News ニュース

【福岡よしもと常設劇場記念リレーインタビュー/第3回】吉本の“パイオニア”サカイスト「劇場には常に恩返しするつもりで」 2018年9月10日博多ニュース2018/09/10

 劇場オープンを記念した連載企画の第3回。今回は、吉本興業では初めて東京から福岡へ完全移籍した兄弟漫才コンビ・サカイスト(デンペー、マサヨシ)にインタビュー! 博多華丸・大吉、NON STYLEなど多くの芸人から「実力派」と称され、芸歴20年を数える2人が語る熱い思いとは?

──吉本史上初の東京から福岡への完全移籍。改めて経緯を教えてください。

マサヨシ 「(博多華丸・大吉)大吉さんに、芸人としての今後を相談しておりまして。『漫才を15分やれる芸人が福岡には少ない。今後東京で勝負するくらいだったら、われわれの育った街・福岡でやってみないか?』っていうことを言ってもらったんです。なんか楽しそうだし、何かのきっかけになればいいかなと思ったので二つ返事でしたね」

デンペー 「僕は…すごくありがたかったんですけど、ブレーキがかかったのは福岡に劇場がないっていうことでした。僕らは劇場しか出たことがなかったので。東京で自分が今まで作ってきたものを全部壊して、ゼロから耕すパワーが自分に残っているのか?と思うと一歩を踏み込むまでにすごく時間がかかりましたね」

──では、福岡行きを決めた決定打は何だったんですか?

デンペー 「大吉さんに『福岡を“都”と思ってくれないか』って言われたんです。『いろんな芸人が夢をもってみんな上京するけど、君たちは上京したことないだろ』って。確かに僕らは夢を持って別の場所に行ったことないなって思いました。その時にエンジンがかかりましたね。福岡を活性化するために、僕らが福岡でパイオニアになれればいいなと思って」

移籍を決めた経緯を語る、兄・デンペー

──移籍後、9カ月たちました。いろいろと変化はありましたか?

マサヨシ 「メディアの仕事がすごく増えました! でも10年未満のキャリアでこっちに来ていたら、通用していなかったなと思いますね。20年やってきたからこそ、なんとかこなせているのかなと。こっちってリポーターの仕事を、芸人さんがやること多いじゃないですか。なので、今はよりおいしく、そして芸人としてどう面白く伝えるかっていうのを勉強しています。そういう仕事が東京ではなかったので」

デンペー 「この20年で良くも悪くも、自分たちのスタイルが出来上がってて。福岡に来た当初、そのスタイルで通用するだろうっていう安易な考えがあったんです。でも自分たちが現場に出て、その後オンエアを見ると『違うな』って思うこともあって。福岡に来なければそういうのって気付いていなかったことなので、勝手にいけるって思ってしまっていた9カ月前を今は反省しています」

──お二人の福岡での活躍は、いろんな方から期待をされているようです。

デンペー 「すごくありがたいですね。ただ15分漫才をできるコンビが1組じゃ足りないので、もっと僕らが頑張らないと。20年やってきて自信もあったんですが、実際にこっちで舞台に立つと、東京や大阪のお客さんと反応が違うんです。今改めて漫才ってこんな難しいんだ、深いんだって思っています」

──現在行われている九州7県を回るツアーの最初と最後は、福岡です。1回目の福岡公演は先日行われましたが、1年後の福岡での公演はまた違ったものになりそうですか?

マサヨシ 「なると思います。東京は東京、大阪は大阪の、そして福岡にも福岡のテンポがあって。東京や大阪の漫才師が来て自分たちの漫才をすると、福岡のお客さんは笑うんです。ところが不思議なことに、福岡の漫才師が福岡のお客さんの前で同じような漫才をしても、なかなかウケないんですよ。福岡の“間”でないとウケてもらえないんだなと思います。この1年でそれを吸収したいですね」

デンペー 「ゲストとして福岡に来ていた時はどんなテンポで漫才しても、何をしてもお客さんは笑ってくれていたんです。でも9カ月経った今、お客さんは“福岡のテンポ”を求めているんですよね。ありがたいですね。お客さんが僕らを福岡の芸人として認めてくれたんだなって」

笑いの地域性の難しさについて語る、弟・マサヨシ

──そんなに地域によって違うものなんですね!

デンペー 「漫才でよくあるたたくツッコミって、福岡だとあまりないんですよ。それは華丸・大吉さんの漫才に答えがあって。大吉さんって華丸さんがボケても、一旦静止してからツッコミを入れるっていうスタイルじゃないですか。福岡のお客さんもそのスタイルを求めていて、ちゃんと言葉に重みをもった漫才を聞いている方が多いんだなって思います」

マサヨシ 「そのパターンにわれわれが今までやってきたパターンをうまく作り込められればなと思っています。なので、来年の単独ライブの福岡は楽しみにしていてください」

──では最後に、よしもと天神ビブレホールでの意気込みをお願いします。

デンペー 「劇場が僕らを育ててくれたので、劇場には常に恩返しするつもりでいたいです。僕らの師匠(今いくよ・くるよ)の教えなんですが、芸人がお客さんを呼んでいるのではなく、吉本の劇場があるからお客さんが来てくれている。だから舞台に出て、はけるまでお客さんに全身全霊で感謝をして漫才をしなさいと。その教えを後輩に見せられればと思いますね」

マサヨシ 「すてきですね~(笑)。兄と同じです(笑)。お客さんに来てもらえるような、福岡よしもとらしい劇場になったらいいなって思います。皆さんから『福岡らしい劇場だね』って言われるような劇場になったらいいですね。だから愛情をもってとか、そういうのよりも僕は、利益を上げられるしっかりとした劇場になればいいかなと思います(笑)」

デンペー 「文字になるんだから、そういうの大事なんだって(笑)。あ! もう1個忘れてたことが。劇場の“顔”になりたいってことですね。福岡の劇場に行けばサカイストに会えるよねみたいな。“Mr.ビブレ”って言われるような芸人になりたいなと思います!」

 福岡という地で芸人生活を送って9カ月。得意とするフィールド=劇場ができた今、2人のこれからの更なる活躍は言わずもがな。そしてこんなにもお笑いに熱い2人が活躍する福岡は、ますますお笑いのホットスポットと化するであろう。デンペーにいわせると「ワクワクが止まらねぇー!」だ。

2人の福岡での活躍の期待も止まらねぇー!

【プロフィール】

サカイスト(デンペー、マサヨシ)
東京都出身。今いくよ・くるよの弟子を経て、1998年に弟のマサヨシが兄のデンペーを誘って兄弟で結成。 2017年11月福岡よしもとへ移籍。今年で結成20周年となる。それを記念し、8月より九州全県ツアーを開催中。正統派の兄弟漫才スタイルで九州のテレビやラジオに出演中。

この記事をシェアする




Copyright © TV Guide. All rights reserved.