菜ちゃん、浜井凛役の赤穂華ちゃんと私の4人は、最後の演技バトルで鈴鹿さんと共演させていただいていたんです。思い返せばその時も役名が祖父江だったので、実はつながっていたんだなって納得しました」

――鈴鹿さんはしばらく正体が明かされない祖父江役をオファーされた時、どんな思いでしたか？

鈴鹿　「だいぶ後半に出てくる登場人物だったので、マネジャーさんと『あれ？　急に央士くん大物になった？』と冗談を言っていました（笑）。顔が映る放送期間は少ないので、その中でどういうふうに泉と距離を縮めるかを考えていましたね。実際にお会いした時はどんな感じになるかなと楽しみでした！」

――劇中にチラッと体の一部が見えることもありましたが、あの映像も鈴鹿さんご自身だったのでしょうか？

鈴鹿　「後ろ姿だったり、足や手元だったりも僕でした！」

――祖父江くんは新しいクラスに受け入れてもらえるか不安を抱えながら学校へ行くかと思いますが、鈴鹿さんも途中から参戦ということで同じような気持ちを抱いたりしましたか？

鈴鹿　「全く入りづらい感じはしなかったです。皆さんすごく心が広くて『やっとソブー来た！』みたいな感じで迎え入れてもらいました。ずっと顔を撮っちゃいけなかったこともあり、いざ顔を映すシーンになったら『やっと顔を撮れるね！』って現場を盛り上げてくれたり、『ソブー、顔入りまーす！』みたいな感じで撮影してくださって。終始楽しい雰囲気の中で撮影していました」

――正体が明かされる前も後も、祖父江に対する反響が多く寄せられています。どのような思いで受け止められていますか？

鈴鹿　「撮影している時からSNSで“祖父江は鈴鹿央士説”が出てて、現場でももうバレてるのかな？ってヒヤヒヤしていました。僕、ここ（手の甲を指しながら）にほくろがあるんですけど、これを元に僕だと分析してくださっている方がいて、すごい見られているなと思いましたし、細かいところまでチェックしていただいてありがたいなと思いました。誰かにほくろの位置を覚えられたのは初めてかもしれません（笑）」

飯沼　「ファンの方はちゃんと見てくださってるんですね！」

鈴鹿　「本当にありがたいです…！」

――飯沼さんはここまで泉を演じてきて感じたことや、泉から得たことはありますか？

飯沼　「祖父江くんとのやりとりでもよく出てくるのですが、本作は“冒険”がテーマの一つでもあるんです。私はもともと優柔不断なタイプなのですが、泉や作品の影響で、迷うことがあったら普段は選ばない方を選んで、冒険してみようと思うようになりました。そこが今までと大きく変わったなと感じている部分です」

飯沼「おちゃめで面白い一面もあるんだなと」。鈴鹿「飯沼さんの距離感の取り方が心地よくてすごく助かりました」

――先ほどのお話にもありましたが、お二人は演技バトルで一度一緒にお芝居をされていますよね。その頃の印象から変わったところはありますか？

飯沼　「演技バトルで共演させていただく前からいろいろな作品で拝見していた俳優さんだったので、一緒にお芝居することに対してとても緊張していましたし、最初はどう接したらよいのか分かりませんでした。でも、ドラマの撮影が始まってからは真顔で冗談を言ったり、うそか本当か分からない話をしたり、急に変な絵を描かれたりするので、おちゃめで面白い一面もあるんだと知りました。まさかそんな方だとは思っていなかったので驚きました（笑）」

鈴鹿　「演技バトルの時はあまりお話する時間がなかったのですが、現場だとゆっくり話す時間もあったり、撮影の合間をどう過ごしているかで飯沼さんのことを知ることができました。飯沼さんはスケジュールがタイトだったのにも関わらず全く疲れた様子がなくて、毎日現場を楽しんでいることが伝わってきました。自分が初めて出演した作品を思い出しましたし、周りのスタッフさんの温かさにも支えられて純粋に現場を楽しんでいたあの時の自分みたいだなと」

