「虚ろな十字架」会見で香取慎吾が初共演の赤楚衛二を絶賛!「会った瞬間かっこいい」2026/08/31 18:30

香取慎吾が主演を務める「連続ドラマW 東野圭吾『虚ろな十字架』」(日曜午後10:00、全4話)が9月6日よりWOWOWで放送・配信開始。本日、東京都内にて完成報告会が行われ、主演の香取、共演の赤楚衛二、蓮佛美沙子、鈴木杏、本作の監督を務めた瀬々敬久氏が登壇した。
本作は、東野圭吾氏のベストセラー小説「虚ろな十字架」(光文社文庫刊)が原作。11年前に起きた“ある事件”により孤独を抱える中原道正(香取)。ある日、刑事から元妻・浜岡小夜子(鈴木)が殺されたと告げられる。小夜子の死の真相を追ううちに、中原は自身の過去と向き合うことに。「最愛の家族を殺された時、犯人に何を望むのか」「罪は償うことができるのか」答えのない問いに挑む社会派サスペンスだ。

イベント冒頭では、今年7月に逝去した原作者の東野氏をしのび、キャストと監督が追悼コメントを寄せた。司会が、生前の東野氏が中原を演じる香取に期待を寄せていたというエピソードを紹介すると、香取は「東野さんがそうおっしゃっていたのを聞いて、とてもうれしく、この作品に挑んだ。作品が完成し、いつか東野さんにお会いできるかなと楽しみにしていたので、とても残念」と悔しさをにじませる。
そして、「東野さんが喜んでくださるような作品にできたと自分でも思っていますので、一人でも多くの方に見てもらえたらうれしい」と呼びかけた。
学生時代に東野作品を読んでいたという赤楚。「まさか自分が東野作品に出させていただけるということも、当時の自分からしたら信じられないようなうれしいことでした。東野さんにお会いすることはかないませんでしたが、こうして東野作品に携わることができて本当に良かった。ありがたいなと思います」と述べる。

蓮佛は、「私も学生の頃から東野先生の小説を拝読したり、映像化された作品を見て育ってきた一人。今回初めて東野先生の作品に参加できてすごくうれしかったので、なおさら見ていただけなかったことがすごく心残り。ただ、映像化するにあたり、制作陣と東野先生がいろんなやりとりをされたという話を聞いたので、作品に東野先生の思いがにじんでいたらいいなという気持ちでいます」と話す。

鈴木は、「今回原作を常に横に置きながら演じていた。東野先生に見ていただけなかったことは、とても残念。今回演じてみて、東野圭吾先生の作品の奥行きや伝えているメッセージに改めて感動しました」と率直な心境を打ち明けた。

主人公・中原を演じる香取は、今回がWOWOW連続ドラマ初主演。東野作品も初挑戦となる。役作りについて、「台本を読んだ時、重く苦しくのしかかるものもたくさんあって。撮影現場に行くと、台本以上のリアルさがあった。その重さに毎日やられないように、背筋伸ばして立ち向かわないといけない。演じる上でのつらさなどを意識しながら、毎日踏ん張っていました」と告白。
加えて「中原にはどんなにつらいこともあっても、前を向いて生きなければいけないところがあった。僕の撮影期間も、中原と重なる部分がたくさんあったと思う」と撮影を振り返る。

本作で加害者家族となってしまう小児科医・仁科史也を演じた赤楚。自身の演じたキャラクターについて「とにかく真面目」と評し、「加害者家族という責任を全て背負ってしまうキャラクター。罪の意識がへばりついているような印象を受けました。役と向き合うのがすごく苦しい撮影になったと思います」と回顧する。

そんな赤楚と香取は本作で初共演。加害者家族と被害者遺族という役の設定上、2人はあまり現場でしゃべれなかったという。赤楚の第一印象について聞かれた香取は、「会った瞬間かっこいいと思いました」と絶賛。「先に赤楚くんがクランクアップして、その時はハグをした。その後、『もう一言ぐらい話したいな』と思って追いかけたら、赤楚くんの車が出発してしまって。車がいなくなるのを最後まで見届けていました(笑)」と暴露し、会場は笑いの渦に。
赤楚が「香取さんはこの後も撮影があるのかなと思って」と弁明すると、香取は「その日はその撮影で終わりだった。赤楚くんが出る瞬間にトイレに行ったんだよ、俺。だから車を見送っている時に『あぁ、トイレに行かなければ話せたのに』って」と意外な舞台裏を明かし、さらに笑いが沸き起こる。

