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ますだおかだ・岡田圭右の仕切りが最高!芸人も注目する唯一無二のバラエティー「クイズ!脳ベルSHOW」面白さの秘密2021/05/31

 BSフジで毎週月~金曜の午後10:00から放送されている「クイズ!脳ベルSHOW」は、年齢とともに衰えていく脳に警鐘を鳴らす“脳活性化クイズバラエティー”だ。毎回、40代以上のベテラン芸能人がゲストパネリストとなり、ひらめき・記憶・瞬発力・発想の4ジャンルから出題される問題に挑戦。毎回4人が出場し、月曜、火曜と、水曜、木曜の各上位2人が金曜に対決し、週間チャンピオンを争う。同局の看板コンテンツの一つといえる大人気番組で、芸能界にもファンが多いこの番組で、MCを務めるのがますだおかだ・岡田圭右。普段はバラエティー番組に出演しないベテラン芸能人たちを見事に仕切りつつ、楽しい空気を作り出して番組を進行している。

── 2015年10月に番組が始まった当初は週1回放送でしたが、16年10月から月~木曜の週4回放送になり、17年4月から週5回放送になりました。

「最初の頃のことは正直、ぼんやりとしか覚えていないんです。週1回の時代は月1回の4本撮りでしたが、今は毎週5本撮り。朝から晩まで収録が続いて大変な上、1回ごとの内容が濃いので、どんどん記憶が上塗りされていく。ウナギ屋さんの“タレ”みたいなものですかね(笑)。毎回、ゲストという“素材”の味が、『クイズ!脳ベルSHOW』というタレにしみ出して足されていく。どんどん濃く、味わい深く熟成されていくから、最初の味がどうだったか思い出せなくなる(笑)」

── 毎週5本撮りは割と有名な話ですが、確かに大変ですよね。

「(この取材をした日に収録した)6月第2週分は水曜日までの放送で、収録も3本撮りだったんですが、もう天国のようで(笑)。いつもの収録は合間の休憩は10分だけど、3本撮りだと20分、30分あった。することがなくて持て余しました。一度家に帰ろうかと(笑)」

── (笑)。タレの話に戻りますが、味わい深くなっても、根本の部分は変わっていない印象があります。

「そうですね、そういう意味では“老舗の味”と言っていいのでは(笑)。素材も熟成されて…って怒られるかな、ゲストの皆さんに(笑)。でも毎回毎回、違う素材の味も楽しめるから、新鮮に感じていただけるとうれしいですね」

── 熟成されたゲストの方々はマイペースで、想定外の行動をしたり、勝手にしゃべり始めたりしますが、岡田さんは皆さんに笛を吹いて注意を与えたり、ツッコミを入れたりしながら、番組を進行します。あの笛は最初から持っていたんですか?

「最初は持っていなかったんですよ。確か週4回に変わるタイミングで使い始めたはず。吹きたいな、一つの小道具として持ちたいな、と思ったんですよ。笛があるといい意味でリズム感が出せるので。まあ、スタッフはびっくりしたんじゃないですかね、急に岡田が笛を吹き出したぞ、と(笑)。週1回の頃から、ゲストの皆さんのユニークな解答やコメントに対応してはいたんですけど、自分が学んできたお笑いの教科書に載っていないようなものもあって(笑)、対応しきれないこともある。そういう時にピッ!と吹くと、区切りがついて、リズム良く進行できる。長丁場は本当に助かる。僕にとって相棒みたいなものです」

── 昨年6月に「私も大好き! 脳ベル応援団」と題したコーナーが放送されて、番組ファンの千原ジュニアさん、伊集院光さん、清水ミチコさん、ロッチ・中岡創一さん、東野幸治さんがVTR出演しましたし、芸人さんのファンが多いことが知られていますけど、業界内の声や反応が、岡田さんのもとにまで届くようになったのはいつ頃からですか?

