バレエの世界に飛び込んだ戸塚純貴×大東駿介×吉澤要人が語る「バレエ男子!」の魅力2025/04/30 18:00

戸塚純貴さんが主演を務め、大東駿介さん、吉澤要人(原因は自分にある。)さんらが出演する連続ドラマ「バレエ男子!」がMBSドラマフィル枠にて5月1日より放送スタートします。本作は、バレエ界の中でバレリーナを支える“バレエ男子”の日常にフォーカスを当て、主人公たちがバレエを通じて少しずつ成長していく姿を描いた、笑いあり、青春あり、時には涙ありでおくる、完全オリジナルのバレエ・お仕事・コメディードラマです。
演出は、ドラマから劇場映画にもなった「おいしい給食」(19年ほか/TVKほか)シリーズを手がけるなど、オリジナルコメディーを次々にヒットへと導いた綾部真弥さんが担当、さらにバレエ監修・指導として、バレリーナとして国内外問わず多くの舞台で活躍し、映画「Shall we ダンス?」(96年)などに出演し俳優としてもさまざまな作品に出演する草刈民代さんが準備段階から本編撮影に至るまで、手厚くバレエ指導を行っています。
小森川バレエ団に所属するナルシストなバレエダンサー小林八誠(戸塚)29歳は、男子バレエをよりメジャーにするため、そして自分の顔を売るために、映像配信などの活動をはじめます。ベテランダンサーのマモさん”こと守山正信(大東)と同期の佐々木真白(吉澤)とは、世代は違えどもなんとなく集まってしまう仲の良い3人組。八誠たちは、昼間はバレエ団のリハーサル、夜はバレエ教室で教えるなど、何げない日々を過ごしていましたが、ある日の帰り道、トラブルが発生。その後、八誠は「俺、今年いっぱいでバレエ辞めるんだ」と衝撃の告白をします。なぜ、八誠は「辞める」と決意したのでしょうか。誰よりもバレエ好きな八誠の、“バレエと向き合う最後の1年”に注目です。

――出演が決まった時の心境などをお聞かせください。
戸塚 「楽しみやうれしい気持ちはありましたが、バレエは未経験だったため、緊張の方が大きかったです。ありがたいことに主演を務めさせていただくことになりましたが、バレエ経験のあるキャストの方々の中で、果たしてバレエダンサーを演じきれるのか不安でした」
大東 「出演が決まり、草刈(民代)さんから『バレエは全ての筋肉を使い、体の限界で美を表現する』とお話を伺って、これをドラマで伝えるのは面白いことだなと感じました。また、ダンスだけではなくお芝居の表現で物語に厚みを持たせる役割のダンサーさんがいることも知り、本作でもさまざまな役割を持つ人々の存在を伝えられるのではないかと思いました。自分が感銘を受けたことをどうやって表現し、伝えていくかを、監督さんやプロデューサーさんと話し合う時間も楽しかったですね」
吉澤 「昔、バレエを習っていたので、いつかはお仕事につなげたい思いがずっとありました。それがかなって本当にうれしかったです。バレエの繊細さや大変さは身に染みて知っていたので『その感覚をどうにか自分の中に戻さないと』と思いました。まずは開脚をしてみたのですが全然足が開かなくて……」
戸塚 「いやいや、じゅうぶん開いていたよ!」
吉澤 「いやいやいや、そんな(笑)。バレエのシーンに出るのではなく、バレエダンサーの役なので、どれだけ感覚を戻せるかなという思いでいっぱいでした。レッスンの時に、草刈さんと菊地(研)さんから細かく教えていただいて、そこを一つ一つこなしていけたからこそ『頑張るぞ!』と、プラスな気持ちで臨めました。一から丁寧に教えてくださり、感謝の気持ちでいっぱいです」