そんな2人について瀬々監督は、「香取さんは急速に役を作る瞬発力がすごい。(石原)裕次郎さんや勝新(太郎)さんのようなスターを見ている感じ。赤楚さんはナチュラルなんだけど、ある瞬間から一気にボルテージが上がるのが印象的でした」と演技力の高さに太鼓判を押す。

史也(赤楚)の妻・仁科花恵を演じた蓮佛も瀬々監督の発言にうなずき、「赤楚くん本人のままで、そこから役をにじませていく感じ。出来上がったドラマを見ると香取さんもそうですが、目の奥に罪や悲しみが出ているのが印象的でした」と熱弁する。

本作で中原(香取)の元妻・小夜子を演じる鈴木は、香取と映画「ジュブナイル」以来の共演。「『あの頃はあんなに無邪気に笑っていたのに……』という再会ではありましたが(笑)、長く俳優を続けているとこんなご褒美があるんだなと」と久々の再会を喜ぶも、「いざ現場に行ってみると、その感慨に浸っている余裕がないぐらいしんどいシーンばかりで。幸せな時間をもっと過ごしたかった」と苦笑い。

一方の香取は、「杏ちゃんが奥さん役で本当に良かった。共演時の思い出があるからこそ今回の夫婦役につながる部分もあって。子どもの頃の杏ちゃんと今の杏ちゃん、同じ人だけど、経験を積んだりいろんなことで当時とは違う一面を見ている感じもして。中原と小夜子の役とリンクしている部分もあったので演じやすかったです」と感謝を述べた。

瀬々監督の撮影スタイルについても言及が。香取は、「本当に一言を言うためだけにこちらまで来てくれて、すごくすてきでした。ただ、僕は大丈夫なんですけど、監督が遠くから歩いてきて、耳元で『さっきの方がよかった』って言われて(笑)」とリークする。

続く蓮佛も、「赤楚くんとご飯を食べるシーンを撮っていた時、本番中なのに普通の声のボリュームで監督がしゃべり出した時があって。笑いこらえるのが大変だった。心の声が全部漏れているのがすごくかわいくて。意外な一面を見た」と紹介。鈴木は「テストだったのに、監督だけ本番のつもりでいた時があった。誰よりも監督が一番楽しそうです。現場で生き生きとなさっていて」と話す。相次ぐ暴露に監督もタジタジに。

イベントの終盤では、ドラマタイトルにちなみ「今プライベートで自分が背負っている十字架(=重圧、やりたいこと)」を発表する企画も。
「料理」を挙げたのは赤楚。「30代になって、体のことが気になりだし、料理をしようと思っているけれど全然できなくて。昨日もカレーを作ったのですが、作ることに満足して調理中におなか一杯になっちゃって。今、冷凍しているのですが、次いつ食べるか分からない。難しいですね」とおちゃめなエピソードを明かす。

香取は「2階分ぐらいだったらエレベーターではなく階段を使う」。健康のために心がけたいというが、「僕のお友達の草彅剛さんはエレベーターを使わずにぴょんぴょん階段を上がっている。エレベーターだとスタッフの方とかも一緒にいることもあるので、僕はその皆さんにも気を遣って、一緒にエレベーターに乗ったりもする。でも彼は周りを全く気にせずに一人で行っちゃうんです」と話し、笑いを誘った。

最後に視聴者へ向け、監督とキャストがドラマをPR。香取は、「ニュースで扱われる事件はほんの10秒で終わってしまうものもある。でも、その10秒の中に人生が壊されてしまう人や一回壊れたところから立ち上がろうと前を向いて生きている方もたくさんいて。家でニュース見ているだけでは分からないところが、このドラマにはたくさん詰まっている。でも、あくまでドラマなので、エンターテインメントとしてミステリーを楽しんでもらいたい部分もあります」と力説する。

続けて、「皆さんにお伝えしたいのが、『息をするのを忘れないようにしてください』ということ。追い詰められていくストーリーに自分も息するのを忘れて1話を見ていた。たくさんのことを感じられる作品だと思うので、一人でも多くの方に見ていただけたら」とメッセージを寄せた。

重厚なストーリーとは裏腹に、5人の仲の良さが感じられる完成報告会となった。
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