東京オリンピックの競技を解説【ウエイトリフティング】メダリスト・三宅宏実はじめ、日本選手活躍の時代が再び!2021/07/16
横棒の両端に円盤形の重りを付けた器具=バーベルを両手で持ち、頭上に差し上げるウエイトリフティング。床に置かれたバーベルを一気に頭上まで持ち上げて立ち上がる「スナッチ」と、床から第1動作で肩まで引き上げて立ち上がり、第2動作で全身の反動を使って頭上に差し上げる「クリーン&ジャーク」を3回ずつ行い、それぞれの最高重量の合計を競う。
競技の原型は、重い石などを持ち上げる力比べ。古代から世界中で行われてきただけに、近代オリンピックにおける歴史も古く、1986年第1回アテネ大会の実施競技の一つだった。初期の大会は片手試技と両手試技それぞれを競い、体重別の階級もなかったが、1920年アントワープ大会から階級制が導入され、1928年アムステルダム大会から「スナッチ」「クリーン&ジャーク」と、クリーンから腕の力のみで差し上げる「クリーン&プレス」の3種目の合計を競うように。1972年ミュンヘン大会後に「クリーン&プレス」が廃止されて現在の方式になり、2000年シドニー大会で女子種目が採用。今大会は男女各7階級が実施される。
バーベルを差し上げるために筋力はもちろん必要だが、それ以上に身体各所を最適化されたフォームで動かす技術と集中力が大事。また、軽い重量から競技を始め、2、3回目でどれだけ重くするかは本人次第であり、2位以下の選手が1位を狙って未知数の重量に挑んだり、逆に自信のある重量でメダルを確保したりといった心理戦、戦略も繰り広げられる。緊張感があふれ、見る者も自然と体に力が入る競技だ。
女子が採用されてからの5大会は、中国が金メダル数、総メダル数とも常に1位。今大会も多くの階級で表彰台に立つだろう。ただ、男子の重い階級ではメダリストを輩出できておらず、最重量級の109kg超級はラシャ・タラハゼ(ジョージア)ら、2番目に重い109kg級はシモン・マルティロシャン(アルメニア)ら、前回2016年リオデジャネイロ大会のメダリストが優勝争いをリードしそうだ。
1964年東京大会の日本人金メダリスト第1号はフェザー級(現・62kg級)の三宅義信だった。彼は次の1968年メキシコシティー大会で連覇を達成し、弟の三宅義行も銅メダルを獲得。1976年モントリオール大会、1984年ロサンゼルス大会でも日本人メダリストが誕生した。その後はメダルに届かない時代が続いたが、義行の娘・三宅宏実が2012年ロンドン大会女子48kg級で銀メダル、前回リオ大会でも銅メダルに輝いた。またリオでは、男子62kg級の糸数陽一が4位、女子53kg級の八木かなえが6位、女子58kg級の安藤美希子が5位と好成績を挙げた。三宅宏実を含む前回の入賞者5人は今大会も出場権を確保。それぞれ前回を上回る成績が期待される。
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