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八乙女光「これからは僕たちが伝えていくべき」、伊野尾慧「僕らの生活を見直すことができる」 8月12日放送「#あちこちのすずさん」2021/08/12

 戦時中でも毎日を懸命に暮らす姿を描いたアニメ映画「この世界の片隅に」(2016年)の主人公・すずさんのような人たちを探し、語られた体験談にハッシュタグを付けて投稿する「#あちこちのすずさん」プロジェクト。今年のテーマは「不自由な時代を生き抜いた生活の知恵」。NHK総合では8月12日に特集番組「#あちこちのすずさん2021~教えてください あなたの戦争~」が放送されます。

 番組では、すずさんが暮らした家を模したバーチャルスタジオを舞台に、視聴者から寄せられた「全国のすずさん」のエピソードをアニメにして紹介。同映画を手掛け、戦時中の生活や文化に詳しい片渕須直監督をはじめ、千原ジュニアさん、長濱ねるさんがアニメ化されたエピソードをもとに深いトークを繰り広げます。また、Hey! Say! JUMPの八乙女光さんと伊野尾慧さんが、戦争当時に子どもや学生だった方々はどのように日々を生き抜いていたかを取材した様子も放送。

 さらに、今年は新たなチャレンジとして、10代の高校生や大学生を対象に360度カメラによる双方向型のスタジオ観覧が実施されました。

 学生たちは、戦時中のエピソードに対して感じたことをチャット機能で発信し、それらを八乙女さんと伊野尾さんが紹介。記者も360度カメラでのスタジオ観覧を少しだけ体験させていただきました! 出演者の方々はもちろん、スタッフやカメラ、スタジオの遠くの方も小さく映っていて、その場にいるかのような感覚に。オンラインの特性を生かした新しい形での観覧に、撮影技術の進化を感じました。

 そして、収録を終えた出演者の皆さんからコメントが届きました。

片渕須直「戦争は“時代”と捉えがちですが、一人一人の人生だと実感」

「いろんなことができなくなっている状況で、毎年放送している『#あちこちのすずさん』が今年も続けられたのは本当に意義があると思っています。私たちがスタジオにいるだけでなく、オンラインで全国の若い人たちと番組でご一緒できたことは、コロナに対する一つの抵抗になったような気がしています。『#あちこちのすずさん』は、過ぎ去ったもの、縁もゆかりもない昔の人たちの話ではなくて、自分たちとちょっとしたつながりがある人たちの話だと思うことができる番組だと思っております。戦争は“時代”と捉えがちですが、そこにあるのは一人一人の人生なんだと、ものすごく実感することができました」

千原ジュニア「コロナ禍で自由ではないですが、力を合わせて乗り越えていきたい」

「『#あちこちのすずさん』への出演は今年で4年目となりますが、本当にいい番組に関わらせていただけてありがたく思っています。番組内での、子どものために躊躇(ちゅうちょ)なく物資を持って帰った母親のエピソードが印象的でした。家族への愛、生きようとする強い力を感じました。コロナ禍で自由ではない状況ですが、戦時中は比べものにならないくらい大変でした。先人たちはこんなものじゃなかった。この状況をみんなで力を合わせて乗り越えていきたいと思いました。この番組はぜひみんなに見てもらいたいです。むしろ、みんなが見ないといけない気がしています」

八乙女光「戦争を生き抜いた人の声を生で聞ける世代。これからは僕たちが伝えていくべき」

「今年で出演は3年目ですが、回を重ねるたびにもっといろんな人の声を聞きたいなという思いが増してきました。最初は参加してくれた学生さんたちと同じように“聞いていいのかな…”と思っていたのですが、毎年、取材先の方が積極的に話してくれ、直接生き抜いた人の声を生で聞けるのは自分たちの世代なのだとあらためて思うようになりました。今回、満州引き揚げを経験した方と直接お話しできたのも貴重な時間でしたし、このストーリーをこれからは僕たちが伝えていくべきなのだろうと感じました。番組を毎年見てくださる方も、今年初めて見てくださる方も、戦時の話だけどどこか温かみを感じたり共感できるストーリーが見られるので、ぜひご覧になってください」

伊野尾慧「『#あちこちのすずさん』と僕らの生活を照らし合わせて見直すことができる」

「自分が取材した『股のぞき』という日本の民俗風習の研究をしていた青年の話を通して、戦争は生き残った方にも多くのダメージを与え、いろんなものを背負わせてしまうんだということを、今回あらためて感じました。今年になってつくづく思うのは、体験談をアニメにすることで、僕らにも分かりやすくて、よりリアルに感じられる番組だなということです。戦争はもちろん悲しいし、悲惨だけど、『#あちこちのすずさん』では日常の話が多いから、僕らの生活と自然に照らし合わせて、“当時はこうだけど今はどうだ”と見直すことができます。ぜひ、皆さんも見てください」

長濱ねる「“戦時中も幸せな出来事があったんだ”と知ってもらえたらうれしい」

「今回この番組に参加して、私は戦争についてまだよく知らないことが多いと実感しました。駆逐艦へ会いに行くというエピソードはすごく印象的で、今回一緒に収録をしている高校生から『会いたい人に会えない、会うすべもない、連絡を取る手段もない、というところが今のコロナ禍の自分たちの生活と似ている』という生の声が届いて、心の窮屈さとか息苦しさという点で通ずる部分があるんだろうなと感じました。この番組はアニメを通して戦争について知ることができるので敷居を高く感じず、“こういう生活だったんだ”“戦争の中でも幸せな出来事があったんだ”ということも知ってもらえたらうれしいなと思います」

 コロナ禍による娯楽の制限、決して“平穏”とは感じられない息苦しい日常…。“戦争”という究極の困難を生き抜いた先人たちの知恵や勇気を知ることで、“今”を生き抜くヒントが見つかるかもしれません。どうぞ、お見逃しなく!

【番組情報】

「#あちこちのすずさん2021~教えてください あなたの戦争~」
NHK総合
8月12日 午後7:30~8:42

NHK担当 M・I

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