――現場ではどんなお話をされるのでしょうか？

鈴鹿　「僕は地元が岡山県なのですが、飯沼さんは香川県とのことで地元のことを話したり…」

飯沼　「方言を教えあったりしましたね！」

鈴鹿　「そうそう！」

――どんな方言を教えてもらったんですか？

飯沼　「『いわすぞ！』という言葉を教えてもらいました」

鈴鹿　「方言にすると同じ意味の言葉でも少しかわいくなったりするじゃないですか。岡山だったら『やったるぞ！』という意味で『いわすぞ！』を使うんだけど、香川だったらどう？っていう話をしましたね」

――お二人が話している様子やエピソードから、かなり打ち解けていることが伺えます！

鈴鹿　「かなり距離感は縮まったなと思います。飯沼さんも段々僕の扱いに慣れてきてくれて（笑）。僕は現場で先輩後輩の立場で振る舞うのがあまり得意じゃないので…。飯沼さんの距離感の取り方が心地よくてすごく助かりました」

飯沼　「ありがとうございます…！」

――現場で和気あいあいと過ごされて、いざ初めて対面するシーンを撮影する時は難しかったのではないでしょうか？

飯沼　「そうですね。出会うシーンを撮影する日は、頑張って今までの記憶を消そうとしていました。LINEだけでやりとりしている時は顔が分からないからこそのワクワク感があったのでその気持ちを保ちたくて。その日はメーク室で会ってもあまり顔を見ないように意識していました」

――鈴鹿さんは飯沼さんのそんな素振りは感じていましたか？

鈴鹿　「実はその日、飯沼さんになんか嫌なことしちゃったかな？ってちょっとだけ思いました」

飯沼　「え、本当に？」

鈴鹿　「うん。一瞬だけ、あれ？　とは思ったけど、そういえば今日は出会いのシーンを撮るからだとすぐピーンときました。すごく大切なシーンだったし出会うまでお互い探しているシーンの撮影もあったので、その間は僕もあまり飯沼さんを見ないように心掛けて気持ちを作っていました」

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――飯沼さんは以前のインタビューの際に「より多くの方に見てもらいたい」とおっしゃっていましたね。飯沼さんの元にはどんな反響が届いていますか？

飯沼　「全話YouTubeでも配信されているのですが、第1話の再生回数が50万回（11月中旬）を超えていてとても驚きました。放送前は『1万回に届くかな？』なんて話を共演者の方々としていたので、予想をはるかに超えて、たくさんの方に見ていただけていることを実感しました。私が通っている地元の高校にはポスターが張られていたり、兄が通っている学校でもドラマのクリアファイルが配られたみたいで…（笑）。兄から毎日使っているよと連絡がきました。香川県全体ですごく応援してくださっているみたいで、そういう反響がすごくうれしいです！」

――50万回再生という大きな数字が目の前に現れたことで、不安やプレッシャーを感じたことはありませんでしたか？

飯沼　「出演が決まってからずっと不安はあります。でも、今は不安やプレッシャーを上回るくらいうれしい気持ちが大きいですし、たくさんの方に見てもらいたいという思いが強いです。この作品に関わることができていること自体がありがたいですし、すごくうれしくて。今までは作品を見る側だったので、演じる側に立つってこういうことなんだと感動することもありました。SNSを見ても『青春っていいな』ってコメントをくださる方がいたり、話毎、伝わってほしいことが届いているのを見ると頑張ってよかったなと思えるんです！」

――なるほど。鈴鹿さんはデビュー作に出演された際、反響が気になったり、飯沼さんと同じような気持ちになったことはありますか？

鈴鹿　「僕のデビューは映画作品だったので公開が1年先だったこともあり、連続ドラマみたいに撮影しながらとか、撮ったすぐ後に反響を知るという形ではなかったのですが、現場にいるスタッフさん一人一人が本当にすてきな方で。すごく大切に見守ってくれる監督さんとプロデューサーさんがいて、一緒に頑張ってくれるマネジャーさんがいて、いい作品を作ろうと集まった共演者の方がいて、その人たちと一緒に作品を作れたという一つの自信が強くありました。きっと飯沼さんも同じことを感じているんじゃないかな？　そんな尊い作品は胸を張ってより多くの人に見てもらいたい思うものなんですよね」

