「僕達はまだその星の校則を知らない」磯村勇斗がスクールロイヤー役に挑戦! 稲垣吾郎らと共演2025/05/26 05:00

磯村勇斗が、フジテレビ系で7月スタートの、連続ドラマ「僕達はまだその星の校則を知らない」(月曜午後10:00=カンテレ制作、開始日未定)で、主演を務めることが分かった。民放連ドラ初主演を果たす磯村が、スクールロイヤー(学校弁護士)役に挑戦する。共演者として、堀田真由と稲垣吾郎も名を連ねる。
「僕達はまだその星の校則を知らない」は、独特の感性を持つがゆえに人生にも仕事にも臆病だった弁護士が、少子化による共学化で揺れる私立高校に「スクールロイヤー」として派遣されることになり、法律や校則では簡単に解決できない若者たちの青春に、不器用ながらも必死に向き合っていく学園ヒューマンドラマ。脚本は、2015年の連続テレビ小説「あさが来た」、21年の大河ドラマ「青天を衝け」(共にNHK)など、数々のヒット作を世に送り出した大森美香氏によるオリジナル作品。チーフ監督として、ドラマ「アバランチ」(21年)、「ウソ婚」(23年)(共にカンテレ・フジテレビ系)、今秋配信予定の「イクサガミ」(Netflix)が控える山口健人氏が参加。そして、2024年日本民間放送連盟賞・テレビドラマ部門最優秀賞を受賞したホームドラマ「春になったら」(24年)をプロデュースしたカンテレの岡光寛子氏とホリプロの白石裕菜氏が再びタッグを組む。
磯村が演じるのは、小さな法律事務所で働く弁護士の白鳥健治。星や植物、豊かな自然が好きで、幼少期から文字や音に、色や匂いを感じる独特の感性を持っている。感覚が周囲と違うことやマイペースな性格で集団行動になじめず、学校という存在自体に恐怖と不信感を抱え、不登校になった過去がある。その後、見事司法試験に合格したものの、大手弁護士事務所で挫折を経験し、現在は小さな法律事務所に勤めている。ある日、恩人でもある事務所の所長によって、濱ソラリス高校にスクールロイヤーとして派遣されることになる。
渋々ながらも、再び“学校”へ通い始めた健治。臆病で不器用な彼なりに、法律や校則を武器に“生徒の最善の利益”のために奮闘するものの、学校という社会は白黒つけられないグレーな問題ばかり。十人十色の悩みを抱える生徒や個性的な教師、さらには腹の底が見えない、辣腕(らつわん)理事長と関わる中で、健治の個性は学校をどのように導いていくのか?
自分の過去のトラウマや家族と向き合っていくことになる主人公役を担う磯村は「民放連続ドラマの初主演という大役を託していただいたことがうれしかったです。今回、お話をくださったプロデューサーのお二人とは、19年のドラマ『TWO WEEKS』でご一緒し、その際『いつか主演でやりましょう』というありがたいお言葉をいただいていたので、本当にオファーをしてくださって現実となったことが何よりうれしいです。少しでも成長した姿をお見せして、白鳥健治として恩返しをしていきたいです」と感謝している様子。

脚本を読んだ感想として「臆病でつかめそうでつかめない愛嬌(あいきょう)があり、人と違う感性を持っている健治という人物を脚本の大森美香さんに作っていただいて、演じるのが面白そうだな、でも難しそうだな、と思いました」と述べた。加えて「健治は、スクールロイヤーとして助言する立場ではありますが、生徒・先生・保護者のそれぞれの悩みに向き合いながら健治自身も成長していきます。そこに宮沢賢治の世界観が加わり、星がたくさん出てきて、とても温かい世界観になっていると思いました」と話した。
演じる白鳥健治の魅力を聞かれると「幼い頃からお星さまが好きで、とても敏感で独特な感性を持っているキャラクターです。それゆえ、彼なりの悩みがあり、生きづらさを感じながら大人になりました。学校にもトラウマがある彼がスクールロイヤーとして高校へ入り、生徒や先生と接する中で成長していきます。おそらく視聴者の皆さんは第1話を見た時に『健治ってどういう人なんだろう?』という、いい意味でモヤっとしたものが心に残るかもしれませんが、見ていくうちにクセになるキャラクターだと思いますので、ぜひ一緒に応援してくださるとうれしいです」と答えた。
