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和田琢磨☆舞台「サザエさん」に出演——役者として芝居への意欲を語る2022/01/12

 国民的人気アニメ「サザエさん」の舞台化第2弾が、1月29日(土)から東京・明治座でスタートする。2019年に上演された第1弾はサザエさん一家の10年後という設定で好評を得たが、第2弾で描かれるのはそのさらに未来の物語。各キャストのハマりぶりでも話題となった作品だが、今作は磯野家の長男・カツオ役を東京公演で和田琢磨が演じることとなった。

 2.5次元からストレートプレイまで多彩なジャンルの舞台で存在感を放ち、テレビや映画など映像作品でのキャリアも重ねている和田に、誰もが知る「カツオ」というキャラクターを舞台で息づかせるための役作りから、俳優として目指す未来まで広く語ってもらった。

——国民的アニメ「サザエさん」の舞台化ですが、「サザエさん一家を実写化したら、こんなに美形家族だったのか」と驚くような、華やかなキャスト陣ですね。

「美形といえば、第1弾の時のカツオ役も美形だったので、僕としてはすごいプレッシャーなんですけど(笑)。サザエさんを演じる藤原紀香さんと、同じ血統だと納得していただけるように頑張ります」

——年齢もキャリアも先輩の方たちが多いカンパニーですが、プレッシャーはありますか?

「2.5次元ジャンルの舞台に出る時は、割と自分が年上のことが多いんです。でも、先日パルコ劇場で出させてもらった作品(『首切り王子と愚かな女』)は、井上芳雄さんが主役でしたし、2.5次元以外の作品に出る時は、そういう先輩方がいる現場に進んで飛び込んで行くようにしてるので、そんなにプレッシャーはないですね。ただ、すでに一度公演してる座組ですから、途中参加になるプレッシャーはあります」

——原作「サザエさん」の中で、個人的に好きなキャラクターは?

「僕はアニメだと、タラちゃんとイクラちゃんのやり取りが結構好きで。タラちゃんって、意外と大人じゃないですか。急にゾクッとするようなことも言うし、そういう関係性が好きですね。僕が今回演じるカツオくんは、愛らしい人だと思います。自分で言うとちょっとおこがましいですけど、いたずらっ子なところは自分に重なるところが多少あるなと感じているので(笑)、そういうところは役に生かせたらいいなと思いますね」

——アニメの「サザエさん」への思い出はありますか。

「子どもの頃の日曜日は、『笑点』を見てから『サザエさん』を見るのが鉄板でした。明日から学校か…と思いながら。サザエさんの環境って平和じゃないですか。自分の家も結構幸せな家庭だったと思いますが、磯野家はいいな〜って思っていました。あと、割と食卓が質素だなと。飯と味噌汁と鮭! みたいな感じですよね。『もうちょっとおかずあってもいいわよね』って母と話していたのを覚えています」

——たとえばご自分の出演作で、ツッコミどころを感じたり、矛盾を感じたりした時はどうされるんですか?

「演出家に相談します。ただ、基本は台本が正解だと思っているので、まずその通りに演じてみて、それでももっとこうした方がいいとか感じたらそれを相談する、という順番です」

——演出家とのディスカッションは多い方ですか?

「昔はそんな余裕が全然なかったんですが、今は割とする方になりました。大人計画の細川徹さんが演出の、SFコメディーシリーズへの出演も大きかったと思います。細川さんは当て書きで、稽古は雑談から始まるんですね。銀行強盗のお話だったんですけど、ものすごく印象的だったのが、ある日の稽古で、共演者の方が稽古前に立ち寄ったATMで、『暗証番号を忘れたから教えろ』って銀行員にずっと文句を言っているおばさんを見たっていう雑談をしていたんですよ。そしたら細川さんが『それ面白いですね。10分ください』ってパソコンを打ち始めて…。それで台本が変わって、冒頭のセリフが『ちょっとさ、暗証番号教えてくんない?』から始まるようになったんです。それを見た時に、すごいなと。自分の発言がこんなにリアルに舞台に反映されてもいいんだな、と思ったし、これは特殊な例ですが、話し合って作る楽しさを感じました」

——舞台「サザエさん」のように原作ありきの作品と、ストーリーからオリジナルの作品だと、役作りの取り組み方は変わるのでしょうか。

「よく言うんですが、もともとキャラクターがある場合は正解があるので、漫画でいうコマとコマの間をどう動くかを考えたりします。たとえば『刀剣乱舞』だと、ここで必ず決めゼリフを言わなければいけない、ここでは必ず決めポーズを取らなければいけないという決まりごともあるので、じゃあそこまでの間は一体どうしているんだろう、とかを考える。何も設定がなければ、全部が自分になりますけど、そういう違いはあります」

