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西野七瀬「Teacherとの関係に戸惑い、葛藤していると思う」――「Dr.チョコレート」インタビュー2023/06/03

西野七瀬「Teacherとの関係に戸惑い、葛藤していると思う」――「Dr.チョコレート」インタビュー

 主演の坂口健太郎さんが、謎に包まれた天才外科医・Dr.チョコレートの代理人であるTeacherこと野田哲也に扮(ふん)するドラマ「Dr.チョコレート」(日本テレビ)。そんなDr.チョコレートの正体を暴くため、野田に接近する新聞記者・奥泉渚を西野七瀬さんが演じている。

 先週放送の第6話で、「俺は医師免許を持っているだけの、役立たずなんですよ…」と自嘲し背中を向ける野田を背後から抱きしめた奥泉。そんな姿がSNSでも「ドキドキした」「胸が苦しい」と話題に。

 今回は、奥泉を演じる西野七瀬さんにインタビュー。“新聞記者”として生きる奥泉をどのように感じ、どのように演じているのかを教えてくれた。

西野七瀬「Teacherとの関係に戸惑い、葛藤していると思う」――「Dr.チョコレート」インタビュー

――奥泉渚という役どころについて、あらためてお伺いできますか?

「奥泉渚は新聞記者、エース記者と言われていて、今までもいろんな真相を暴いて活躍してきた人です。特に説明はされてないのですが、台本を読んでいく中で、人との付き合い方や距離感の詰め方も結構グイグイ行けるタイプなので、だからこそ活躍できているんだろうなと感じました」

――そんな奥泉を演じる上で何か意識されていることはありますか?

「台本の中でこういう行動、こういうセリフということは決まっているので、そこを自分が演じる時に無理しているように見えないように、というのは気にしています。私自身は元々すごく人見知りだったのですが、今はそんなに感じず、初めましての方ともいろいろとお話ができるようになりました。現場でもいろんな方と雑談することもありますが、奥泉はプラスして、仕事である新聞記者としてどうしても聞き出したいことだったり、聞き出すためにちょっとカマをかけたり…そういうことをさらっと余裕ある感じに振る舞っていけるといいなと思っています」

――余裕がある雰囲気を出すために、具体的にはどんな点を意識されていますか?

「あまり間を恐れずに演じています。早くしゃべるよりはその方が余裕があるように見えるかなと思って、『もうちょっと(間を)詰めてください』とならない限りはそう演じています」

――ご自身と奥泉の共通している部分、逆に違うと感じる面はありますか?

「記者の方はすごく忙しいというイメージがあり、お話の中ではDr.チョコレートの真相を追っている新聞記者なので、それ以外のことをしている時間の描写が一切なくて、ちょっと息抜きにのんびりしているような場面もないんです。常に事件について考えたり、何か行動したり、誰かに連絡したりしているので、ちゃんと休めているのかなと思ったりもしますが、たぶん奥泉は、自分のやるべきことにグッと集中していくスタイルなのかなって思っていて。奥泉のそういう部分が、私のお仕事で…と考えると、そこまで『ずっと仕事!』という感じではないので、そういう点では対照的かなと思いますね。私はもう少しリラックスの時間もちゃんと欲しいなって思うので…。奥泉は、すごいストイックだなと思いました」

――ちなみに、どんなふうにリフレッシュされているのですか?

「最近はゲームしていますね。次の日が朝早いとすぐに寝るんですけど、『今日1日疲れたな、でも明日はゆっくりだな』、もしくは『明日休みだな』という日は結構、『じゃあ、夜ふかしできる!』とゲームをしますね。それが気分転換です」

西野七瀬「Teacherとの関係に戸惑い、葛藤していると思う」――「Dr.チョコレート」インタビュー
西野七瀬「Teacherとの関係に戸惑い、葛藤していると思う」――「Dr.チョコレート」インタビュー

――第6話では、奥泉がTeacherにバックハグをして「今、私、間違えましたね…」とはにかむ姿もありました。2人の恋を予感させる場面もありますが、記者として、1人の女性としての奥泉のバランスのようなものはどのように感じていらっしゃいますか?

「ベースは“記者として”だと思いますが、Teacherという人柄がどんどん気になってきているという部分はもちろんあると思います。そこは話が進むにつれて演じ方も変わってきていますね。奥泉自身もいっぱい恋愛をしてきているようにはあまり感じないので、純粋に『あれ? なんか気になってきちゃってるな、私』という、多少の戸惑いみたいなものはあるのかなと思っていますし、葛藤しているのかなと考えています」

――今後のTeacherとの関係にも注目ですね。そんなTeacherこと野田哲也を演じている坂口健太郎さんの現場での印象はいかがですか?

「すごく意外でした。共演する前に私が思っていたイメージと全然違って、とてもおちゃめな方です。ずっと冗談をおっしゃっているので、普通に雑談している時の方が少なくて(笑)。あとは、常に助監督の方や乃愛ちゃん(白山乃愛)とすごいおふざけになってらっしゃるのを、私はあまり会話に入らずに見守っている感じが多いですね」

――先ほど人見知りしなくなったとおっしゃっていましたが、現場ではどのように過ごされていますか?

「私自身が無理はしないタイプなので、無理して誰かと話すというよりは、なんとなくお話したいなという時に話していると思います(笑)。なので、1人でぼーっとしている時も多いですし、その時々で話していたり1人でいたり…という感じです」

西野七瀬「Teacherとの関係に戸惑い、葛藤していると思う」――「Dr.チョコレート」インタビュー
西野七瀬「Teacherとの関係に戸惑い、葛藤していると思う」――「Dr.チョコレート」インタビュー

――Dr.チョコレートこと寺島唯を演じている白山乃愛さんの印象はいかがですか?

