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【WATCH的イケメン図鑑】Vol.36 ペン・バッジリー2021/10/25

WATCH的イケメン図鑑/ペン・バッジリー

繊細な複雑さを魅力に見る者を翻弄

 人気ドラマ「ゴシップガール」の繊細男子、ダン・ハンフリー役でブレークしたペン・バッジリーが「YOU -君がすべて-」では危険なストーカー男を熱演中! キモい、でも微妙に魅力的、やっぱりキモい、でもやっぱり微妙に魅力的…。その複雑さで視聴者を翻弄してきた主人公のジョー・ゴールドバーグが、女性への恋心と執着を胸に危ういラインをひた走り続けて早2シーズン。演じるペン自身の熟成ぶりがそう思わせるのか、ウジウジしていたダンよりサイコなジョーの方が好き❤︎ という声も増え続けている。

 なんだか厄介な香りのするジョーってどんな人? その答えをあらためておさらいしておくと、シリーズ開始当初の彼はニューヨークに在住。古本屋の目利き店長として、愛する書物に囲まれながらの日々を送っていた。その一方、ジョーは意中の相手への執着、思い込み、勘違いがすさまじく、ターゲットの愛を勝ち取るためにストーカー行為に及ぶのはもちろん、邪魔な人間を排除するなどの凶行に出ることも。そんな彼がロマンスの成就に悪戦苦闘しながら、犯罪行為の隠蔽にも奔走するのが物語の主な流れだった。

 となると本来ならば、「さっさと捕まってください」というのが至極真っ当な意見のはず。けれど、先にも触れたように“微妙に魅力的”なのがジョー・ゴールドバーグという男。キモいサイコではあるけど、彼なりの(ひん曲がった)正義は持っているし、妙なところだけ常識人だったりもして憎み切れない。読書で培った知性やユーモアも見過ごしがたく、挟み込まれるモノローグ(心の声)は絶妙に狂っていて、トボけていて、いちいちおちゃめ。そんなこんなで彼を目で追ううちに、幸せすら願いたくなるような…。なんとも困った感情を視聴者に植えつけてくれるのが「YOU -君がすべて-」であり、ジョーなのだ。そして、ドラマとジョーが魅力的なのはもちろん、ペンの存在あってこそ。ちなみに、ペン自身は「ジョーに魅力を感じるなんておかしいから!」と常々公言。演じる彼の冷静さも、作品のバランスに貢献しているかもしれない。

WATCH的イケメン図鑑/ペン・バッジリー

 さて、配信が始まったばかりのシーズン3では、なんとジョーが家庭を持って父親になるという驚きの展開に突入。事の経緯は控えるが(気になった人はシーズン2までのご視聴を!)、え~、子育てなんて彼にできるの? いや、ストーカーするくらいマメなんだし大丈夫かも…とまたまた複雑な気持ちにさせてくれる。しかも、子どもの母親がこれまた厄介な女性で、夢のファミリーライフは誘惑あり、駆け引きあり、困惑あり、不倫あり、流血あり、監禁あり、死体の解体ありの衝撃的カオスへ。それに伴い、ジョーのモノローグも今まで以上に絶好調! とにもかくにも従来の持ち味(!?)はそのままに、また新たな顔を見せてくれている。

【プロフィール】

WATCH的イケメン図鑑/ペン・バッジリー

ペン・バッジリー(Penn Badgley) 
1986年11月1日生まれ。米・メリーランド州出身。「ゴシップガール」(2007~12年)のダン・ハンフリー役で注目を集め、ほかのキャストともども人気スターに。映画出演作に、「モテる男のコロし方」(06年)、「ステップファーザー 殺人鬼の棲む家」(09年)、「小悪魔はなぜモテる?!」(10年)、「マージン・コール」(11年)、「アナーキー」(14年)など。ミュージシャンとしても活動中で、「グッバイ・アンド・ハロー 父からの贈りもの」(14年)では夭折の天才ミュージシャン、ジェフ・バックリィを演じ、パフォーマンスも披露している。

【番組情報】

WATCH的イケメン図鑑/ペン・バッジリー

Netflixシリーズ「YOU -君がすべて-」シーズン3(全10話) 
Netflix 
独占配信中  
※Netflixシリーズ「YOU -君がすべて-」シーズン1~3独占配信中

文/渡邉ひかる



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