――原作のないオリジナル作品ですが、脚本を読んでみていかがでしたか。
戸塚 「岸本(鮎佳)さん独特のコメディーラインで描かれた作品で、3人の群像劇でもあり、会話劇も多く、すんなりと世界観に入りこめました。ただ、キャラクターが抱える問題や、バレエに対する向き合い方といった重いテーマがコミカルな会話の中に織り込まれているため、演じる際にバランスをうまく取ることで、より面白くできたらいいなと思って演じました。お芝居の部分は皆さんで作っていける安心感と信頼がありましたが、バレエに関してはメンタル的にも体力的にも大変で……。なので、お芝居の時間は思い切り楽しみました。また、今回たくさんの挑戦をさせていただけたのは、オリジナルという“1から作っていける楽しさ”があったからだと思っています」
大東 「本作は、幼少期からバレエを始めて、突き詰めてきた人たちがたどり着くバレエ団のお話です。実際のバレエ団の方々が日常を見せることはほとんどなく、観客が見られるのは“完成された作品”や“それに向き合う姿までのドキュメンタリー”などの限られた部分だと思います。日々の生活で何を犠牲にし、どのような困難を乗り越えているのかを見る機会はなかなかありませんよね。だからこそ、そこが本作の大きなメッセージになるのではないかと感じました。草刈さんや研さんとお話しする中で知ることのできた、こぼれ話のようなエピソードも台本に反映させて作っていきました。例えば『引き立て役はネガティブなものではなく、相手を引き立てるにはそれだけの能力が必要であり、むしろ誇るべき役割である』といった考え方も、何げない会話の中から生まれています。そうしたバレエ団のリアルな日常や、日々の会話から見えてくるマインドのようなものが、作品を通じて伝わればいいなと感じました」
吉澤 「バレエ用語が並んでいる厳格なイメージを想像していたのですが、いざ読んでみたら真白はプロレス好きということもあり、面白くて手が止まらずに一気に最後まで読んでしまいました。彼らの日常で起こるさまざまなことが描かれているのですが、そんな中でも、『この人たちはバレエダンサーなんだよな』と思わせられるところもあり、それが本作の面白さの一つだなと感じました」

――戸塚さんにお伺いします。大東さんと共演してみての印象をお聞かせください。
戸塚 「大東さんはお芝居で幅広い表現をされるので、絶対にどこかで共演していると思っていたのですが、意外と『初めまして』でした(笑)。でも、初めての感じではなく、思っている以上に大東さんだったので(笑)、距離が近づいたのは早かったです。とても話しやすく、先輩としていろいろなこと教えてくれるし、僕と同じ視点に立ってお話もしてくれる、イメージのさらにその上をいった感じです。だからお芝居の面でも、バレエの面でも、すごく助けていただきました」
大東 「バレエの面では助けてあげられなかったかも(笑)」
戸塚 「バレエの面でもですよ! 『バレエダンサーとしてきれいに表現しなくてはならない』という不安な部分もたくさんあったから、気持ちが沈みそうになる時に大東さんがいると『やるしかない!』という気持ちにさせてくれるんです。『変に深く考えすぎて自分のやりたいことを抑え込むぐらいなら、もうやってしまえ』という気持ちになれたのは大東さんのおかげです」

――大東さんは吉澤さんと共演してみていかがでしたか。印象をお聞かせください。
大東 「吉澤くんとは今回が初対面だったのですが、今やるべきことをしっかりと捉えていて、『今これをやる!』と決めたら迷いなくやりきる、その熱量と純度がとにかく高くて、真白という役にもぴったりハマっていました。『柔軟に力を抜いて』という言葉がありますが、吉澤くんのような熱量があるからこそ、脱力があるんだなと思いました。力を抜くことばかり考えていたら、いい加減な方向に流れてしまいがちですが、彼は常に集中力があって、姿勢も凛(りん)としている。でも決して張りつめているわけではなく、自然体で、志の高さを強く感じました。だから一緒にいてとても心地よく、すぐに打ち解けることができました」
――吉澤さんはいかがですか。戸塚さんの印象をお聞かせください。
吉澤 「戸塚さんは本当に優しい方です。本作は会話や掛け合いのシーンが多いので『普段から会話をしないと』と思いつつ、自分から話しかけるのが得意ではないので不安があったのですが、戸塚さんが一瞬にしてその不安を解消してくださいました。最初からラフに話しかけてくださって、お人柄や作品への向き合い方も勉強させていただいています。あとは、お仕事含め、ご相談をさせていただいた際に本当に優しく寄り添ってくださり、それだけでなく必ず答えをくださるんです。すぐに戸塚さんのファンになりました! あと、大東さんの印象もぜひお伝えしたいのですが、いいですか?」
――もちろんです。
吉澤 「お芝居以外でも、自分の今後の話を相談させていただいたのですが、答えが的確で全て心に刺さりました。台本にメモ欄があるのですが、役のことだけではなく、大東さんの言葉もメモしてあります。後々になって気付いていくんだろうなということを、今のうちから教えてくださって、そこに向かって頑張っていたら、いつかこの言葉の意味がもっと分かるようになるのかなと思います。お二人と過ごせた日々が本当に幸せでした」

