東京オリンピックの競技を解説【カヌー/スプリント】伝統的にヨーロッパ勢強し。日本はメダルに手が届くか2021/07/16

19世紀半ば、スコットランド人探検家のジョン・マグレガーは北米探検した際、カヌーとカヤックの存在を知り、帰国後にカヌーのクラブを設立。このクラブによって世界初のカヌー大会が開催された。その後、20世紀に入ってから国際カヌー連盟が設立され、1924年パリ大会での公開競技採用、1936年ベルリン大会での正式競技採用につながった。
カヌー競技のうち、静水上の直線コースで着順を競うのがスプリント。タイムではなく着順を競うため、抜きつ抜かれつの攻防にはスラロームとはまた違った魅力がある。選手には水を捉えて進むためのパワーが求められるが、ペア(2人)、フォア(4人)ではチームワークも重要。また、今大会のコースは東京湾に隣接しているため、海風の影響が予想される。風を読み、どう対処するかも順位を左右しそうだ。
スプリントの舟艇もスラローム同様にカナディアンとカヤックがあり、今大会で行われるのは男女各6種目。男子は200mから1000m、女子は200mと500mの距離で争う。カナディアンはこれまで男子シングル1000m、ペア1000mだけだったが、今大会は女子のシングル200mとペア500mも行われる。出場艇数によって競技の進行形式は異なり、12艇以上が出場する場合、予選各組の上位は準決勝へ。下位は準々決勝で争い、その上位が準決勝に進む。
伝統的にヨーロッパが強く、前回2016年リオデジャネイロ大会は男子8種目中・4種目でドイツ勢が金メダルに輝き、残る4種目もスペインなどヨーロッパ勢が優勝。女子は4種目中・3種目でハンガリー勢が優勝した。ただ、地元の声援を受け、男子3種目でメダルを獲得したイザキアス・ケイロス(ブラジル)らヨーロッパ勢以外にも存在感を示す選手がいた。今大会でもヨーロッパ勢の優位は動かないだろうが、新興勢力が台頭する可能性も。注目選手は、カナディアンシングル1000mで3連覇に挑むセバスティアン・ブレンデル(ドイツ)。同種目の2019年世界選手権チャンピオンであるケイロスとの対決が楽しみだ。
日本はこれまで1984年ロサンゼルス大会で、井上清登が男子カナディアシングル500mで6位、1000mで8位入賞したのを皮切りに、複数の選手(組)が入賞を果たしてきたが、最高成績は2008年北京大会女子カヤックペア500mの北本忍・竹屋美紀子組の5位。今大会ではこれを上回る成績、さらにはメダルにまで手を伸ばしてほしいものだ。2019年世界選手権男子カヤックフォアでアジア最上位となり出場枠を獲得した松下桃太郎、藤嶋大規、水本圭治、宮田悠佑や、男子カナディアンシングル1000mに出場する當銘孝仁、新種目の女子カナディアンペア500mに出場する久保田愛夏・桐明輝子組の健闘に期待したい。
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