News ニュース

ゴリけん芸能生活21周年を記念した単独ライブ。人々から愛されるゴリけんとは?2018/03/29

 3月18日、福岡市の電気ビル共創館・みらいホールでゴリけんの芸能生活21周年を記念した単独ライブ「さくら」が開催された。ちなみに芸能生活20周年は「忘れていた」そうで、ゴリけんらしい21周年という異例の記念ライブとなった。

 さまざまな番組やイベントやSNSでチケットについて告知を行い、後輩芸人たちからもチケットの売れ行きをたびたびイジられていたが、そんな心配をよそに当日は多くの観客で埋め尽くされ会場は笑いに包まれた。今回はその単独ライブの模様をリポート!

 午後3時からのライブは後輩芸人である、土居上野とそよかぜましおの前座からスタート。後輩芸人達から散々イジられ会場が温まった後、サンバのBGMが鳴り響き、2人のサンバ隊を引き連れてゴリけんが登場。テレビやイベントなどで度々披露してきた「ゆるサンバ」のネタを披露した。軽快なサンバのリズムに合わせて繰り出される自虐ネタと、観客の手拍子と笑いとで会場は開始早々盛り上がりをみせた。

 ライブの構成は、各ネタの間に「ゴリけん紀行」という映像を挟むという流れ。その内容は、ゴリけんの古里である熊本県日奈久の街の光景や両親のビデオメッセージ、街頭インタビューなどをまとめたもので、NHK大河ドラマの紀行コーナーさながらの仕上がり。映像内でもシュールにイジられ、会場は笑いに包まれていた。

 「ポジティブ先生」というネタでは、ゴリけんが教師に扮(ふん)して悩みがある生徒たちに語りかける。ここでも、実生活での妻とのエピソードや学生時代の自虐ネタを披露。その悲惨さを引き合いに出し、生徒を激励し悩みを解決する。一つのエピソードの締めは、「ポジティブ! ポジティブ!」と言いながらゴリラのまね事のように胸を強くたたく、少しクセになるフレーズ。この最後のフレーズは最終的に観客を巻き込み、会場に一体感が生まれた。また、このネタの最後のオチではゴリけんの真骨頂“噛(か)み芸”がさく裂。(※TNC「ゴリパラ見聞録」という番組内では「噛み様降臨」と表現される)。オチを言えずにネタが終了するというまさかの展開だったが、「待ってました!」と言わんばかりに会場は大爆笑。

 他にもハンバーガーショップにクレームを入れる「音声ガイダンス」、トイレが舞台の「BOMB」、ゴリけんが勇者に扮してモンスタ ーを倒していく「勇者のぼうけん」、いじめられっ子がいじめっ子に問いただす「どっちなの?」、ガマガエルにされてしまった王子と姫のその後を描く「魔法がとけて」と、全部で6本のネタを披露した。

 また、ライブ中盤では「ゴリけんと愉快な仲間たち」というコーナーが設けられ、パラシュート部隊・矢野ペペ、えもとりえ、ブルーリバー、そよかぜましお、EE男・八島広樹ら同じ事務所の後輩が登場。ゴリけんのいいエピソードを述べて、先輩をよいしょしようという企画だったのにもかかわらず、コーナー序盤からエピソードトークの方向性が変わり最終的にイジり大会と化してしまった。

 最後は会場からアンコールが起こり(正しくは舞台上の大画面に誘導され)、井上陽水と奥田民生の「ありがとう」の替え歌を歌いながら、会場後方よりゴリけんが登場。桜の花びらが舞う会場を練り歩きながら、多くの後輩の待つステージへと進み大合唱。

 多くの人に愛されている芸人だと終始感じることのできた彼“らしい”単独ライブは、大団円を迎えた。

【インタビュー】

──単独ライブお疲れさまでした。終えた感想を聞かせてください。

「いやぁ~ちょっと…うん。う~んって感じでした。ちょっといろいろ食い気味なところもあったので。そうですね~。反省点も多く残るライブになりました」

──でも、お客さんからは温かい笑いもありましたよね。

「そうですね。お客さんに助けられたライブでしたね」

──このライブのために作ったネタというのはありますか?

「4本作りました。『BOMB』と…『ポジティブ先生』。あと『勇者のぼうけん』と最後の『魔法がとけて』ってやつです」

──会場が沸いた「ポジティブ先生」。個人的に一番好きでした。

「ありがとうございます! 『ポジティブ先生』は一番評判よかったなぁ。あの『ポジティブ! ポジティブ!』って台本になかったんですよ、元々。でもやっていくうちにリズム的なのが欲しいなってなって、1回やってみたんです。で、『あ、これいいやん!』って。“ポジティブブリッジ”みたいになったんです。次に進むためにリズム良くいく…みたいな」

──ちなみにあのオチでかんだのはわざとですか?

「それが、わざとじゃないんですよね~(笑)」

──あのかんだ後、「もういいや、終わります」って言った場面があったじゃないですか。

「そういうところがあるんですよね。僕のファンは。前に博多座で舞台があった時に、すごく長いせりふがあって。せりふが言えたら言えたで拍手が起きて、言えなかったら爆笑が起きるという」

──(笑)。ちなみにあのネタは最後何て言おうとしたんですか?

「『先生保健室行って、ちょっと泣いてくる』です」

──芸能生活満21年。レギュラー番組やさまざまなキャラ、また俳優など精力的に活動されていますが、今後の展望を教えてください。

「もっと地盤を固めてですね。足に地をつける作業を…。あ、地に足をつける作業! すいません…(笑)。別にそんな全国進出願望はなくて。九州でもっと…地に…足を…つけて…頑張れるように、いろんな人に愛されるように、目の前のことを一生懸命やっていきたいなって思いますけどね」

──イジられるというのはご自身の本望なんですか?

「う~ん。難しいシステムで。本気でいうとイジられたくはないんですよ。僕もちゃんとした人間なので」

──そうですよね。「ゴリパラ見聞録」(TNCテレビ西日本)とかを拝見していると、イジられるより、イジりたいんだろうなというのをひしひしと感じます。

「はい。でもそれがイジられる要素らしいんですよ。だから…いつも手応えはないんですよ。失敗とかが評価されるので。今日の『ポジティブ先生』でかんだ時みたいな。ドカーンとなりましたけど、ああいうのは全然うれしくないんです。うわ~、かんだなぁ…って落ち込んでるんです」

──すごく真面目な、実直な方だという印象を受けたのですが。

「真面目ですかね? それはどうか分からないですけど、そういうところを面白がっている人はいるかもしれないですね。(博多華丸・大吉の)大吉さんからも、『お前の面白いところは才能ないのにお笑いを頑張ってるところだ』と言われるんです。『ちょっとちょっと!』って言ってるんですけど。だからお前はずっと頑張り続けなきゃいけないんだって言われているので。場所がある限り、頑張ります」

 単独ライブとインタビューを通して、後輩からはもちろん、視聴者から愛されるゴリけんの「人の良さ」をひしひしと感じた。思い描く「THE芸人」というイメージからは少し離れた感じを受けたが、それが多くの世代に愛されるゆえんなのだろう。“噛み様降臨”とイジられても、ゴリけんらしさがある限り、次の“31周年”まで突っ走っていってくれるに違いない。ポジティブ! ポジティブ!

この記事をシェアする




Copyright © TV Guide. All rights reserved.