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森川葵×城田優インタビュー 「文学処女」で3年ぶりに共演し「役としても、森川葵としてもドキドキしながら演じていました」2018/10/07

森川葵×城田優インタビュー 「文学処女」で3年ぶりに共演し「役としても、森川葵としてもドキドキしながら演じていました」

 森川葵さんと城田優さんがダブル主演を務める、放送中の連続ドラマ「文学処女」(MBS/TBSドラマイズム)。本を読むことが大好きで文芸編集部に勤める月白鹿子(森川)と、端正なルックスも兼ね備える人気小説家の加賀屋朔(城田)が紡ぐ、大人の恋愛ドラマです。

 制作発表では「私は普段は奇抜な役が多い」と明かした森川さんが演じるのは、まだ恋を知らない26歳の女の子。まっさらでピュアな鹿子の揺れ動く気持ち、そして恋愛経験豊富な加賀屋の言動に振り回されながらも一歩ずつ“恋”という感情を知っていく姿が、情緒的な美しい映像と共に描かれています。

 お二人の共演は2005年に放送された連続ドラマ「表参道高校合唱部!」(TBS系)ぶり。当時は城田さんの教え子だった森川さんとの再共演に「不思議なドキドキを味わっております」と述べた城田さん。このたび、役に対する印象やお二人の恋愛観などを伺いました。

先生と生徒役での共演から3年。「もう一歩踏み込んだ、大人なドキドキに」

森川葵×城田優インタビュー 「文学処女」で3年ぶりに共演し「役としても、森川葵としてもドキドキしながら演じていました」

──「文学処女」では、森川さんは恋愛経験のない26歳の文芸編集者、城田さんは過去のある出来事が原因で恋ができない人気小説家という役どころを演じていらっしゃいますが、ご自身の役への印象をお聞かせください。

森川 「鹿子はですね…。『本以上に夢中になれる人なんていなかった』というせりふがあるんですけど、本当にそうなんだろうなって思うくらい、純粋で、まだ何にも染まってない女の子です。『月白鹿子』って人間を突き通しているんだなと思う瞬間が多くて。自分を持ってる人って私は好きなので、私自身、彼女のことはすごく好きな女の子だなって思います」

城田 「加賀屋は非常にミステリアスで、本心が分からないし、読めない人。殻にこもっていて表向きな感情しか見えないので、実際何を考えてるんだろうって思う部分が多いんですけど、物語の後半になるにつれて、彼女がその殻を破りに来るんです。それによって人間味が出てきて、最後の方は第1話と別人なんじゃないかと感じるかもしれません。彼女と出会うまで、人とのつながり――特に恋愛に対して拒絶をしてきた人が、解放する瞬間と言いますか。そのあたりが印象的な役で、演じていて難しくもあり、楽しくもありました」

──ドキッとするシーンも多いドラマですよね。

森川 「城田さんとそういうシーンをするということで、正直心配だったんです。と言うのも、以前学園もので先生と生徒役で共演させていただいていたので、今回そういう関係になれるのかな?と…。なので月白鹿子としても、森川葵としてもドキドキしながら演じていました。見てくださる方には、純粋なドキドキだけじゃなくて、もう一歩踏み込んだ大人なドキドキを楽しんでいただければと思います」

城田 「僕自身、私生活では全然セクシー要素がないんですよ(笑)。求められている加賀屋朔像を作るために、渇いているものを絞り出す感じで挑みました。演じるのは非常に難しかったです。少女漫画あるあるだと思うんですけど、主人公の鹿子ちゃんにはすごく感情移入できるのに、ミステリアスな加賀屋先生は人間味だったり深いところだったり…そういう本質的な部分を見せるというのが難しくて、試行錯誤して作り上げていきました」

森川葵×城田優インタビュー 「文学処女」で3年ぶりに共演し「役としても、森川葵としてもドキドキしながら演じていました」

「文学処女」で見つけた“初体験”?

森川葵×城田優インタビュー 「文学処女」で3年ぶりに共演し「役としても、森川葵としてもドキドキしながら演じていました」

──鹿子、加賀屋先生という役を演じることで見つけた、ご自身の新たな一面はありますか?

城田 「新しい一面…」

森川 「クールな城田優!」

城田 「いつもそういう役が多い!って言うとあれですけど(笑)。なんだろうな、こう見えて、ってどう見えてるか分からないですけど(笑)、映像では恋愛ものの主軸を演じたことがないんですよ。『文学処女』が初の恋愛ものなんです。連続ドラマで、最初から主軸の恋愛軸を演じたのは初だったので、新しい自分を出せたかなと思います。見ている方が『加賀屋先生、何考えてるんだろう』って感じることもあると思うんですけど、自分の中に落とし込むのも難しかったので、新たな一面というか、課題を見つけました。少女漫画という、実態のあるようでないような世界の中ですし、画が奇麗な作品なので、そこを演技で作っていくのは難しいし、面白かったです」

森川 「私は普段現場に入っている時、台本があるので意識が逸れちゃう気がして、あんまり本は読まないんです。現場で読むのは好きじゃないというか、できないと思ってたんですけど、鹿子は本が好きな女の子なので、本っていうものを意識して過ごしていました。試してみたら、台本プラス小説でも大丈夫だなって気付いて。世界を分断できるというか、ドラマの作品だけに入り込みすぎず、俯瞰で見ることができるなと感じて、現場で小説を読むのもありなのかなって、今はちょっとだけ思ってます」

──複数の作品を同時並行でも読める方ですか?

森川 「台本はそういう場合もあるんですけど、本は…」

城田 「できるでしょ。できますよ、この子。器用ですよ~」

森川 「意外と不器用ですよ」

城田 「ほんと?」

──森川さんは、絶え間なくドラマや映画に出演されているイメージです。

森川 「最近は一つ一つ集中してやらせていただいているんです。本当にありがたい環境だなって思います」

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