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松本まりか、「向こうの果て」で連ドラ初主演。「体がうずき、自分の細胞が目を覚ましていくような感覚でした」2021/02/15

 松本まりかが、WOWOWプライムで5月14日にスタートする「WOWOWオリジナルドラマ 向こうの果て」(金曜午後11:00)で主演を務める。

 昭和60年の東京を舞台に、松本はアパートの一室で起きた放火殺人の犯人・池松律子を演じる。事件を担当する検事・津田口の取り調べにも、どこか浮遊しているような態度でするりとかわしていく律子。津田口は事件の真相を追って、これまでに律子と関わってきた人物たちと接触し、やがて律子と公平が幼少期を過ごした昭和30年代の青森・津軽に、この殺人事件の真相を解く鍵があることに気付く。律子と公平の父親たちが津軽民謡の同じ一座で活動していたこと、そして、そこで起こったある事件——。律子はなぜ公平を殺したのか? 2人の過去に一体何があったのか。すべての真相が明らかになる時、閉ざされていた因縁が解き放たれる。本作を手掛けるのは、第44回日本アカデミー賞9部門受賞で注目を集めている映画「ミッドナイトスワン」(2020年)をはじめ、Netflixオリジナルシリーズ「全裸監督」や、映画「下衆の愛」(16年)など話題作を生み出してきた日本映画界が注目する俊英・内田英治監督。

 連続ドラマ初主演となる松本は「台本を読んでみると、体がうずき、自分の細胞が目を覚ましていくような感覚でした。人間の本質に目を向けるようなハードな内容に驚きましたし、ポップな作品が多い今の時代に、ここまで真逆なものを作れることがすごいなと感じました。こういう作品をやってみたかったですし、ずっと求めていたような作品」と期待に胸を膨らませる。

 演じる律子のキャラクターに関しては「彼女のことを理解するのは前途多難だなと思っています。接する相手によって見せる顔が全然違うんですが、多重人格ではないし、意識的に演じ分けているわけでもない。彼女の奥にある核心に触れないと、チープな表現になってしまうなと思っています。台本を読めば読むほど深みにはまっていく感覚です。それでも、彼女を演じたいという気持ちがメラメラと湧いてくるんです。タイトルは『向こうの果て』ですが、律子が見ている景色は絶望でしかないんです。だからこそ、その先を見ていないと生きられない、ものすごく死を近くに感じている女性だと思います。今回、『死んでるように生きてる』というセリフがあるのですが、私自身、数年前まで死んでいたように生きていた時期があって。今は、ありがたい環境に身を置けているなと思いますが、当時はお仕事もなくて自分は生産性や存在価値がないと思い込んでしまったことがものすごくきつかったんです。生きる楽しさみたいなものを見失っていたんですよね。そのせいか、生に対しての執着や、求めるものの理想はすごくあるんです。そういう意味では、彼女のことが分かる気がしています」と難役であることを明かしながらも、自身に投影して共感できる部分もあるようだ。

 なお、本作は、ドラマ・舞台・小説の三つのコンテンツで展開されるオリジナルシナリオの連動プロジェクトでもある。舞台版は、4月23日から東京・下北沢の本多劇場で上演される。舞台版を手掛ける劇団・ゴツプロ!は、16年の旗揚げ以来、右肩上がりで動員数を伸ばしており、東京、大阪のみならず台湾でも公演を成功させるなど、今最も注目される劇団。旗揚げ以来、男性キャストのみで公演を行ってきたが、今回の舞台版では、初の女性キャストとして小泉今日子がゲスト出演することが決定している。小説は、4月に幻冬舎より発売予定で、ドラマ版と舞台版の脚本と小説を書き下ろすのは、ゴツプロ!の座付き作家でもある脚本家・竹田新氏。竹田氏は、心揺さぶられる濃厚な人情劇に定評があり、高い支持を得てきた。 

 舞台版で、同じ律子役を小泉が演じることについて、松本は「小泉さんと同じ役を演じられるというのは、恐れ多いですし、身の引き締まる思いです。この作品が決まった時に、うれしいメールをいただいたのですが、今日までそのメールが本当に作品に向き合う力になりました。こんなに人に感動や力を与えてくださる方なんだと、あらためて感じています。もちろん、舞台も見に行きます。生の舞台で小泉さんが演じる律子がすごく楽しみですし、早く見たいです」と小泉との交流や強い思いを語り、「令和の時代に、こんなにも人間の本質をえぐり出す作品はなかなか見られないと思います。今では希薄になってしまった人と人との結びつきや、人間ドラマは、本当の意味で琴線に触れる作品になると思います。私自身、まだ演じる律子がどんな女か分かり得ない部分ばかりで挑戦でもありますが、彼女は接する相手それぞれからは全然違う顔を持つ女に見え
ています。どんな女に見えるのか、本当の律子はどんな女なのか。ラストも衝撃的なので、ぜひ最後までご覧ください」とメッセージを寄せている。

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