そして「白鳥健治はスクールロイヤーとして学校に訪れます。弁護士として、法という公正に判断できる、白黒つけられるものを仕事にしていますが、学校という場所で生徒や先生、保護者の悩みといった灰色の部分にどう向き合っていくかが大切なドラマです。その周囲に人間の心の動きがあふれていて、ときに汚く、時に美しく描かれていきます。このドラマを見た日くらいは星を見上げてみようかな、上を向いてみようかなと思えるドラマになっていますので、フラットな気持ちで楽しんでいただけたらと思います」とメッセージを寄せた。
堀田は、健治の良き理解者となるヒロイン・幸田珠々(すず)役を担う。珠々は、合併前の男子校・濱浦工業高校の元教師で、濱ソラリス高校3年桜組の担任教師。担当教科は現代文で、宮沢賢治の大ファン。何事にも一生懸命で社交性があるが、八方美人的な面もあるため、生徒と保護者、学校との間に挟まれて悩むこともしばしば。男女共学となった高校にやって来た風変わりなスクールロイヤー・白鳥健治のサポート役を任されたことをきっかけに、宮沢賢治にどこか雰囲気が似ている健治が徐々に気になりはじめ…。

俳優デビューから節目となる10年目を迎えた堀田は、磯村と共に昨年のエランドール賞新人賞を受賞。磯村とは今作で本格的に初共演となる。「磯村さんは、お芝居にストイックに向き合っていらっしゃり、お芝居を愛し愛される方なんだろうなとテレビ越しに拝見していました。そんな磯村さんがどんな健治を演じられるのかを考えていたら、きっといい作品になるんだろうなと思い、私も参加させていただけることがとても幸せに感じました」とうれしそう。
初めて高校教師役を演じるにあたり「これまでは生徒役が多かったので、先生を演じられる年齢になったことが感慨深いです。私の中では先生というものが特別な存在だったので、大事な役を俳優デビュー10周年のこのタイミングで演じられることがとても楽しみです」と打ち明けた。大森氏の脚本について「セリフ一つ一つに思いやりや優しさがあって、読んでいて自分らしくいていいんだ、と安心できる脚本だったので、とてもクセになりました。学園ドラマは生徒が中心となるイメージがあったのですが、本作は先生たちにも光が当たっています。大人である教師や法律家であっても、どんな人であっても、1人の人間だからこそ、完璧な人はいないと思います。登場人物それぞれが、それぞれの個性を肯定しあって、人と人がつながっているということを改めて脚本を読んで感じました」と説明している。
幸田珠々という女性について問われると「珠々は高校3年生の担任教師。宮沢賢治が大好きで、同じ名前を持つ白鳥健治に少しずつ引かれていくという役柄です」と説明。そして「健治は幼少期の経験や人と違う感性を持っていることから、周りから普通ではないと言われてきていますが、珠々は逆に生徒たちから“普通のいい先生”だと言われています。特別に秀でていることがなく、平均点を取り続けることに、コンプレックスを抱いている人物です。普通という言葉はネガティブに捉えられることもありますが、共感性が高いことや優しさを持っているということだと思いますので、健治と珠々、異なる2人が近づくことで、健治の苦手だった学校が最後にはどんな色に映るのか、楽しみです」と付け加えた。
さらに「大人であっても完璧な人はいないからこそ、みんなが不完全な部分を認め合いながら人とつながっていくのだと、脚本から感じました。ドラマを見てくださった方が夜空を見上げたくなるような、思いやりのある温かい作品になったらいいなと思っています」と、現在の心境を明かした。
そして、約9年ぶりの民放連続ドラマ出演となる稲垣は、2人が勤務する私立高校の理事長・尾碕美佐雄役を務める。濱ソラリス高校を運営する学校法人・濱学院の理事長である美佐雄は、近年の少子化によって経営がひっ迫する学院を立て直すべく、男子校・濱浦工業高校と女子校・濱百合女学院を合併することを提案。経営者として「学院の保身と繁栄が第一」と辣腕をふるいたいものの、時々、本来の“よい教師”を目指していた中学教師時代の自分の思いと葛藤し、苦悩する。合理的な思考を持っており、とある理由からスクールロイヤーとして目の前に現れた健治に対して素っ気ない態度を取るが、その理由とは…。