「お芝居は今回が初めてと聞いていたのですが、すごく落ち着いてお芝居をされているからつい見ちゃいます。現場では、専門的な流れや単語がいろいろとありますけど、しっかりと覚えていて、この年齢からちゃんとしていてすごいなって。自分も初心に返りますね。あまり子役の方とガッツリ共演する機会がないので、『どういうふうにこのセリフ言うんだろう』って気になったりして…毎回すごく新鮮です。手術シーンもものすごい時間がかかっていると聞いているので、絶対に大変だろうなと思うのですが、本人に聞いても『みんなが優しいから楽しいです!』って話していて。それが本当にすごいなと思います」

――すごくしっかりされていますよね。西野さんは白山さんくらいの年齢の頃はどんな感じでしたか?

「私は普通の小学生だったと思います。公園で遊んだり、友達のおうちに行って一緒に宿題をしたりしていました。昼休みは何をしていたんだろう…。運動場で遊ぶのはあまり好きじゃなかったので、多分教室の中にいたか、校舎の中で探偵的なゲームをして遊んでいたと思います」

――奥泉新聞記者としては、城南警察の面々で、特に与田太一(アルコ&ピース・平子祐希)との居酒屋のシーンもありますよね。平子さんとはいかがですか?

「芸人さんなので、撮影の合間合間でおしゃべりしていると面白いです。ドラマ撮影の現場なので、芸人さんのスイッチみたいなものはないとは思うんですけど、普段の会話からツッコミとかもされていて、それが面白いですね」

――また、Teacherと一緒にいる時と与田といる時とでは奥泉も向き合い方が違ってくるのかなと思うのですが、そのあたはどのようにじられていまか?

「全く違うということはないと思いますが、多少は違うのかなとは思います。与田刑事の方が付き合いも長いと思いますし。でも、お互いに内側を100%見せられるという相手でもない…言葉にするのが難しいですけど、確かにTeacherとの時とはちょっと違うかな。与田刑事に対しては懐にするっと入って、手の上で転がしている感覚みたいなものは確かにちょっとあるかもしれないです」

――奥泉は人との距離の詰め方がグイグイ行けるタイプとのお話でしたが、ご自身は距離を詰めたい時はどうされていますか?

「あまり詰めない方ではあるんですけど、でも、共通の話題や共通の知り合いとかから広げていく感じですかね。そういうきっかけは大事なのかなと思います。人と接する時に気を付けているのは言葉遣いです。自分が言ったことって自分では忘れちゃうけど、相手はずっと覚えていることもあるじゃないですか。なので、忘れる前提ではなくて、できるだけ言葉を選んでから発言するようにしています」

――では最後に、後半にかけての見どころをお願いいたします。

「奥泉の最大の目的は、やっぱり『Dr.チョコレートの正体を暴きたい』というところがあるので、そのためにTeacherに協力する形でいろいろと動いていく展開や、2人の関係がちょっとずつ変わっていくところも見ていただけるとうれしいです」

――ありがとうございました!

 「奥泉のようにキリッと、凛とした雰囲気で」と写真撮影のテーマを伝えると、穏やかでふんわりとした雰囲気を封印。真実を追い求める奥泉のような表情を見せる一方で、時折見せる笑顔でスタッフを魅了した西野さん。“Dr.チョコレート”唯の正体に奥泉が肉薄する一方で、奥泉と共に唯の両親の死に関わった集団「め組」を追及する野田。ギブ・アンド・テークだったはずの2人の関係はどのように変化していくのか…? 最後まで見逃せない。

西野七瀬「Teacherとの関係に戸惑い、葛藤していると思う」――「Dr.チョコレート」インタビュー

6月3日放送・第7話「Teacherと唯に『め組』の魔の手が!!」

 2年前の爆破事件の首謀者である“め様”は警察の人間である可能性が高いという新たな情報を得たTeacherと奥泉は、2年前の爆発事故に関する何かを隠していそうな刑事・与田に会って話を聞こうとする。一方、学校帰りの唯の前に、唯の父・光一(山本耕史)の友人・北澤司郎(眞島秀和)の妻で唯の母・葵(安達祐実)の友人・睦美(香椎由宇)が現れる。北澤夫妻が唯を預かろうとしていたこと、その提案をTeacherが断っていたことを知り、唯は悩む。そんな中、Teacherのもとにショッピングサイト「DOUZO」を運営する皆川誠二(片桐仁)から依頼が入る。

西野七瀬「Teacherとの関係に戸惑い、葛藤していると思う」――「Dr.チョコレート」インタビュー

【プロフィール】

西野七瀬「Teacherとの関係に戸惑い、葛藤していると思う」――「Dr.チョコレート」インタビュー

西野七瀬(にしの ななせ)
1994年5月25日生まれ。大阪府出身。2011年に乃木坂46に合格し、デビュー。アーティスト活動に加え、俳優、モデルとしても活動。グループ卒業後は、ドラマ「あなたの番です」「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」(ともに日本テレビ系)、「言霊荘」(テレビ朝日系)、「恋なんて、本気でやってどうするの?」(フジテレビ系=関西テレビ制作)、「連続ドラマW 0.5の男」(WOWOW)、映画「シン・仮面ライダー」などに出演。

【番組情報】

「Dr.チョコレート」
日本テレビ系
土曜 午後10:00~10:54

取材・文/K・T(日本テレビ担当) 撮影/尾崎篤志



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