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松田龍平、入江悠と11年ぶりタッグで「鵜頭川村事件」がドラマ化2022/04/14

松田龍平、入江悠と11年ぶりタッグで「鵜頭川村事件」がドラマ化

 松田龍平が、WOWOWで8月に配信・放送がスタートする「連続ドラマW 鵜頭川村事件」(日時未定)で主演を務めることが分かった。ドラマは、櫛木理宇氏による同名小説を原作に、映画「22年目の告白-私が殺人犯です-」(2017年)、「AI崩壊」(20年)などで知られる入江悠監督が映像化。同局初の本格パニック・スリラーとなる。

 舞台は日本の片隅にある鵜頭川という名の村。行方不明の妻を捜す医師・岩森明(松田龍平)は、娘を連れて妻の故郷であるその村を訪れるが、滞在中に村は集中豪雨に襲われ、土砂崩れで孤立状態になる。電波も入らず外界との連絡が一切取れなくなる中、1人の若者が何者かに殺され、村中に不安が走る。そして、続けざまに新たな殺人事件が発生。疑心暗鬼で暴徒化する村人たち。そして村に根深く残る因習、権力闘争や世代間対立にも巻き込まれながら、岩森は妻の行方につながる新事実にもたどり着く。

 松田の同局のドラマ主演は、入江監督が手掛けた11年の警察ドラマ「同期」以来11年ぶりで、今回2度目のタッグとなる。主人公・岩森は、外界から閉ざされパニック状態に染まる村の中で、唯一平静を保ちながらも、医師という立場でさまざまな村人と関わっていく中で、自らも争いの渦に巻き込まれていく難しいキャラクター。想像をこえる過酷な状況下で追い詰められていく岩森を、松田が鬼気迫る演技で体現する。

 松田は「今回演じた岩森は、東京から行方不明の妻を捜しに鵜頭川という村を訪れ、不遇にもこの村に閉じ込められてしまいますが、村の部外者という立場で唯一状況を俯瞰(ふかん)で見ることができる客観的な視点を持った役柄だと思いました」と印象を語り、「演じるにあたって、村の人たちが狂気に染まって行く中、その狂気に飲み込まれないように意識していたんですけど、それでも次々に起きる事件に巻き込まれ、次第に岩森自身が抱えている狂気が浮き彫りになっていくのは演じていて面白かったところです。村特有のしきたりやルールにとらわれず、医者である彼が、事件を目の前にして人としてどうあるべきかを問うことで、村の人たちとの距離感が面白く描かれるんじゃないかと思いました。入江監督と話しながら、その距離感は意識していましたね」と役作りを明かす。

 また、入江監督との再タッグに関しては、「いつかまた一緒にやれたらなと思っていたので、今回WOWOWさんでまたご一緒できたことはありがたい縁を感じました。あれから10年以上経って、以前は気付けなかった入江さんを見られたような気がしてうれしかったです。癖の強さは相変わらずでした(笑)。撮影は大変でしたが、入江さんのおかげで楽しくやらせてもらいました」と振り返り、感謝した。

 その入江監督は「かつて自主映画しか撮ったことがなかった私が、初めて商業作品で“主演×監督”というタッグを組ませてもらったのが、松田龍平さんでした。右も左も分からない人間の演出に、よく付き合ってくれたなぁと今でも思います。今回、『鵜頭川村事件』という題材で10年以上ぶりに、一緒に作品を作ることができました。この10年でいろいろなことがありました。お互い何が変わったんだろうか。あれ、意外と何も変わってないのかも。そんなことを思いながら撮影していました。喧騒から少しだけ離れた長野県の山の中で、2021年の松田龍平さんの姿を撮れて幸せでした」と感慨深げに報告している。

 そして、原作の櫛木氏は「連続ドラマWで映像化すると知り、まず一番に喜んだのは私の親族でした(笑)。欠かさずチェックし、欠かさず見る枠だそうです。そんな注目度の高い、かつ名高い枠に選んでいただいたことを身内の声であらためて実感しました。しかも主演は“あの”松田龍平さん。画面にぱっと映るだけで、言い知れぬ華と色気がある役者さんです」と映像化の感激を伝えつつ、「この『鵜頭川村事件』は豪雨の中で村が孤立するという物語です。閉ざされた空間。やまない雨。つのる焦燥と、絡み合う村民の感情――。そんな中、松田さんの翳(かげ)りある色気が画面にどんな華を咲かせるのか、想像しただけで原作者の私でもぞくぞくします。原作者というより、ただの一視聴者として楽しみに拝見させていただきます」と期待を寄せている。


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