Feature 特集

反町隆史、「GTOリバイバル」を通じて伝えたい思い「未来を諦めてほしくない」2024/04/04

反町隆史、「GTOリバイバル」を通じて伝えたい思い「未来を諦めてほしくない」

 反町隆史さんが主演を務めた「GTO」が4月1日に「GTOリバイバル」(フジテレビ系)として一夜限りの復活。

 「GTO」は藤沢とおる氏の同名漫画が原作で、元暴走族の高校教師・鬼塚英吉が学校や生徒の問題に体当たりでぶつかり解決していくドラマです。「GTOリバイバル」には1998年に生徒役で出演していた池内博之さん、山崎裕太さん、窪塚洋介さん、小栗旬さん、徳山秀典さんや、親友役の藤木直人さんと懐かしい顔ぶれも登場。また、松嶋菜々子さんの出演もあり反響を呼びました。

 ドラマ放送後、26年ぶりに鬼塚英吉を演じた反町さんが熱い思いを語ってくれました。

――ドラマ放送後の反響はいかがですか?

「今回、子どもたちが鬼塚先生を初めて見て『なんかこの先生いいね』と話したり、『GTO』を知っている親世代は『こういう先生って昔はいたんだよ』という会話があったりとか、熱く語る鬼塚先生を見て“人間の心情というのはこういうことなんだよ”ということを子どもたちに教えられたという声を聞くことができました。鬼塚英吉をまた演じることができて本当に感謝です」

――若い人たちが「言いたいことも言えない時代」だと感じる中、鬼塚のような熱く真正面からぶつかってくる人が新鮮に見えたという意見がありましたが、この時代に「GTO」をやろうと思ったのはなぜですか?

「26年前に書いた『POISON』の歌詞は、当時の自分自身の気持ちを表したつもりでしたが、実は今ほど自分の心に染みていなくて…。でも、『POISON』を聴かせると赤ちゃんが泣き止むと話題になった時に、歌詞をあらためて読み返したら『あれ?』と感じたんです。もしかして、鬼塚なら今の人たちにこの歌詞の意味を伝えることができるのではないか、今だったら何か感じてもらえるチャンスなんじゃないかと思ったのがきっかけで、プロデューサーさんたちに相談をしました。また、テレビの前に家族で集まってリアルタイムで見てもらえる可能性もあると思ったんです」

――親子視聴も多く「今日『GTO』あるから早く帰ろう」とか「先にお風呂に入ってしまおう」という声もありました。

「僕も自分が想像した以上の声を聞くことができて、本当にやってよかったなと実感しました。26年前の鬼塚みたいに破天荒すぎると受け入れてもらえない可能性があるので、ライトに描くことによって、今の子どもたちにも受け入れてもらいやすくなっているのではと思います。昔だったら生徒の十歩や二十歩先に行っていたのですが、今は三歩くらい先にいて面白いこと言うみたいな。でも、機会があれば、暴走族時代あたりの鬼塚も演じてみたいなとは考えています(笑)」

――元生徒たちと連絡を取ったりはしますか?

「LINEグループでつながっていますね! 放送後にみんなで反省会をしました」

――どんな反省会でしたか?

「例えば、僕があそこのシーンはこうしたかったなと言ったら『鬼塚先生は復活するだけでいいんですよ』と励ましてくれたり(笑)」

――元生徒たちの存在も大きいですね。

「そうですね。冒頭の居酒屋のシーンで、元生徒たちに教師をやってくれと頼まれるシーンが、簡単そうで難しいシーンなんです。あれだけで鬼塚が動かなきゃいけないわけですから(笑)。でも、ここでセリフを言えば言うほどおかしくなってしまうので、すごくシンプルなあのシーンで、違和感なく鬼塚を説得できたのは彼らのおかげです。彼らの存在感がドラマを見てくれる人たちを納得させてくれましたね」

反町隆史、「GTOリバイバル」を通じて伝えたい思い「未来を諦めてほしくない」

――ドラマ内で生徒とTikTokを踊っていましたが、すぐ覚えられましたか?

「意外とすぐ覚えられました。振り付けは“ひげダンス”って決まっていたのですが、ドリフのダンスを若い世代の子たちは知らなかったんです。でも、その掛け違いが鬼塚らしいなと思って、一つの表現方法として使わせてもらいました」

――26年前と比べると鬼塚の黒板の字が奇麗になっているように思いました。

「さすがに20代ではないので、少しでも奇麗な字を書きたいなと思って一生懸命練習しました(笑)」

――令和の時代の鬼塚を演じることで意識したことはありますか?

「鬼塚はちょっとチャラいキャラになりがちなので、そこはどう演じようかなと意識しました」

――冬月あずさ(松嶋)が迎えに来るシーンで、こだわった点はありますか?

「最初は居酒屋に迎えに来るという設定だったんですけど、途中で『なんで居酒屋?』と思って…。だったら、元生徒たちは冬月先生がいることを知っている上で『なんで電話でないの!?』って言いながら迎えに来た方がいいのでは?と話をして、変更したんですよね」

――最後に、一番印象に残ったシーンはどこですか?

「子どもたちにはたくさんの夢とたくさんの可能性を持ってほしいという気持ちが自分にも鬼塚にもあるので、印象に残っているのは『生きていれば必ずいいことがある。未来を諦めてほしくないんです。そのために教師やっていますから!』という一番最後の面接のシーンです」

反町隆史、「GTOリバイバル」を通じて伝えたい思い「未来を諦めてほしくない」

【番組情報】

「GTOリバイバル」
TVerにて見逃し配信、FODでも配信中

取材・文/五條 亜唯(フジテレビ・関西テレビ担当)



この記事をシェアする


Copyright © TV Guide. All rights reserved.