草川拓弥＆樋口幸平が「こころ」撮影の日々を振り返る。2人のバースデーサプライズも敢行！2025/11/23 13:43
草川拓弥（超特急）と樋口幸平がダブル主演を務めるオリジナルショートドラマ「こころ」（午後8：00）が、日本映画専門チャンネルで12月8日に放送。それに先駆け、11月23日に特別先行上映イベントが開催され、草川と樋口、中川龍太郎監督が登壇した。
本作は、文豪・夏目漱石の名作「こゝろ」から着想を得た、美しくもはかないショートドラマ。“私”（草川）、“彼”（樋口）、“彼女”（夏子）という3人の男女の心が揺れ動くさまを繊細に描いた、令和の「こころ」となっている。
草川は「撮影期間はすごく短かったのですが、1本の映画を撮っているかのような濃厚さがありました」と振り返り、「僕が樋口くんと一緒に演じる上で意識したのは“共鳴”すること。僕ら2人、そして中川監督と一緒に作ってきたというのを、見ている方にもきちんと受け取ってもらいたいなと思って。この作品の世界観もそうですが、皆さんの私生活においても、どこか共鳴できるような作品になってほしいなと思いながら演じていました。すんごい共鳴していたよね？（笑）」と樋口に問いかける。
それに対し、樋口は「すごかったですよね」と同意し、「撮影期間は本当に短かったんですけど、その分、質が高くて、終わった時の達成感がもう本当にすごかったです。僕は、2人で演じさせてもらっている時は、いかに気持ちでやるかと。それこそ作品名にあるように、心でお芝居をすることを意識していました。これまでワークショップなどで『デビューしたての頃の気持ちで』など、ふわっとしたニュアンスで言われたことが多々あったんですけど、気持ちでお芝居をするって本当に簡単なことじゃなくて。でも、今回はそれを最大限に生かした作品になったと思っています。監督にもとんでもなくいい演出をしていただいて、‟これが気持ちでやった芝居の先にあるものかな”と。最高な作品に巡り合えました」と自信をのぞかせた。
なお、劇中では2人がけんかのようなやりとりをするシーンが登場するが、監督は「7回も8回も撮ったのですが、2人は全然テンションが落ちない。一連で7回も8回もああいうことを繰り返すのはすごく大変ですし、精神的に疲れること。でも本当、2人のエネルギーが全く落ちずに反射し合って、どんどんできるようになっていって、僕は頼もしく感じて見ていました」と同シーンの裏話を披露。
続けて、「草川さんは受けの芝居がうまいんです。きれいな心を持っていて、感受性が水のように透き通っているから。それに対して、樋口さんはものすごくエネルギッシュ。あのシーンは樋口さんが発したものを草川さんがどう受け取るかですが、7～8回やっても樋口さんのお芝居が毎回変わるんですよ。そして、草川さんも型でやっていないで毎回新鮮に心で感じてやっているから毎回変わる。その反射し合ってる感じが素晴らしかったです」と、2人の向き合い方を絶賛した。
また、監督は本作の情報解禁時に草川のことを“青い炎”、樋口のことを“赤い炎”と表現。その理由を監督は「キャスティングを決める前に2人ともにそれぞれ1度お会いしているのですが、セリフはほとんど読まず、ここでは言えないような個人的なお話をたくさんしました（笑）。僕は、その中でその人の中にあるものを感じて、それを信じて引き出すことを大事にしています。その時に、2人に対しては青色と赤色を感じたんです」といい、「この作品はフィクションですが、ドキュメンタリーでもあって。2025年7月の草川さんと樋口さんの心、そして僕の心が写っていると思います」と語った。
それについて、草川は「すごく光栄でした。僕自身、“やってやるぞ”とか、気合みたいなものをあまり表に表現しないタイプで、内でメラメラ燃えているようなタイプ。そういうところも“私”と近しいのかなと思っていました」と。樋口も「“僕”として生きた日々は、メラメラ燃えている数日間だったなと思っています。僕がこの作品に対して一番気持ちが上がったのは、それこそ撮影前に監督にお会いした時に、セリフを読むのではなく、『幸平くんはどういう人生を生きてきたのかな？』というお話から入ってくださった時。いち人間として、そして俳優としてリスペクトもあり、一緒に作ろうとしてくださっている感覚がすごくうれしくて、気持ちが高ぶっていたのでそれが赤い炎に見えたのかも」と監督への感謝を述べた。
そして、イベント終盤、締めとなるフォトセッションに入るかと思いきや、11月24日生まれの草川、11月30日生まれの樋口に対するバースデーサプライズとして花束とケーキが登場。草川は「ちょっとまだ心が追いついていないです（笑）。まさかこんなお祝いしていただけるとは思ってもなかったので…。31歳もすてきな映像の世界にどっぷり浸っていきたいなと思いますので、ぜひよろしくお願いします」と驚きつつも大喜び。樋口も「まさか拓弥くんとこんなに誕生日が近いとは！（笑）皆さんがいる場でこうして祝っていただいてすごくうれしいです。ありがとうございます」と笑顔を弾けさせた。
最後は草川から「この時間だけだと話し足りないぐらいたくさんの思い出が詰まっていて、ぜひたくさんの方に見ていただきたいなと思います。皆さんの心でしっかりと受け取ってもらえるような作品だと思いますので、何度も見ていただけたら」と述べ、樋口も「撮影期間や本編の長さとしては短いかもしれませんが、確実に僕の財産になる作品に巡り合えました。この作品に出合えたことに感謝をしながら、今後の自分の人生に置き換えて頑張っていきたいなと思います」とあいさつし、イベントを締めくくった。
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