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「クレイジージャーニー」奇界遺産フォトグラファー・佐藤健寿&危険地帯ジャーナリスト・丸山ゴンザレスに直撃! 思い出深い取材とは?2021/05/18

「クレイジージャーニー」奇界遺産フォトグラファー・佐藤健寿&危険地帯ジャーナリスト・丸山ゴンザレスに直撃! 思い出深い取材とは?

 松本人志、設楽統、小池栄子がMCを務め、TBS系で5月19日放送のバラエティー「クレイジージャーニー」(午後9:00)の2時間スペシャルでは、独自の目線や強いこだわりを持って世界や日本を巡る人々(=クレイジージャーニー)がスタジオに登場。“その人だから話せる”“その人しか知らない”常人離れした自身の体験談を語る。さらに、クレイジージャーニーの新たな旅に番組が同行して「自分じゃ絶対行かないけど、見てみたい!」といったエリアにも潜入し、めったに見ることのできない世界を知ることができる。

 今回の特番には、奇界遺産フォトグラファー・佐藤健寿と危険地帯ジャーナリスト・丸山ゴンザレスが出演。佐藤はこれまで12回、丸山は最多の17回出演し、番組の“顔”ともいえる2人が、今回の取材旅の見どころや、これまでの旅のエピソードなどを明かした。

 世界中の奇妙で不思議な風景や風習を撮影しているフォトグラファーの佐藤。番組が同行したのは、2019年8月に行われた、アメリカ・ネバダ州のブラックロック砂漠で開催される世界最大級の奇妙なイベント「バーニングマン」の撮影旅だ。

「クレイジージャーニー」奇界遺産フォトグラファー・佐藤健寿&危険地帯ジャーナリスト・丸山ゴンザレスに直撃! 思い出深い取材とは?

 「放送を見ていただくと分かると思いますが、『バーニングマン』がどんなイベントかを説明するのがすごく難しいんです」と言う佐藤は、「アート作品を作るクリエーターもいれば、会場でキャンプ生活を楽しむ人もいる。『バーニングマン』は商業的に利用されることを拒否しているので、実は取材自体がとても難しい。今回、テレビの取材許可をもらうためにスタッフが何度も粘り強く交渉して、ようやくOKになったようです。恐らく、あの広大な会場全体の雰囲気をここまでまんべんなく収めたのは初めてではないでしょうか。なので、その空気感をぜひ感じてもらいたいですね。貴重な映像です!」とアピール。「取材したのは一昨年で、僕自身も撮影していてすごく楽しかったし、面白い旅だったんですよ。だから今回放送できることになってうれしいです」と喜びを伝える。

 久々の番組出演となるが「周りからも、この番組をまた見たいとすごく言われます。僕に言われてもどうしようもないんですが…。自分では何かをメッセージしたいとか難しいことは別になくて、例えば『エリア51』がUFO特番などで取り上げられるように、僕の取材対象はマニアのものだったりするわけです。あるいは真面目なドキュメンタリー番組としても成立すると思います。それを松本人志さんのように何でもお笑いに変換してしまう人のフィルターを通してテレビで見せるって、すごく面白いなって。MCの3人が本当に面白いので、あの方たちに報告できることがありがたいというか、ぜいたくなフォーマットだなとあらためて思っています。だから撮影しながらたまに『これ見て、松本さんなんて言うかな』って考えることもあります。今回も『バーニングマン』のクライマックスの場面で、松本さんが思ってもいない反応をしてくれました!」と収録を楽しんだ様子。

 また、現在の仕事を始めたきっかけについては「子どもの頃、矢追純一さんのUFO特番とかを見て、何なんだろうと思ってました。アメリカ留学していた時に『何でもいいからアメリカの州を撮影しなさい』という課題が出て、ふとそのことを思い出したんです。当時サンフランシスコに住んでいたので、『エリア51』があるネバダ州は近いから行ってみたら、すごく面白くて。そこからですね、こういう撮影を始めたのは」と話し、「“子どもの頃に気になっていたシリーズ”みたいな感じで、その翌年には南米でナスカの地上絵を撮って、その翌年にはヒマラヤには雪男がいたなと思ってネパールへ。そういう場所に行って話を聞くのも面白いし、写真を撮るのも面白い。それを続けていたら本になって、こういうテレビの仕事にもつながりました。自分がただ好きでやっていることがまさか仕事になるなんて思わなかったし、仕事になったら今度は奇妙なものを追いかけることが後に引けなくなってしまった(笑)。それが正直なところなので、なんでこんなことが仕事になっているんだろう?が、いまだにあります」と率直な心境を打ち明ける。

 そして、番組が同行した旅の中で思い出深いものを尋ねると「たくさんありますが、一つはアメリカの死体農場。反響もすごく大きかったです。腐臭がすごくて、生臭いとかいうレベルのものじゃなくて、もしも今ここでそのにおいがしたら、間違いなく何かとんでもなくまずいことが起こってるぞと本能的に感じるような。取材が終わって4人で車に乗りましたが、においを消そうと3人が紙タバコを吸って、それでも消えなくて…。あの死体農場をまさかテレビで流せるとは思っていなかったんですよね。だいたい僕が撮影するものって、テレビ局側が隠そうとするものが多いんです。『別にそこは見せても大丈夫じゃないですか?』って言うことがよくあるんだけど、この番組は全く逆で『こんなに見せちゃって大丈夫ですか?』ってこっちが心配して聞いてますから。そのへんの線引きがすごい! そこもいいですよね。台湾のお葬式もシュールで印象深いです」と振り返る。

