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草笛光子、佐藤二朗ら「鎌倉殿の13人」“比企一族”がゆかりの地でトーク。大泉洋へのビンタの裏話も2022/08/12

草笛光子、佐藤二朗ら「鎌倉殿の13人」“比企一族”がゆかりの地でトーク。大泉洋へのビンタの裏話も

 NHK総合ほかで放送中の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜午後8:00ほか)の「プレミアムトーク in 埼玉~比企一族スペシャル~」が、埼玉県の東松山市民文化センターで行われ、比企尼役の草笛光子、比企能員役の佐藤二朗、比企時員役の成田瑛基、せつ役の山谷花純が登壇した。

 三谷幸喜が脚本を担当する本作は、源頼朝(大泉洋)の妻となる北条政子(小池栄子)の弟・北条義時(小栗旬)を主人公に、地方の豪族から頼朝の第一の側近となった義時が、その後いかにして頂点に上りつめたのかを、鎌倉幕府を支えた武士たちの姿を絡めて描くもの。

 東松山市は比企一族のゆかりの地であることから、今回のイベントに登場した4人。比企尼は、頼朝の乳母として援助を続ける頼朝の大恩人、“13人”の1人である能員は2代将軍・源頼家(金子大地)の乳母夫で、北条と火花散る権力闘争を起こす人物だ。そして、時員とせつは、能員の子どもだ。

 話題となった頼朝へのビンタのシーンについて、草笛は「あのビンタは、もっとぶってもよかったんですけどね(笑)。でもあのシーン、私が悪いみたいに世間で言われていますね。私が1人で決めてぶったみたいな話になっていて。大泉さんがそういうふうにあっちこっちで言いふらしてるんです(笑)。1回でいいのにテストも含めて3回もぶったとかね」と笑うと、佐藤が「大丈夫ですよ、大泉洋はあと8回ぐらいぶっても大丈夫です。大泉が悪い(笑)」と援護。

 「まだ台本ができる前に、三谷さんが私にじかに『今度は頼朝をひっぱたきますからね』とおっしゃったので、『どうしてですか?』と聞いたんです。それで分かったんですが、あの子(頼朝)は小さい時から私(比企尼)が育てたわけですから、だからぶてるんですよね、悪いことをしたら」と明かした草笛は、加えて「そういう役ですからって三谷さんからは言われてたんです。でもそのあと、どこでぶつのかな、と思いながら台本が進んでいっても、どこにもそういうシーンがないんです。それでも、あるところへ来たら頼朝に対してひっくり返るような気持ちになったシーンがあって『あっ、ここかな?』と思いまして、三谷さんに『ぶつのはここですか?』と聞いたんです。そうしたら『あ、そうですね、そうでした』って、書く本人が(笑)。それで『ぴしゃっとやっていいです』となったので、撮影のとき、大泉さんに『私の手は痛いのよ』って言いました。そしたらおびえちゃって、たたく瞬間に少し逃げたんですよ。逃げなきゃもうちょっといい音が出たんですけどね(笑)」と名シーン誕生の経緯と、裏話を披露した。

 佐藤は演じる能員について「僕が思う比企能員というのは、坂東彌十郎さん演じるライバルの北条時政と比べると、ちょっと地元の方には怒られちゃうけど、器が小さい人なのかもしれない。でも僕も当然、感情移入してひいき目に見ているから思うんですが、能員は自分の器の小ささとか、そういうことをちゃんと自分で引き受けた上で行動しているんだと思います」と分析し、「これは大変なことですよね。自分の至らないところを自分で認めるというのは勇気がいることだと思うんだけど、能員はそれを飲み込んだ上で、でも時政に勝ちたいと思って、いろいろ政略結婚などをしかけていく。自分の欠点を認めているっていう、どこかチャーミングな人だと思って演じました」と振り返る。

 そして、「三谷さんの本はやっぱり面白いし、どのせりふもいい。僕個人が思う、いい脚本の一つの指標というのは『うわ、このセリフ、俺が言いたい。ほかの俳優に渡したくない!』って思えるセリフがあるかどうかなんです。短いセンテンスか、長ゼリフかは問わず、そういうセリフが書かれているかっていうところを割と見るんですけど、三谷さんの脚本にはそういうセリフが多い。今回、僕が一番“うわ〜!!”って思ったのは、『表に出ろと言われて、表に出てよかったためしはない』ですね。“名言やん!”って思って(笑)。確かに表に出ろって言われて表に出たら、絶対いいことないですよね」と脚本の魅力について語った。

