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齋藤飛鳥が「私と一緒だ」と共感した、浅草氏の考え方──「映像研には手を出すな!」齋藤飛鳥×山下美月×梅澤美波インタビュー2020/04/21

■「浅草もちゃんと現実を見るタイプなんだな、私と一緒だ」

齋藤飛鳥が「私と一緒だ」と共感した、浅草氏の考え方──「映像研には手を出すな!」齋藤飛鳥×山下美月×梅澤美波インタビュー

── ご自身が演じたキャラクター、またはほかのキャラクターのセリフや考え方で、響いたものはありますか?

梅澤 「ドラマと映画では言ってないんですけど、原作にある『仕事に責任を持つために金を受け取るんだ!』という金森のセリフがかっこいいなと思います。お金がすごく好きだけどそれだけじゃなくて、ちゃんとお金を生み出すことの意味や、そういう作業が好きなんだろうなっていうのが要所要所から見えてくるんです。だからきっと、人を動かすことも好きなんだろうな…って。金森は頭の回転が速いからただのお金好きなイメージが持たれやすいけど、現代を生きる私たちに響くセリフがたくさんあるなと感じました。『Twitterは遊びじゃねえんだよ!』とか、バシッと言うセリフで好きなものがたくさんあるんです。2人を決して見放さないし、人間が好きなんだなって思いました」

齋藤 「私は今回の撮影でも言ったんですけど、中学生の浅草が、金森に勝手についていくシーンで『わしはついていくけど、きみは少し楽になるから、共生関係だ』って言うセリフです。この撮影をするにあたって、この3人の関係性ってすごく大事じゃないですか。でも、私は頼もしい相棒とか、自分の中で熱いものを持っていて何かを共有できる相手をうまく作ることができなかったように思うんです。だからどういう空気感を作ればいいのか分からなかったんですけど、この『共生関係だ』っていうセリフを聞いて『そういうことか!』って腑に落ちました。浅草が自分の口から『共生関係だ』って言ったことで、浅草もちゃんと現実を見るタイプなんだな、私と一緒だ、って共感したし、そういう考えでいいんだな、って。自然とそのセリフが入ってきたし、すごく好きなセリフです」

山下 「『映像研』を撮影する中でめちゃめちゃ言っていて気持ち良かったセリフがあって、それは『結局ロボットアニメを作ってる人が一番信頼してるのは人間でしょ』です。これはロボットが完成して、そのロボットを立ち上げる時に言ったセリフなんですけど、すごく『映像研』らしさも、ツバメちゃんらしさも含まれてるなって思うんです。私は水崎ツバメの一番特化した力って“観察力”だなと思っていて。人見知りの浅草と、人に対して圧の強い金森という3人の中で、周りの人をめちゃめちゃ観察しているツバメちゃんの存在が大事なバランサーになっているなと。最初は対立しているロボ研がだんだん気持ちを開いていく瞬間が描かれるんですけど、ロボ研をめちゃくちゃ観察しているツバメちゃんがその熱さを受け取った時、『ひずみが中和したな』っていうのをお芝居する中で感じたんです。やっぱりツバメちゃんってすごい力を持ってるなって思ったし、ロボットが出来上がった時に言ったこのセリフに、ツバメちゃんのよさが表れてるなって感じたので、すごく好きなセリフです」

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