前田拳太郎が奥智哉と共に時代劇に挑戦！「今まで自分が経験してきたものをぶつけられるように撮影に挑んでいます」2024/05/01

　手塚治虫の隠れた名作「新選組」を前田拳太郎さんと奥智哉さんのダブル主演で初めて実写化した「君とゆきて咲く～新選組青春録～」がテレビ朝日ほかで放送中。

　父を長州藩士に斬り殺されてしまった深草丘十郎（奥）は、復讐（ふくしゅう）を誓い壬生浪士組への入隊を決意。剣を握ったこともない丘十郎でしたが、隊士募集の張り紙を頼りに入隊試験の会場に乗り込んだ先で、鎌切大作（前田）と決闘を行うことに。決闘の末、浪士組の入隊試験に合格した丘十郎は、次第に大作との仲を深めていきます。そして、壬生浪士組へ入隊した丘十郎は、町へ出た際に父の敵である庄内玄悟（上野凱）を見つけ、怒りに任せて斬りかかりますが、剣術の経験が浅い丘十郎は返り討ちに。庄内に斬られそうになった丘十郎は、ある男に助けられ…。

　ここでは、丘十郎と仲を深めるミステリアスで謎を秘めた鎌切大作を演じる前田拳太郎さんに、撮影中のエピソードなどをお聞きしました。

――初めて台本を読んだ時の感想を教えてください。

「感情の変化を細かく書いてくれる脚本家さんなので、読んでいて楽しく感じました。これから演じるのがすごい楽しみだという気持ちで台本を読ませていただきました」

――鎌切大作の印象を教えてください。

「僕が演じている鎌切大作は普段はひょうひょうとしていますが、どこか影があるミステリアスなキャラクターです。抱えているものが大きく、時々丘ちゃんに見せる顔や1人の時の顔など演じ分けが大変ですが、僕自身、こういうキャラクターを演じてみたいと思っていました。大作の秘密にも正義があって、新選組になじんできたところでどうしていいか分からない。そんなぐちゃぐちゃな感情で演じているので、つらいと思う半面、すごく楽しい時間を過ごしています。今まで自分が経験してきたものを大作にぶつけられるように撮影に挑んでいます」

――大作と似ているところを教えてください。

「普段から一歩引いて周りを見ている感じは似ていると思います。でも、大作のミステリアスな雰囲気にはとても憧れているので、取り入れていきたいなと思います」

――着物での撮影ですが、大変なことはありますか？

「普通のドラマの撮影でしたら衣装を着てメークをする流れですが、今回の着物は先に着ることができないので、浴衣のようなものを下に着て、メークをしてからかつらをつけて、最後に衣装の着物を着るという流れで、準備も大変です。そして何より、衣装を脱がないとトイレに行けないので気軽にトイレにも行けず、着替えるぎりぎりのタイミングでトイレに行くようにしています。ですが、トイレに行けないと意識すると逆に行きたくなっちゃって、申し訳ない気持ちでトイレに行っています」

――新選組に関して印象は変わりましたか？

「いろいろな作品の題材になっているので、身近に感じるキャラクターも多くいると思いますが、歴史が苦手な僕にとっては遠くにあるものだと感じていたので、台本をもらってから一つ一つを調べるところから始めました。今回の作品で新選組を調べるきっかけにもなりましたし、原作では手塚治虫さんのオリジナルキャラクターが出てきて、少し違った視点からもアプローチしている作品で、面白く勉強をさせていただきました」

――奥智哉さんとの再共演の感想を教えてください。

「『仮面ライダーリバイス』（テレビ朝日系）で初共演してから2年たって、お互い少し大人になったかなと思います。特におっくん（奥）は16歳からの2年なので、顔つきが変わったなと感じています。それぞれ、『仮面ライダー』が終わってから1年間で成長してきたものを見せ合いたい、おっくんが1年間で成長した部分を見て僕も頑張んなきゃいけないと刺激を受けたので、こうして撮影を頑張れています」