——カツオといえば、花沢さんに猛アタックされるキャラクター。プライベートで猛アタックを受けたこと、もしくは自分が猛アタックをしたことはありますか。

「されたことはありますね。小学生の時のバレンタインの日に、同じ学校のクラスメートの女の子が家に来て、その時僕は家にいなかったんです。で、母親に『琢磨くんにこのチョコを渡してください』って渡していて、結局、僕は母から『あんた、○○ちゃんからチョコ来たわよ』って渡されて…。恥ずかしくて直接渡せなかったんだと思いますけど、母から渡されたコッチは二度恥ずかしい、みたいなことがありました(笑)。自分から猛アタックは…ある作品を見て、すごく面白かった演出家の方に『作品に出たいです!』って猛アタックしたことはあります。以前はあまりそういう積極性はなかったんですけど、この仕事を始めてから持つようになりました」

——確かに、やりたいことを口に出すことは意外と大事だったりしますね。

「そうですね。言い続けていると結構叶ったりするんだなと。今、オールナイトニッポンの枠で『刀剣乱舞2.5ラジオ』のパーソナリティーをやらせていただいているんですけど、その前に何回かゲストで出させてもらったんです。その時に『いい加減、俺をパーソナリティーで出してほしい!』と言っていて。そしたらプロデューサーの方たちが、じゃあ和田を使いましょうと言ってくださって、2年間言い続ければオールナイトニッポンでもMCをできるんだなと思いました(笑)」

——ラジオ好きとのことで、よく聞くラジオ番組を教えてください。

「山下達郎さんの『サンデー・ソングブック』や、オードリーさんの『オールナイトニッポン』はよく聞いています。昔は、木村拓哉さんの『What’s UP SMAP!』とかも好きでした。僕が学生の頃は、まだインターネットやYouTubeが全然なかったので、ラジオを聞くと『あ、この人こんなこと話すんだ』とか、意外な一面を見られるのがすごく新鮮だったんですよ。発見がすごく面白くて、そこからずっと聞いています」

——再び舞台の話に戻りますが、今回の「サザエさん」は原作の十数年後の設定で、カツオは20代半に成長しているかと思います。和田さんが20代半のときはどんな感じでしたか

「それこそ、ミュージカル『テニスの王子様』をやっていた時期ですね。24歳くらいから始めたんですが、もう遅れてきた青春真っ只中という感じで、本当に無我夢中でした。20代の時はひたすら楽しくて、お話をいただいたものは何でもやってぶつかっていったんですけど、30代になるとある程度は舞台の仕組みも分かってくるので、どうしたらこの作品が良くなるかとか、どうやったらより良い環境になるかを率先して考えられるようになりました。でも、まだまだ学ぶことばかりなので、今回みたいに大先輩が大勢いる現場はすごく楽しみです。学びがいっぱいありますから」

——では最後に、これから十数年後にどうなっていたいという、和田さんご自身の願望があればお聞かせください。

「いろいろ夢はあるんですけれど、大きなことを言えば、ミュージカルとか、2.5次元とか、ストレートプレイとか、そういうジャンルの垣根を取りたいという目標はあります。今はまだ『舞台俳優さんですよね』と言われるので、舞台でもなく、映像でもなく、そういう垣根がない状態になっていたいなと思います。もちろん、『2.5次元俳優!』というキャッチフレーズ的な強さみたいなものも分かるのですが、そう呼ばれることに一長一短はあると思っているので、その垣根を超えていけたらいいなと思ってます。具体的にやってみたい役もいっぱいあるんですが、大河ドラマと朝ドラは出てみたいです。これも、言い続けるしかないですね!」

【プロフィール】

和田琢磨(わだ たくま)

1986年1月4日、山形生まれ。山羊座。AB型。ミュージカル「テニスの王子様」2011〜12年)や「ダイヤのA The LIVE」(15〜17年)シリーズに出演。舞台『刀剣乱舞』(17年〜)にも出演し、3月19日(土)から上演する「舞台『刀剣乱舞』綺伝 いくさ世の徒花」では主演を務める。

【舞台情報】

舞台「サザエさん」
1月29日(土)〜2月13日(日) @東京・明治座

⻑谷川町子の4コマ漫画「サザエさん」を原作に69年からアニメ放送が開始。前作の舞台となった10年後からさらに数年後を描く。サザエ役に藤原紀香、マスオ役に葛山信吾、フネ役に高橋惠子、波平役に松平健が出演し東京公演のカツオ役を和田が演じる。

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(応募締切:2022年1月12日正午〜1月19日午前11:59)

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取材・文/齋藤春子 撮影/YURIE PEPE



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