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スティーヴン・キング脚本で話題のドラマ「キャッスルロック」。映画評論家が明かすその魅力とは?

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 ホラー小説界の巨匠、スティーヴン・キングが脚本と製作総指揮、映画「スターウォーズ/最後のジェダイ」(2017年)などの監督としてもおなじみのJ・J・エイブラムスが製作総指揮を担当した海外ドラマ「キャッスルロック」(18年~)。そのBlu-rayとDVDが8月7日に発売されたが、これに先駆け、8月2日に開催されたトークイベントに映画評論家で翻訳家としても活躍する芝山幹郎氏と映画評論家の森直人氏が登壇。同作の魅力やキング作品の楽しみ方などを語った。

「キャッスルロック」はキング作品にたびたび登場する架空の町・キャッスルロックを舞台にしたミステリー・ホラー。不可解な事件ばかり起こるキャッスルロックで、刑務所に何年も幽閉されていた青年が発見される。これをきっかけに、現在は別の町で暮らしている弁護士のヘンリーが故郷のキャッスルロックに戻ってくるが…。主人公・ヘンリーを「ムーンライト」(16年)のアンドレ・ホランド、謎の青年を「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」(17年)のビル・スカルスガルドが演じ、本作には原作小説はなく、キングが脚本に参加していることも話題。シーズン2の製作も決定している。

 キングの著書「ニードフル・シングス」を翻訳した芝山氏は、「キングの小説にはデリーやセイラムズロットなどの架空の町が登場しますが、キャッスルロックはその中でも一番使われている町。『デッド・ゾーン』や『ダーク・ハーフ』『ニードフル・シングス』などの小説の舞台になっています。キングのオフィシャル・ホームページによると、人口は1500人くらい、メインストリートも100mくらいという設定。小さな町なので住民はお互いのことが何でも分かってしまう。嫉妬や怨恨、憎悪がはびこりやすいんですね。だから、『キャッスルロック』には因縁話が多く出てくる」と、町の構造を説明。森氏は「このドラマにはキングの小説の登場人物が何人も再登場する。いろいろな小説の世界観が交錯していくところが面白い。やはり、キャッスルロックが舞台の『スタンド・バイ・ミー』に関連するエピソードもあるんですよ」と、本作の注目ポイントを解説した。

「キングの小説の中でも叙事詩的な長編を圧縮して映像化すると大体、つまらないものになってしまう。むしろ、『スタンド・バイ・ミー』とか『ショーシャンクの空に』のように叙情的な中・短編を思い切って膨らませると成功する。だからこのドラマのように550分のテレビシリーズなら、ディテールも描けて話の核も描ける。ストーリー性も強く出すことができるというメリットがある。キングの作品はテレビに向いていると思います」という芝山氏の意見に森氏も賛同。「今はハリウッドの有力な監督たちが、物語を自由に語れるテレビシリーズに魅力を感じている時代。ストーリーテリングが重視されるテレビシリーズにキングの小説はうってつけ」と、キング作品とテレビシリーズの相性の良さを語り合った。

 また、森氏はキングの影響力の大きさにも言及。「海外ドラマの『ストレンジャー・シングス』なんて、キングはまったく関わっていませんが、完全に“キング節”。キングの影響がそこかしこに見られます」。最後に本作の見どころを聞かれた芝山氏は「第7話と9話が注目です。もし、飽きてしまった人は途中を飛ばしてもこの2話は見てほしい(笑)。この2話は独立しつつもつながっているエピソードで、テレビシリーズの強みが出ている」とコメント。森氏は「本作はキングの入門編として最適。僕はシーズン2も楽しみ。海外ドラマにはありがちですが、謎が増えているようなんですよ」と新シーズンへの期待をのぞかせた。

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【作品情報】
海外ドラマTVガイド WATCH 「キャッスルロック」

Blu-ray コンプリート・ボックス 発売中 11,300円+税
DVD コンプリート・ボックス 発売中 9,400円+税
DVD Vol.1~5 レンタル中
デジタルセル、デジタルレンタル 配信中

発売・販売:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント





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