――ご自身が演じたキャラクターのどんなところが好きですか。
戸塚 「ナルシストなバレエダンサーという役どころなのですが、女性がメインで踊っていると見られがちなバレエの世界で『それを支えているバレエ男子をもっと盛り上げたいんだ! みんなに知ってもらいたいんだ!』という熱い思いをきちんと行動にできるところが八誠の好きなところです。自己中心的でみんなを巻き込んで迷惑かけてしまうところもありますが、かわいらしさがあるので、そこは特に好きな部分ですね」
大東 「バレエは、幼い頃から始める方がほとんどで、常に自分の体と向き合い続ける世界です。だからこそ、けがや次々と現れる才能ある人たちとの競争など、多くの挫折を経験しながら乗り越えてきた人は、自然と他人に優しくなれるのだと思います。そんなふうに、戦い抜いてきたからこそ芽生える『どうしたら仲間をケアできるだろう』という思いやりの気持ちにマモさんの人間味を感じたので、そこがとても好きですね」
吉澤 「バレエと純粋に向き合っている姿勢がとても好きです。個性とはまた少し違った意味で感じられる踊りへの自信や、将来に対する希望、そうした部分も含めて真白の“純粋さ”が本当にいとおしいと感じます。ときどき、悪気なく放った言葉がトゲのある表現になってしまうこともありますが、そういった一面も含めて、天真らんまんなキャラクターとして、たくさんの人に愛される存在であってほしいなと思っています」

――演じたキャラクターと1日だけ一緒に過ごせるとしたら、一緒にやってみたいことを教えてください。
戸塚 「一緒にお風呂に入りたいですね。“語り合わなくてもいい何か”をしてみたいです。自分が演じたからというのもありますが、語らずとも一緒の空間にいるお互いを見てみたいなと思います」
大東 「マモさんはすごくこだわりが強い人なので、映画や漫画などの一つの題材についてずっと語り合いたいです。一つのお題を出したら永遠としゃべっていられそうです」
戸塚 「マモさん、みんなと視点が違いますよね」
大東 「そう! 視点が変わっているんです。マモさんの視点がそうだから、話していて面白いだろうなと思います」
吉澤 「真白は熱狂的なプロレスファンなので、プロレス観戦ですね。本作をきっかけにプロレスラーの斉藤ブラザーズさんや青柳優馬さんと実際にお会いすることができました。だから、劇中に登場する選手の試合を一緒に観戦して、真白がテンション高く盛り上がっている姿を見るだけでも、すごく楽しいんじゃないかなと思います」

――本作の続編があったらさらに楽しい作品になりそうだなと思いました。
戸塚 「そうなんです。『もっといろいろな方に見ていただきたい』という気持ちでいっぱいです」
大東 「本作でバレエ団というものにも興味持っていただいて、ここから先のドラマは、それぞれの方が実際にバレエを通していろいろと出会うという、そういうきっかけになれたらいいですよね」
――続編でバレエ男子の3人に外国に行って活躍してもらうとしたら、どこの国に行ってもらいたいですか。
吉澤 「大きな壁を乗り越えるような挑戦として、3人がヨーロッパのバレエ学校に挑戦していく姿を見てみたいですね」
戸塚 「僕も、舞台はヨーロッパがいいですね。でも、3人が踊らずに公演をじっくり味わっている様子を見てみたいです。そして、そこで伝説の講師のような人物に出会い、バレエをたたき込まれる……そんな展開のお話を見てみたいなと思います」
大東 「マモさんにはインドに行っていただいてスパイスに目覚めて、ものすごいおいしいカレーを作ってほしいですね」
吉澤 「バレエとカレー(笑)」
戸塚 「バレエは……カレーなんだ!! 的な展開、いいですね(笑)」

――最後に、視聴者の皆さんへメッセージをお願いいたします。
戸塚 「バレエという大きな枠で八誠を演じていて、自分が役者として活動している時の気持ちと重なる部分が幾つもありました。仕事をすることや生きていくことの中で大切にしたいもの、そんな誰もが共感できるテーマがたくさん集まっている作品です。本作を通し、バレエ男子やバレエのまた違った見え方を楽しんでいただけたらうれしいです」
大東 「バレエを続けていくことは本当に大変なことだと思います。でも、犠牲を払ってでも続ける価値がたくさんあると感じています。突き詰めたい目標があったり、お金には代えられないような貴重な経験ができたり、自分自身と向き合う時間があったり……そして何より、踊り手が一つの作品として評価されるときの喜びは、とても大きなものだと思うのです。そうした部分を本作で表現することで、新しい視点からバレエに興味を持ってもらい『バレエを見にいってみたいな、始めてみたいな』と思っていただけたら、とてもうれしいです」
吉澤 「経験者である僕も『バレエの入り口はハードルが高いな』と思うので、本作を見てバレエに興味を持っていただいたり、始めてみようかなと思ってくださったり、そういうきっかけになれればいいなと思っています。本作を見ていただけたら、皆さんが想像するバレエのイメージが広がるのかなと。そして、バレエ男子が増えたらうれしいです。ぜひお楽しみください」
【プロフィール】

