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「どうする家康」お市の侍女・阿月を演じる伊東蒼。北川景子との初共演に「すべての動作が美しく、見とれていました」2023/04/15

「どうする家康」お市の侍女・阿月を演じる伊東蒼。北川景子との初共演に「すべての動作が美しく、見とれていました」

 第13回(4月2日放送)の大河ドラマ「どうする家康」(NHK総合ほか)では、将軍となった足利義昭(古田新太)の命令で京へ向かうこととなった徳川家康(松本潤)。京では義昭の家臣である明智光秀(酒向芳)や商人・茶屋四郎次郎(中村勘九郎)、お市(北川景子)の夫・浅井長政(大貫勇輔)など、多くの人々と出会います。そんな中、お市とも再会。満開の桜が咲く中、家康が茶々を抱き、お市がコンフェイト(金平糖)を侍女に食べさせているシーンは、優しく温かい空気が流れていてとても印象的でした。

 今回は、そのシーンでお市からコンフェイトをもらっていた侍女・阿月を演じる伊東蒼さんにインタビュー! 2回に分けてお送りする前編は、阿月の人物像、お市役の北川景子さんとのエピソードだけでなく、11年前に清盛の娘・盛子役で出演した大河ドラマ「平清盛」(2012年)の思い出も伺いました!

――「平清盛」以来、11年ぶりの大河ドラマ出演となりますが、当時のことは覚えていますか?

「すごく緊張している私を見た清盛役の松山(ケンイチ)さんが、グミをくださったんです。でも、もったいなくて食べられなくて…。高校1年生の時に東京に引っ越してきたんですが、その時までずっと冷蔵庫に保管していたくらい大事にとっておいた思い出があります」

――11年ぶりの大河ドラマの現場はいかがでしたか?

「大河ドラマと聞くだけで背筋が伸びました。着物を着てセットの中に一歩足を踏み入れたら、自分が日々生活している環境と全部違うんです。その時代に合った動きをしっかりやらないと悪目立ちするので、常に緊張感はありました。動く時だけでなく目線一つにしても、所作として合っているのかを考えながら演じていました。『平清盛』の時の方がリラックスしていたんじゃないかと思います」

――時代劇はハードルが高いですか?

「現代劇だと、『この動きは正解じゃない』とか、『この時代にそういうしぐさはない』と考えながらお芝居をすることはないし、そもそも当時の知識があまりなかったので最初は制限があるように感じていたんですが、阿月の思いは現代人と変わらないと思えたんです。作法の大変さはありましたが、それよりも阿月の気持ちをどうやって表現するかを楽しみながら考えました」

――演じるにあたって、制作統括の磯智明さんから何かリクエストはありましたか?

「阿月は侍女として作法をしつけられますが、元々は走ることが好きなすごく活発な女の子なんです。昔の女性は地位が低く、虐げられることが多いですが、『どうする家康』の中では、それに縛られずに生き生きと表現しているキャラクターがいると教えていただいて、その中の1人として、阿月は侍女としておとなしくまとまるだけではなく、活発さも出てくる生きたキャラクターになってほしいと言われました」

――そのように言われて、伊東さんご自身はどういうふうに感じて阿月を演じたのでしょうか。

「一貫して心(しん)の強さがあったので、それを大事にしていました。幼い頃は走ることや楽しいことに一生懸命だった阿月が、お市様と出会って、お市様のために何かをすることに一生懸命になっていく。その真っすぐさや心の強さを忘れないように心掛けていました。ほかにも、幼い頃の元気で活発な様子と、成長して侍女になってからの阿月に変化をつけるために、目線などにも気を配っていました。また、幼い頃の阿月は、自分の気持ちを全面に出す感じでしたが、成長してからは常に一歩引いて、お市様を立てることを大事にしていました」

「どうする家康」お市の侍女・阿月を演じる伊東蒼。北川景子との初共演に「すべての動作が美しく、見とれていました」

――幼い頃と侍女の時代で変化をつけたのは、監督からの指示ですか? それともご自身で考えられたのでしょうか?