――そのほかの共演者の方との雰囲気はいかがでしょうか。

「以前共演した方がほとんどで、食事に頻繁に行ったりする方も多いので、現場はとても楽しいです。撮影が終わるとみんなで食事に行ったり、京都撮影所にあるジムへそろって筋トレに行ったりするので、とてもにぎやかです。その分、結束力が強い状態で撮影に臨めています」

――刀を使った撮影は大変ですか？

「今までやったことないですし、刀を扱うのが難しいです。でも皆さんにいいものを見せたいという思いで、撮影所にも道場があるので、撮影が終わってからみんなで自主的に練習をしたり、休みの日も毎日刀を握って自分の手のように扱えるようにと意識しています。おっくんは頑張り屋さんで外でも練習しているらしいんですけど、通報されないか心配しています（笑）」

――殺陣のプレッシャーはどうでしたか？

「大作は少しずつ成長していく丘ちゃんと違い、物語の冒頭から剣の達人なので、プレッシャーを感じていました。クランクイン前から必死に剣を振って練習していました。アクション部の方も丁寧に教えてくださって、事前にこうするというのを念入りに話し合って挑んでいます。一つ一つの動きにもストーリーや感情があり、台本にしっかり作り込んでくれていて、アクションシーンとしてより、しっかり大作を演じようという気持ちで挑みました。特に、第1話の冒頭に入っていた決闘シーンが物語としての最後のシーンと重なるので、大作として完成したイメージになっています。なので、最初からこの殺陣をやるんだと不安になるぐらい難しい殺陣でした。でも、ロケーションもよくて、皆さんの心をつかめたかなと思っています」

――歌やダンスの挑戦はいかがですか？

「LDH JAPANの一員として、歌やダンスを見せたいと思っています。でも僕は芝居ばかりで歌やダンスをやる機会がなかったので、プレッシャーにも感じています。撮影に入る前から準備をしてきたので、温かい目で見守っていただけたらうれしいです」

――東京と京都の行き来は大変でしょうか？

「基本的に京都へ行ったままですけど、東京に戻ってくる際は、台本を読んだり調べものをしたりしながら戻ってきています。この前は監督と横並びで新幹線に乗って、共演者の方のプライベートの話をしながら帰ってきました。もともと『仮面ライダー』でお世話になった監督で、あの時怖かった監督と仲良く一緒に新幹線で帰る日が来ると思っていなかったので、とてもうれしかったです」

――手塚治虫さんの作品で好きなものはありますか？

「『ブラック・ジャック』や『ASTROBOY鉄腕アトム』をお母さんと見ていた覚えがあります。今回、手塚治虫先生の『新選組』を初の実写化ということでプレッシャーがあり、しっかり原作を読み、自分へどう落としていくかが大事かなと思っています」

――最後に視聴者の皆さんにメッセージをお願いします。

「今回、同世代のキャストたちと協力しながら作っている作品で、僕らも楽しく撮影しています。ドラマももちろん、歌やダンスなどたくさんのことに挑戦していますので、皆さんに楽しんでいただけると思います。時代劇というとちょっと硬いイメージで、若者はあまり身近に感じられないものではあると思いますが、とても見やすい作品なので、普段時代劇に触れない若い人たちにも見てほしいので、今回の作品で時代劇に興味を持ってもらえたらいいなと思っています。ぜひ、楽しんでください」

――ありがとうございました。

編集後記

　カメラマンの「変顔をして」というむちゃな要望にも快く応えてくれた前田さん。ドラマのミステリアスな雰囲気とは違ったかわいらしい一面に思わずほっこりしてしまいました。ドラマ本編の格好いい前田さんにもぜひご期待ください！

【番組情報】

「君とゆきて咲く〜新選組青春録〜」
テレビ朝日ほか
水曜　深夜0：15～0：45（一部地域を除く）

【プレゼント】

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テレビ朝日担当／S・A　撮影／蓮尾美智子