 3回目の大河ドラマへの出演となった成田は「今回、初めて何話にもわたって出演する役をいただいたので、いろいろな監督の演出も体験できてすごくいい経験になりました。この作品は、やっぱり小栗旬さんが座長という感じでみんなを引っ張っていってるなと感じました。毎週リハーサルがあるんですけど、そのリハーサルの時からみんなが小栗さんについていってるという感じで、撮影の合間も前室で小栗さんやメインの方々がすごく明るく楽しくしゃべりながら、明るい雰囲気で現場が進んでいるんです。僕は前室ではメインの方々の邪魔にならないように隅っこの方でおとなしく座っていたんですけど」と、座長としての小栗の存在の大きさを伝える。

 蹴鞠(けまり)のシーンに関しては「僕は源頼家の側近6人衆の1人だったので、登場シーンは蹴鞠をしているシーンが多くて、たくさん練習したんですよ。それが難しくて。サッカーのリフティングとは違って、蹴鞠は右足の甲しか使っちゃいけないんですよね。でも僕はすごい才能が開花して、練習の時から100回くらいできたんです(笑)。昔サッカーもやっていたんですけど、サッカーでは50回くらいしかできなかったのになぜか蹴鞠では100回くらい。ただ、シーンとしてはうまくいったらいけないシーンだったので(笑)、へたくそに見せる芝居が大変でした」とエピソードを話した。

  頼家の正室になりかけたものの、側室となるせつを演じている山谷は「頼家を演じている金子大地くんと私は同い年で、19歳の頃からずっとこれまで4回ぐらい共演させていただいてるんです。だから2人で、しかもお互い初めての大河ドラマ出演ということだったので、同志というか戦友みたいな感覚で、毎回、撮影現場で一緒にカメラの前に立つことができました。先輩方もこういう気持ちをいろいろ重ねて今があるんだろうなというふうに思って。金子くんと一緒に同じ景色を見られてよかったなと。だから正室じゃなくて側室にされたけど文句はないです」と金子との縁を明かし、笑顔を見せる。

 また、比企一族について、佐藤は「比企一族は歴史的な敗者で、あまり教科書に載っているような人たちではないです。でも僕は(同局)『歴史探偵』(水曜午後10:00)のMCをやっているというのもあって感じるんですけど、歴史であんまり描かれてない、フィーチャーされない暗部とか、そういう影の部分を輝かせることができるのは、俳優の醍醐味(だいごみ)の一つですよね。ただ史実の上では比企は敗者なので、能員がもっとちゃんと人の意見を聞けばよかったのかなとか、いろいろ思いはありますけどね」と語り、草笛は「私は比企の家族になれてとてもうれしいですし、誇りです。“比企”という名前だけで少し、“上つ方(身分の高い人)”に見えますでしょう。それに、私は比企尼という人について、この頃やっと気が付いたんですけど、すごい女性だったんです。“頼朝を育てた、比企という家を育て上げた中世日本のすごい女性”と紹介されていた本を読んで、『ああ、私、間違った演じ方をしちゃったかな』と思うくらい。器の大きな、たっぷりとした人で、余計なことは言わないけど、ちゃんと要所要所に目が届いていて。頼朝のためにこの人たち(比企一族)も全部引き連れちゃうんですよね。みんなで頼朝を持ち上げた家族だったんです」と語った。

草笛光子、佐藤二朗ら「鎌倉殿の13人」“比企一族”がゆかりの地でトーク。大泉洋へのビンタの裏話も

  最後には、成田が、集まった観客に向けて「“比企家の運命やいかに!?”というのがこれから描かれていきますので、ドラマを見てどうなるかぜひ楽しんでいただきたいです。あとはぜひ、成田瑛基の名前を皆さんに記憶していただければ(笑)」とアピールし、佐藤は「第30~31回で、比企家に本当にいろんなことが起きます。そのタイミングで比企の地元の東松山に来られたというのは、われわれも感慨深いです。今日、草笛さんがおっしゃっていた通り、比企一族というのはとても品があったのではないかと思います。こんな血みどろの、生き馬の目を抜くような鎌倉時代にあって、確かに本質的に比企には品格があったんだと思えてよかったです。そして、地元の皆さんともこうやって初めてお会いできてよかったです。引き続き大河ドラマをご覧ください」と魅力ある比企家の人物を演じられた喜びを伝えた。

 草笛は「私は歴史に弱かったものですから、比企の家系というのはよく分かっていなかったんですが、やっていくうちにだんだん、これはすごい家なんだと思いました。しかもその裏にいた私、比企尼がすごい女性だということも分かってきました。私の役どころじゃなかったんじゃないかと気が重くなることもあったんですが、私がこんなに素晴らしいところで生まれて、立派な一家になって、素晴らしかったと思います。頼朝を育ててあんなふうにしちゃいましたけれども(笑)。誇らしいし、皆さまに今日お目にかかれてとてもうれしいです。この作品に出させていただいて、ありがとうございます」とメッセージを届けた。


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