「それも週4回になって、目につく機会が増えてからですかね、ほかの現場に行くと、“今日は『脳ベルSHOW』の収録は?”といじられることが多くなった。いじられたらお笑いの世界は勝ちですから、ありがたいです。番組をチェックされている芸人さんが多いのは、何か芸人心に引っかかる、いい意味の違和感があるんでしょうね。自分の中でもモチベ―ションになっています。見られている、気を抜けないぞ!と」

── 以前、くりぃむしちゅーの有田哲平さんに取材した際も、毎回見ている番組としてこの番組を挙げていました。

「有田くんと仲がいい山崎弘也くんに『有田さんの家に遊びに行くと、本当によく見ているんですよ』と言われたたことがあります。お酒を飲んだり、ほかに何かしながら見ているそうです。“ながら見”にちょうどいいあんばいなんでしょうね」

── 芸人さんたちは、ゲストが繰り出す“お笑いの教科書に載っていない技”に、岡田さんがどう受け身を取るかに注目しているのかもしれません。

「ああ、芸人ならそういう目線で見ることもあるでしょうね。この世界はオンリーワンが強いわけですから、自分だけができる受け身を取りたいと常に思っています。でも取り損ねてもろにダメージを受けることも多くて(笑)。共倒れみたいな状態になることもありますし、同じゲストの方と何度やりとりしても全然ウケなかったりする。できればどんな場面でも笑いに持っていきたいけど、なかなかそうはいかない。まだまだ勉強が足りないです。この番組以外は、ほとんどバラエティーに出演されないゲストも多いですから、そういう方の見たことないような引き出しをどう開けるか、どう面白い部分に光を当てて生かすかがモチベーションの一つであり、番組をやっていく上での醍醐味(だいごみ)でもありますね」

──「勉強が足りない」と口にする岡田さんの姿勢も、番組をより面白い要素になっていると思います。

「ありがとうございます。いつか、この番組内からブレークする人を生み出せたらいいと思っているんですよ。歌手や俳優として知られている方を、僕がうまくいじって引き出しを開けて、実はこんなに面白い人なんだと世間に知らしめる。それができたらキャスティングしたスタッフもうれしいでしょう。バラエティータレントしてブレークさせて、ほかの番組にも引っ張りだこになって、発掘したのが『脳ベルSHOW』と紹介される。そうなったら最高ですね」

── 毎回のゲストには、クイズ番組に不慣れな方もいらっしゃいますから、焦らずに考えられるように、収録ではかなり長めに考える時間を設けていますよね。

「それはあまり言わないように(笑)。オンエア上ではサクサク進んでいるように見えるんですから(笑)。まあ、シンキングタイムは長いですよね。ヒントも盛りだくさんですし、なんとか正解に導こうとした挙句、私や川野さん(アシスタントの川野良子アナウンサー)が答えをポロリと言っちゃったりして(笑)。でもどれも皆さんに正解していただきたい、喜んでいただきたい思いの表れでして。心がけているのは、ゲストの皆さんに楽しんで帰っていただくこと。クイズ番組というと身構えて“間違えて恥をかいた”と感じてしまう方もいらっしゃいますが、そういう感情を忘れて楽しんでいただくことがモットーにしています」

── クイズの絶妙な難易度も素晴らしいと思います。よく考えれば解けると感じられるから、問題に挑む意欲が湧くわけで。種類も豊富なので飽きないし、逆転可能なゲーム性の高さも魅力です。

「帯番組ですから、1週ごとの問題数がとにかく多い。それを考えているクイズ作家の皆さんはすごいと思います。バランスもいいんですよ。まさにいいあんばい。クイズ作家界隈でも『脳ベルSHOW』の問題は、難しすぎず、簡単すぎず、秀逸だと言われています」

── では最後に、今後の展望をお聞かせくだい。

「5本撮りが3本撮りにならないか、と思っていますが、かなわぬ野望なので置いといて(笑)。やっぱり、芸能人はまだまだたくさんいますから、いろいろな意味で楽しい、オイシイ素材を掘り出してキャスティングして、そこからハジけた方を定期的に集めて、ミュージシャンだけとか、スポーツ選手だけとか、選抜系の特番を放送できたらいいなあ、と思っています。うまくハマればゲストの魅力をさらに際立たせることができて、新しい可能性も生まれると思うんですよね」

── いっそ土・日曜も放送して、そこに特番を入れるのはいかがですか?

「それは胸やけしますね。ウナギも週7日は食べられませんよね?(笑)」

【プロフィール】

岡田圭右(おかだ けいすけ) 
1968年11月17日生まれ。大阪府出身。さそり座。O型。お笑いコンビ・ますだおかだのツッコミ担当。第2回M-1グランプリ王者。「世界・ふしぎ発見!」(TBS系)などに出演中。

【番組情報】

「クイズ!脳ベルSHOW」 
BSフジ・BSフジ4K 
月~金曜 午後10:00~10:55  
フジテレビ 
月~金曜 午前4:00~4:55

取材・文/佐藤新 撮影/蓮尾美智子

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