Feature 特集

真空ジェシカ、冠番組「ジェシカ美術部」は「こんなに自由でいいの?と不安になる(笑)」2023/06/02

ジェシカ美術部/真空ジェシカ

 「M-1グランプリ」で2年連続ファイナリストとなり、唯一無二のセンスが光る笑いで、テレビ、ラジオ、ライブと活躍の場を広げている真空ジェシカ。彼らの冠番組「ジェシカ美術部」(テレビ朝日)が「バラバラ大作戦」で4月から放送中。真空ジェシカらしさ満載のアートでカオスなこの番組について、川北茂澄とガクを直撃取材した。写真撮影では「TVガイド読者へ“アートなメッセージ”をお願いします」「なんでもよいので絵を描いていただけますか?」という編集部からのリクエストに快く応じてくれた2人。しかし、川北の絵は掲載できない内容だったため(笑)、雰囲気だけでもお楽しみあれ。

――「ジェシカ美術部」が始まって、反響はいかがですか?

川北 「初回だけよかったみたいで」

ガク 「『告知をたくさんしてください』と言われています」

川北 「2回以降は、悪くはないけど『そうでもない』という(笑)」

ガク 「続きものの企画をいっぱいやっているせいで、2週目から見たら訳が分からないらしくて…」

――そうなんですね(笑)。ご自身としての手応えはどうですか?

川北 「ほかの『バラバラ大作戦』に出ている芸人と話をしてみると、僕らはかなり自由にやらせてもらえているなと思います」

ガク 「『こんなに自由でいいの?』と不安になりながらも、伸び伸びやっているんですけど、今日の収録で初めて芸人をゲストに呼んだんですよ。そうしたらみんな首を傾げたり、肩を落としたりしながら帰っていきました。あまりにも手応えがなかったみたいで(笑)」

川北 「『このままでは帰れない』って感じで、なかなか帰ろうとしなかったもんな」

――今後も芸人さんのゲストはありそうですか?

ガク 「そうですね。仲のいい芸人にも来てほしいです」

川北 「ただカナメストーンさんやママタルトを呼んでしまうと、僕がただのパクリ野郎だとバレてしまうので、そこは避けたいなと」

――「まーごめ」とか「ナニッ!?」とか、ほかの芸人さんのフレーズをよくおっしゃっていますもんね(笑)。

ガク 「(川北に)なんで自分のものにしたいんだよ!」

真空ジェシカ、冠番組「ジェシカ美術部」は「こんなに自由でいいの?と不安になる(笑)」

――お二人が自由にできるのは、プロデューサーが鈴木優(元芸人の夢屋まさる)さんであることも大きいのでしょうか?

川北 「そうですね。番組開始前に『自分で考えたことをやりたい』という相談をしたら、『会議にも出てくれますか?』と言われて。それは嫌だったので『そういうことじゃなくて』と伝えました」

ガク 「会議に出るとなると大変だからね」

川北 「なので、今は作ってくれた企画に口を出す、という形でやりたいことをやらせてもらっています」

ガク 「企画を考えてくれて、さらに自由にやらせてくれるという」

――アートといえば、川北さんは「逆ニッチェ」をはじめ、番組やライブでさまざまな小道具を用意されますよね。そういうものを作るのはもともと得意なんですか?

川北 「小道具は、最初の頃はガクに作ってもらっていたんですよ。でも、ガクは作るのは上手なんですけど、持ってくるのを忘れてしまう。なので、次第に僕が作るようになりました」

ガク 「やっぱり人にはね、得意・不得意がありますから」

川北 「ガクは持ってくるのが下手」

――小道具も、作っていくうちにうまくなっていくものですか?

川北 「完成度もさることながら、やっぱり持ち運びのしやすさが進化していきますね」

ガク 「そこ大事だから」

川北 「持ち運びできないニッチェも家にあるんですよ。それが本当に悔しいので、最初からそこを考えて作らないと」

真空ジェシカ、冠番組「ジェシカ美術部」は「こんなに自由でいいの?と不安になる(笑)」

――今後控える「バラバラ大作戦」の大選挙(一番面白い番組を決める投票企画)を生き残る秘訣(ひけつ)はありますか?

川北 「僕らの番組の前の時間がランジャタイさんの番組なので、『ランジャタイのがんばれ地上波!』の放送時間を30分に拡大して、そこにちょっと出させてもらう、という提案はできます」

ガク 「たまに出してもらえればね」

川北 「その前が吉住(『イワクラと吉住の番組』)でしょ?」

ガク 「で、その前がハナコさん(『140✕875』)だから…」

川北 「じゃあ、全部まとめて1時間番組にしよう」

ガク 「芸歴の近い芸人たちと楽しくやりたいです」

真空ジェシカ、冠番組「ジェシカ美術部」は「こんなに自由でいいの?と不安になる(笑)」

――なかなかの提案ですが、それはそれで面白そうです(笑)。最後に、今後番組でやりたいことは?

ガク 「露店で七味唐辛子を売るお店があるじゃないですか。七味が好きなので、あれがやりたいですね」

川北 「あれ、口上もすごいからね」

ガク 「しゃべりながら、好きなスパイスで七味を作りたいです」

川北 「僕は、アートと言ってしまえば何でもできると思うので、『15分間ガクが立ってるだけ』みたいなことがやりたいです。本当に静止していると放送事故になるかもしれないので、小さい声で何かをしゃべって、最後だけ大きい声を出して、音量を上げていた人たちがびっくりする、みたいな(笑)」

真空ジェシカ、冠番組「ジェシカ美術部」は「こんなに自由でいいの?と不安になる(笑)」

【プロフィール】

真空ジェシカ(しんくうじぇしか)
2012年にコンビ結成。「M-1グランプリ」では、2021・22年の2年連続でファイナリストに。TBSラジオ「真空ジェシカのラジオ父ちゃん」がPodcastで土曜に配信中。

【番組情報】

「ジェシカ美術部」 
テレビ朝日 
火曜 深夜2:47~3:04

真空ジェシカの2人が、美術部員としてディープなアートの世界に触れて、学んだ芸術をネタに昇華していく。サブコーナーも、コント、モキュメンタリー、絵描き歌などカオスで盛りだくさんな内容になっている。

撮影/大槻志穂 取材・文/釣木文恵



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