戸塚純貴(とづか じゅんき)
1992年7月22日生まれ。岩手県出身。A型。10年に「第23回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」で、理想の恋人賞を受賞。ドラマ「花ざかりの君たちへ~イケメン☆パラダイス~2011」(11年/フジテレビ系)で俳優デビュー。主な出演作に「警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~」(16年/テレビ東京系)、「親バカ青春白書」(20年/日本テレビ系)、「かりあげクン」(22年/BS松竹東急)、「だが、情熱はある」(23年/日本テレビ系)、「スーパーのカゴの中身が気になる私」(23年/中京テレビ)、連続テレビ小説「虎に翼」(24年/NHK総合)、青島くんはいじわる(24年/テレビ朝日系)、「ホンノウスイッチ」(25年/テレビ朝日系)、映画「銀魂2 掟は破るためにこそある」(18年)、「翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~」(23年)などがある。現在は、「波うららかに、めおと日和」(フジテレビ系)にも出演中。
大東駿介(だいとう しゅんすけ)
1986年3月13日生まれ。大阪府出身。A型。2005年俳優デビュー。近年の主な出演作に、連続テレビ小説「らんまん」(23年/NHK総合)、「仮想儀礼」(23年/NHK BS)、「JKと六法全書」(24年/テレビ朝日系)、「嗤う淑女」(24年/フジテレビ系)、「あのクズを殴ってやりたいんだ」(24年/TBS系)、映画「劇場版 アナウンサーたちの戦争」、「罪と悪」(ともに24年)などがある。25年5月23日に公開予定の映画「岸辺露伴は動かない 懺悔室」、26年1月から放送予定の大河ドラマ「豊臣兄弟!」に出演が決定している。
吉澤要人(よしざわ かなめ)
2003年7月12日生まれ。東京都出身。A型。「FAKE MOTION-卓球の王将-」(20年/日本テレビほか)で俳優としてデビュー、「around1/4 アラウンドクォーター」(23年/テレビ朝日ほか)、「怪談新耳袋 暗黒『人形村』」(23年/BS-TBS)、「家政婦クロミは腐った家族を許さない」(25年/テレビ東京系)、ダブル主演映画「BLUE FIGHT ~蒼き若者たちのブレイキングダウン~」(25年)などの数々の作品に出演。ダンスボーカルグループ「原因は自分にある。」のリーダーとして活動し、2025年7月12&13日に国立代々木競技場 第一体育館にて「ARENA LIVE 2025 序破急」を開催する。
【番組情報】
ドラマフィル「バレエ男子!」
5月1日スタート
MBS 木曜 深夜1:29~1:59
テレビ神奈川 木曜 深夜1:00~1:30 ほか
※地域によって放送日時が異なります
※MBS放送後、TVer、MBS動画イズムにて1週間無料見逃し配信
【第1話あらすじ】
小森川バレエ団に所属する中堅のダンサー小林八誠(戸塚純貴)は、男子バレエを世間に広めようと、ダンサーたちの日常風景を収めた映像制作をはじめる。ベテランの“マモさん”こと守山正信(大東駿介)と同期の佐々木真白(吉澤要人)とは、練習の合間にくだらない話で盛り上がる仲良しメンツ。ある日、警察官の勘違いで危うく捕まりそうになった八誠を間一髪の所で助けた守山たち。その時、八誠から衝撃的な告白を聞かされる。
【プレゼント】

戸塚純貴さん&大東駿介さん&吉澤要人さんのサイン入り生写真を1名にプレゼント!
TVガイドWeb公式X(@TVGweb)をフォローし、該当投稿をリポスト。
https://x.com/TVGweb/status/1917507872214376815
【締切】2025年5月28日(水)正午
【注意事項】
※ご当選者様の住所、転居先不明・長期不在などにより賞品をお届けできない場合には、当選を無効とさせていただきます。
※当選で獲得された権利・賞品を第三者へ譲渡、または換金することはできません。
※賞品をオークションに出品する等の転売行為は禁止致します。また転売を目的としたご応募もご遠慮ください。これらの行為(転売を試みる行為を含みます)が発覚した場合、当選を取り消させていただくことがございます。賞品の転売により何らかのトラブルが発生した場合、当社は一切その責任を負いませんので、予めご了承ください。
※抽選、抽選結果に関するお問い合わせにはお答えできませんので予めご了承ください。
取材・文/山本恵代(TBS・MBS担当) 撮影/TVガイドWeb編集部
(戸塚)ヘアメーク/中島康平 スタイリスト/森大海
(大東)ヘアメーク/佐藤友勝 スタイリスト/服部昌孝
(吉澤)ヘアメーク/井下成美 スタイリスト/藤長祥平
関連リンク
この記事をシェアする