――自分がどう思うかよりも、一つの作品を大勢のキャスト＆スタッフで作り上げたことに対しての愛が強いんですね。

鈴鹿　「はい。作品への愛が強いほど、そして現場が一つになっていればなっているほど、その思いが映像を通して見ている人に伝わるのだと最初の現場で学ばせていただきました。本作の現場でも愛や団結力をすごく感じたので、第1話の再生回数を見て、皆さんにも伝わっているのではないかなと思いました」

――では最後に、最終回に向けての見どころや注目シーンはありますか？

飯沼　「見どころはやっぱり“鈴鹿央士さん”です！」

鈴鹿　「ハハハ（笑）」

飯沼　「祖父江役を鈴鹿さんが演じていると分かってからは、本当に一瞬も目を離さないでほしいです。ためて焦らしてからの鈴鹿さんなので、やっぱり注目してもらわないと！（笑）」

鈴鹿　「ちょっとプレッシャーがすごいですね…。みんなが頑張って積み上げてきたものを“鈴鹿央士”が壊しちゃうかもよ？」

飯沼　「それはないですよ〜！（と、ニヤリ）」

鈴鹿　「うわ、またそうやって！　でもこういうところが飯沼さんのいいところだと思います（笑）」

飯沼　「え、どういうことですか!?　とにかく、やっと祖父江くんが登場したので視聴者の方にも鈴鹿さんを堪能していただけたらなと思います。泉と祖父江くんの今後の関係はもちろんメインの見どころです！　鈴鹿さんのキラキラしたまんまるい目が本当にすてきなので、映像で伝わっているといいなと思います。正直ノジくんとの胸キュンシーンよりもキュンキュンしていました…！」

鈴鹿　「それ言っちゃダメなやつだよ！（笑）」

飯沼　「ノジくんごめん！（笑）。それくらい役として感情移入していたので、そこが伝わっていればいいなと思います。それくらいリアルにキュンキュンしていました」

鈴鹿　「公開告白になっちゃったよ（笑）。僕は教室で泉と2人きりになるシーンに注目してほしいです。リハーサルから、どうやったら自然に動けるかを何回も確認して丁寧に、大切に撮影したんです。あのシーンはすごくいい雰囲気でしたし、飯沼さんが覚醒してました」

飯沼　「鈴鹿さんのお芝居にとても助けられたんです…！」

鈴鹿　「リアルタイムでドラマを見るのもありですが、YouTubeで第1週から最終週までの武山さん、三浦さん、赤穂さん含めた4人の女優としての成長を見てほしいです。僕は『私が女優になる日＿』で全出演者10人の方とお会いしたのですが、クランクインの時に既に4人とも大人になったなと感じたので。皆さんも第1週から見返していただくと成長が目に見えて分かると思うので、ぜひ彼女たちの成長を楽しんでほしいです。そして、泉と祖父江がやっと出会えたので、2人の初恋をニヤニヤしながら見守ってもらえたらうれしいです！

【プロフィール】

飯沼愛（いいぬまあい）
香川県出身。18歳。田辺エージェンシー×秋元康×TBSがタッグを組み開催された女優発掘・育成プロジェクト「私が女優になる日＿」に参加。TBSドラマへの出演権を懸け、全国9000人の中から選ばれた10人での熱い演技バトルを制し、主演の座を射止める。演技未経験ながら初回の演技バトルから高評価を受け、多くの審査員からポイントを獲得する。初回バトルから劇作家・根本宗子に「末恐ろしい」と言わしめ、秋元も「演技にかけるストイックさが素晴らしい」と絶賛。本作でドラマ初出演にして初主演でヒロインを演じる。

鈴鹿央士（すずかおうじ）
2000年1月11日生まれ。岡山県出身。16歳で映画「先生！、、、好きになってもいいですか？」にエキストラとして参加した際、出演者の広瀬すずの目に留まったことをきっかけに芸能事務所に所属。19年から俳優としての活動を開始。「蜜蜂と遠雷」で映画初出演を果たし、「第43回日本アカデミー賞」をはじめ、映画賞の新人賞を五つ受賞。主な出演作品は、NHK連続テレビ小説「なつぞら」、「おっさんずラブ-IN THE SKY-」（テレビ朝日系）、「MIU404」（TBS系）、ドラマ＆映画「ホリミヤ」、「ドラゴン桜」（TBS系）。また、「決算! 忠臣蔵」「星空のむこうの国」｢かそけきサンカヨウ｣などの映画作品にも出演している。