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瀬戸康史&上野樹里で市川拓司の「私小説」がドラマ化。発達障害を抱える夫と寄り添う妻に2023/03/07

瀬戸康史&上野樹里で市川拓司の「私小説」がドラマ化。発達障害を抱える夫と寄り添う妻に

 テレビ朝日系では4月7・8日の2夜連続にわたり、スペシャルドラマ「私小説 -発達障がいのボクが純愛小説家になれた理由-」(7日午後11:15/前編、8日午後11:00/後編)を放送。瀬戸康史と上野樹里が夫婦役を演じることが分かった。

 「私小説 -発達障がいのボクが純愛小説家になれた理由-」は、ベストセラー小説「いま、会いにゆきます」を生み出した市川拓司氏の「私小説」を軸に、映画「いま、会いにゆきます」も手掛けた岡田惠和氏が脚本を担当。この原作は、発達障害を抱え、社会生活で数々の困難に直面しながらも、この“傾いた個性”があったからこそ強くなり小説家になれたという市川氏と、高校時代に出会って以来ずっとそれを支え続けてきた妻が、実際に育んできた愛のかたちを基としたエッセー的な恋愛小説だ。

 瀬戸が演じる主人公・伊佐山ジンは、発達障害を抱える恋愛小説家で、少年のように無邪気である一方、とても繊細な心の持ち主。人の悪意に触れると心身ともに追い詰められてしまうジンは、攻撃的すぎる世の中を自分が書いた言葉で少しでも中和できたらと思い、小説を執筆する。一方、上野はそんな夫を支える妻・優美に扮(ふん)する。優美はいわゆる“普通”とは違うジンのこともおかしいと思わず、むしろ楽しむ女性。あふれる愛を持って常にジンの精神状態に気を配っている。瀬戸と上野は、2022年の大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」(NHK)以来となる12年ぶりの共演を果たす。

 瀬戸は本作の印象について、「愛や優しさにあふれたエネルギーの印象がとても強い物語で、台本を読んだ後にすごく心が温かくなりました。人に優しくしたり、大切な人を大切に思うことって、実はすごくシンプルなことなんだな、とあらためて感じました」と明かし、自身の役柄については「発達障害を抱えたジンを演じる際も、表現の仕方についてはいろいろ考えなきゃいけないとは思いましたけど、僕自身はそれも“個性”として捉えていたので、過剰に何かしようとは特に考えませんでした」と自然体でアプローチできたとのこと。

 上野も「ジンは発達障害で、ちょっと不器用なところもある人です。だからこそ大変なこともたくさんあるけれど、その分、喜びもたくさんある。優美はそれを一緒に分かち合っている奥さんなんです。私としては、“ある一つの夫婦の物語”と感じました」と語り、「撮影中は、市川さんご夫婦も現場に来てくださいました。奥さんとお話する中で感じたのは、脚本の中で描かれる純愛さだけではない、ほろ苦いエピソードも伺うことで、その時に感じられた夫婦のリアリティーを大事に演じられたらいいな、と思いました」とエピソードを披露。市川夫妻が実際に経験したことを聞き、自身の演技に生かせたことを報告。

 そして、上野は「今回はジンと優美の夫婦愛を通し、『あぁ、笑顔で、ただそこにいるだけって、すごく大事なことなんだな』と、ハッとさせられました。いろんなハンデがあっても、しっかりと心と心がつながって、前を向いて歩いていく――そんな夫婦の物語に心が温まります。皆さんもこのドラマをご覧になれば、見た目などで判断したりせず、人と違った個性をちゃんと受け止めて応援できるようになれるんじゃないかな。そんないい影響が与えられるといいな、と思います」とドラマに託した思いをアピール。

 瀬戸も「ジンと優美はお互いが平等。どちらかが完全に支えに回るとか、そういうことではなくて、お互いがお互いを支え、必要としているんです。それってすごく大事だなと思うし、僕もそういう夫婦でありたいなと思いました。今回はそんな2人の愛の物語。人との距離感もすごく難しく、いろんなことを気にしなくちゃいけない今の時代に、『もうちょっとシンプルに行こうよ』と思えるドラマです。心のモヤモヤが晴れて、優しい気持ちになったり、ちょっと考えるきっかけになれるような作品だと思います」と力を込めた。

 今回のドラマ化にあたり、市川氏からも「僕は『職業、愛妻家』です。奥さんのことが好きだ好きだと言いながら彼女とのなれそめを書いたら、それがベストセラーになったラッキーガイです。そんな僕ら夫婦の生活を赤裸々に描いた『私小説』がドラマ化される! 愛妻家バンザイッ、って小躍りして喜びました(奥さんは『恥ずかしいよ』と言ってましたが)。しかも、僕ら夫婦を瀬戸康史さんと上野樹里さんが演じてくださる。大好きな俳優さんたちです。お二人ともポジティブな感情を演じる時のナチュラルな表情がすごくいい。間近で演じているところを拝見させていただいたけど、伝わりすぎて胸がギュッとなりました。脚本は、あの岡田恵和さん。だから『いま、会いにゆきます』と手触りがよく似ている。これはあの物語の『あったかもしれないその後のふたりのお話』です。さまざまな障害や不具合を抱えているけど、夫婦仲良く支え合って生きてきたら、幸せいっぱい見つけたよ、ってそんなドラマです」と温かいコメントが寄せられている。


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