映画「正欲」(23年)に磯村と共演した稲垣は、ドラマのオファーを受けて「純粋にうれしかったです」と顔をほころばせる。続けて「民放連続ドラマは久しぶりで、スクールロイヤーが主人公の学校モノ、かつ主演が、映画でもご一緒した磯村勇斗さんで、またご一緒したいと思っていたので本当にうれしかったです。僕もかなり昔に学園ドラマで生徒役をやっていたことがありましたが、時代が変わって、今の時流を捉えたテイストのドラマだと思いますし、自分が理事長という役割になったのかと思うと感慨深かったです(笑)。今回初めてご一緒するスタッフの方も多いですし、若い俳優さんとの共演も楽しみです」と話し、期待を寄せている。
脚本を楽しく読んだと言う稲垣。「大森美香さんが描く脚本は、豊かに生きていくためのヒントや気付きがたくさんちりばめられていて、私たちの心を包み込んでくれるような温かさがあります。人と人との関わりが丁寧に描かれていて、きっとどんな立場の人にも寄り添ってくれるすてきなドラマになるだろうと思いました」と語り、手応えを感じている様子。
自身が演じる役どころに関しては「主人公が勤務する高校を運営する学校法人の理事長で、元中学教師という役どころです。近年の少子化によって経営がひっ迫し、父から受け継いだ学校をつぶさないように奮闘し、男子校と女子校を合併することに決めた張本人です。そこにスクールロイヤーとしてやって来た主人公の健治には、とある理由から素っ気なく冷たい態度をとるのですが、それはなぜなのか徐々に明らかになっていきます。一見とても厳しそうに見えるのですが、正義感のある真っ当な責任感のある人物です」と分析し、「胸の奥に底知れない何かを抱えている、彼なりの葛藤をうまく演じていきたいと思います」と言葉を紡いだ。
最後に「欠けているもの同士が埋め合わせられる場所はあるよ、と教えてくれるすてきなドラマです。とは言いながらも、難しいことは考えずに月曜日の夜に少しだけ優しい気持ちになれる作品だと思いますので、皆さんの心に深く届くように頑張っていきたいと思います」と意欲を見せた。
脚本の大森氏は「『学校が舞台のドラマを書きたい!』と、ずっと願っていました。今まで書いた学校のドラマがどれも深く心に残っていて、それから時代が流れ変化した今の学校を取り巻くドラマを、ぜひ皆さんに見ていただきたかったのです。とうとう思いを共有できるプロデューサーさん、監督さんに出会うことがかない、またそれを磯村勇斗さん、堀田真由さん、稲垣吾郎さんをはじめとするワクワクが止まらないキャスト、スタッフの皆さんと一緒に作り上げることができるなんて、こんな幸せなことはありません」と目を輝かせる。さらに「スクールロイヤーの先生方、天文部の皆さん、顧問の先生方からいろいろなお話を伺っているうちに空想が膨らみすぎて詰め込めるのか心配でしたが、今のところどうにかなっていると思います。生徒さんも、先生も、そしてかつて生徒だった皆さんも、ぜひぜひご覧ください」と呼びかけた。
ドラマを手がける岡光プロデューサーは「スクールロイヤーという仕事、脚本家の大森美香さん、そして教育者でもあった作家・宮沢賢治さんとの巡り合いをきっかけに、白石(裕菜)プロデューサーと共にこの複雑で臆病な主人公の物語を着想しました」と企画意図を明かす。また「誰しもが健治のように“不完全”という個性を抱えながら日々を送っています。大森さんの紡ぐ世界は、そんな私たちをまるっと肯定してくれるような、心にじんわりと染み渡るささやかな豊かさにあふれています。学校や家族や自分自身の問題に直面しても、まるで空を見上げ、星を眺め、悩みや悲しみを希望へと好転させていくような前向きな祈りを込めた物語を、キャスト・スタッフ一丸となって作り上げていきます」と熱意を見せた。
磯村と3作目となることについて「魅力的な不完全さを持つ健治を演じられるのは磯村さんしかいないと思い、オファーさせていただきました。クランクイン前に磯村さん、堀田さん、稲垣さんがそろわれた時、お三方の周りには既にこの作品が持つ優しく穏やかな空気が漂っていて、きっと皆さんにもお芝居を通じて届くに違いないと確信しました。この、きらめく夏ドラマを通じて、皆さんの心に何かが見つかりますように」と祈りを込めた。
※スクールロイヤーとは、いじめ、不登校、保護者対応、学校事故など、学校で発生するさまざまな問題について、法律に基づいた助言や指導を行う弁護士のこと。文部科学省が18年から予算化し、全国でスクールロイヤー制度を導入する学校が急増している。
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