 その上で「ただ、僕らにとっては奇異に映るものも、その土地においては当たり前のことなんですよね。撮影していると、そんなふうに“普通”が揺らぐのがすごく面白い。突き詰めれば『普通ってないよな』と思うし、変な偏見はなくなります。一方で、多くの人が驚いたり、引いちゃったりするようなものも、僕は『どこかで見たな』『あれと似てるな』って全部が相対化されていく感じがあります。だからこそ感覚が麻痺(まひ)しないように、自分の中で新鮮さを保つ努力は必要です。そういう意味でも、MCの松本さんはすごいなと思います。どんなものに対しても、全く違う視点から面白さを無限に掘り起こしていきますからね」と語っている。

 一方、2019年8月に、ジャーナリストの丸山はアメリカ・カリフォルニア州とカナダを訪れ「大麻合法化の光と闇」を取材。娯楽用大麻の合法化は人々にどんな影響を及ぼしているのか、その最前線の現場にグイグイと迫る丸山の旅に番組は同行した。

 今回の取材について「長年フィールドワークにしてきた大麻ビジネスが中心です。一方で、大麻以外のハードドラッグを過剰摂取して死亡する人が多いという事実もあり、そんな違法薬物を摂取する場所をあえて設けることで死者を減らそうというハームリダクションの取り組みが北米で拡大しているので、それも取材しています。合法化によって進む大麻ビジネス、それに対してハードドラッグの扱いはどうなのか。そこを二項対立で取材しようと思いました」とその趣旨を説明し、「取材したのは2年近く前なので、すぐに出していたらもっとセンセーショナルだったろうなとは思います。それでも今、この内容がそんなに古いと感じないということは、言い方を変えれば、この問題に対して世の中が足踏みしてしまっているということでしょうね。カナダの薬物使用室なんかの衝撃的な映像もあって、きっと見た方それぞれの受け止め方があると思います。僕は皆さんの価値観が揺さぶられたらいいなと思っています」と訴える。

 そして、収録を終え「MCの皆さんが前のめりに質問してくる感覚が久しぶりだなって。あの3人、特に松本さんの視点はちょっと普通じゃないし、3人ともやっぱり独自の見方があるから、自分が取材してきたものをどの角度から聞いてくるんだろうって、それがやや怖い。ビビってるって意味じゃないけど、怖いけどそれはそれで楽しみで。久しぶりに『ああ、この感じだな』って思いました。僕自身、裏社会の取材や物書きの活動で気を付けているのが、好奇心を枯らさないことです。年を重ねたり、いろんなことをしたりしていくなかで、どうしても好奇心って枯れやすいんですよね。でも、3人がすごい興味を持って前のめりになってくれるので、僕としても驚きと喜びがあります」と感想を話す。

 危険地帯を取材し続ける理由については「人の知らないことを知るのが面白いんです。表側には出てこない物事に対する単純な好奇心がベースですね。実は、自分の中では裏とか表とかあまり関係がなくて、そこにいる人はどんな暮らしをしていて、ものの品質や流通システムはどうなっているか、誰が儲けているのかといった仕組みを理解したいというのが一番。普通のビジネス取材なんかとあまり違わないんじゃないかな。だから、現地での質問も『在庫はどれぐらい?』『返品は?』『品質保証は?』みたいなことになっちゃう。違法なことをして稼いでいる人に『悪いと思わないんですか?』って聞いても、あまり意味はないしね。なんなら正義って一番厄介。もちろん僕の取材対象は、社会問題や環境問題、政治…いろいろな背景を抱えていますが、それをどうにかしようとか、使命感に燃えているわけでもなく、構造を知りたいんです」と語る。

 番組が同行した中での、思い出深い取材を尋ねると「一番ヤバかったのはメキシコの麻薬戦争。ギャングたちの麻薬カルテルの取材です。僕的にもテレビ的にも限界だったと思うし、もう1回やれと言われても僕は無理。『クレイジージャーニー』がレギュラー放送になって1発目(2015年4月)にやったルーマニアのマンホールタウンも面白かったですね。その年の正月に初めて単発で番組が放送されて、スタッフから『これからレギュラーになるんで、どこか行く予定ありますか?』って聞かれて、『ルーマニアに行こうと思ってます』って話をしたことを覚えています。ずいぶん前からマンホールタウンの存在は知ってたんだけど、海外のニュースサイトの1枚の写真を見て、行きたくてしょうがなくなっていた時期で。人間の暮らしって、食べて、寝て、友達と会話して、トイレに行って…、要素はみんな一緒なのに、住む場所が違うだけでこんなに興味をそそられるものになるんだって思いました」と回想する。

 現在は、コロナ禍で海外取材が難しい状況だが「取材に出たい気持ちはもちろんありますが、置かれた場所で最大のパフォーマンスを発揮するというのが僕のスタンス。なので、今の日本でできることとして、これまであまり深堀りしていなかった日本の裏社会を取材しています。YouTubeチャンネル『丸山ゴンザレスの裏社会ジャーニー』を開設し、発信するというのが、この1年数カ月の主な活動ですね。ほかにもいろいろやっているので、退屈しないというか、結構大変です」と現在の活動を伝え、「日本の裏社会も興味深くて、先々海外に出た時の深い取材につなげられたらと思っています。僕は物書きなので、いろいろな情報を集めて自分の中でつなげていくんです。人から聞いた話やTwitterに上がる断片的な情報なんかをつなげていくと、現象として仮説が立つんですね。その仮説を基に、現地に確認に行くというのが僕の取材の進め方。今は仮説がいっぱいあって、早く確認したいです」と次なる取材に思いをはせている。


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