「監督からは、おとなしいだけの人にならない方がいいと言ってもらいました。成長して侍女になった設定で阿月として現場に入った時に、『幼い頃の阿月の気持ちでは、ここにはいられない、そういう場所じゃない』と雰囲気で感じたので、元々考えていた部分もありつつ、その場で自然と気持ちが変わっていった感じです」

――気持ちの変化があったのは、演出の力だったりするのでしょうか?

「全部だと思います。一緒にやっていた役者さんたちやスタッフさん、監督の力で作られた『どうする家康』の現場の雰囲気でそういうふうになっていったんじゃないかなと思っています」

――阿月はお市に仕える侍女ですが、お市を演じる北川景子さんとの初共演はいかがでしたか?

「すべての動作が美しく、見とれていました。カメラが回っていない間でもお市様で、言葉も出なかったです。撮影の合間には、地元が大阪で一緒なので、大阪の話をしました。撮影で一緒になった時はすごくたくさん声をかけていただいて。すべてが温かくてうれしかったです」

――そんな北川さんが演じるお市が、阿月の口に金平糖を入れるシーンの撮影エピソードを教えてください。

「『金平糖、なかなか入らないよね』と北川さんがおっしゃって、『どうやって入れるのがいいんだろうね』と相談したり、『突然、金平糖を口に入れられたら怖いよね』という話で盛り上がったりしました。また、最初のリハーサルで、私がフェイスシールドを付けたままやっていたら、家康役の松本さんが『外していいよ』っておっしゃって。おかげでリハーサルがしやすくなりました」

「どうする家康」お市の侍女・阿月を演じる伊東蒼。北川景子との初共演に「すべての動作が美しく、見とれていました」

――では、家康を演じる松本さんの印象はいかがでしたか?

「小さい時からずっとテレビで見ていた方だったので、本当に緊張して、『テレビで見たことがある方だ』って、最初お会いした時に思いました(笑)。松本さんの方から先に声をかけてくださって、私が持っていたリュックを褒めていただいて。すごく緊張していたんですが、撮影で会うたびに声をかけてくださるので、緊張がほぐれてリラックスして撮影することができました。実際には呼べませんでしたが、心の中ではずっと『殿、殿』って呼んでいました」

――ほかにも心に残っているシーンはありますか?

「茶々様を抱っこするシーンがあったんですが、私はこれまで赤ちゃんを抱っこする機会がなくて、どういうふうに抱っこをするのが正解なんだろうと思っていたら、北川さんが『こっちが頭で、こっちの手でここを支えてあげたらいいんだよ』と一から教えてくださいました」

「どうする家康」お市の侍女・阿月を演じる伊東蒼。北川景子との初共演に「すべての動作が美しく、見とれていました」

――赤ちゃんを抱っこするのは初めてだったんですか?

「初めてでした。怖くて、怖くて。赤ちゃんはかわいいのですが、落としちゃうんじゃないかと心配で。強く抱っこしても痛いだろうし、本当にガチガチでした。でも、侍女として慣れた顔をしようと頑張っていました」

――ありがとうございました!

 阿月の人物像をはじめ、松本さんや北川さんとの楽しいエピソードを語ってくれた伊東さん。後半ではお市のために走る阿月の思いを伺います!

【プロフィール】

伊東蒼(いとう あおい)
2005年9月16日生まれ。大阪府出身。おとめ座。11年、ドラマ「アントキノイノチ~プロローグ~天国への引越し屋」でデビュー。12年、大河ドラマ「平清盛」で清盛の娘・盛子を演じる。16年、映画「湯を沸かすほどの熱い愛」で第31回高崎映画祭・最優秀新人女優賞を受賞。以降、ドラマ、映画など数々の作品に出演。現在、主演映画「世界の終わりから」が全国で上映中。

【番組情報】

大河ドラマ「どうする家康」
NHK総合 
日曜 午後8:00~8:45ほか 
NHK BS4K 
日曜 午後0:15~1:00ほか
NHK BSプレミアム
日曜 午後6:00~6:45

NHK担当/K・H



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