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お市のために走り抜く阿月を熱演した伊東蒼、松本潤が演じる家康に思わずしたこととは?2023/04/16

お市のために走り抜く阿月を熱演した伊東蒼、松本潤が演じる家康に思わずしたこととは?

 第14回(4月16日放送)の大河ドラマ「どうする家康」(NHK総合ほか)では、織田信長(岡田准一)と共に朝倉義景を討つことになった徳川家康(松本潤)。しかし、その裏では浅井長政(大貫勇輔)が謀反を決意。長政の妻で信長の妹でもあるお市(北川景子)は、そのことを兄・信長に知らせようとしますが、うまくいきません。そこで、お市の心中を察した侍女の阿月(伊東蒼)が、織田勢が陣を敷く金ケ崎まで走って知らせに行くというのです。その距離は十里(約32~40km)以上。お市のために走り抜く阿月の姿に胸を打たれた方も多いのではないでしょうか?

 伊東蒼さんのインタビュー後編では、お市のために走った阿月の思いや、家康の陣へたどり着いた時の心情などを伺いました!

――阿月は長政が謀反を企てていることを伝えるために、信長と家康が陣を敷く金ケ崎まで走りますが、撮影はいかがでしたか?

「撮影は走るシーンから始まりました。森の中のいろんな場所を長時間走っているため、阿月の服もどんどん汚れて変化していくのですが、走りながら一体いつたどり着くんだろう、撮影はいつ終わるんだろうと思っていました。でも、とにかく頑張ろうと。それは阿月が走っている時の気持ちと似たようなものだったと思います」

お市のために走り抜く阿月を熱演した伊東蒼、松本潤が演じる家康に思わずしたこととは?

――どれくらいの期間、走ったんですか?

「少しずつ何回かに分けて撮影したので、日数で言うとそんなに多くなかったです」

――走るのは得意な方ですか?

「あまり得意じゃなかったんですが、いろんな作品で走らせてもらっているので、速くなってきました(笑)」

――足が速い阿月を表現するために心掛けたことはありますか?

「走り方がナンバ走りという走り方で普段の走り方とは違うので、とにかくナンバ走りをたくさん練習しました。監督からは、足の回転を速くしてほしいと言われたけれど、どうしたら足の回転が速くなるのか分からなかったので、 とにかくやってみようと、頭の中で回転、回転と思いながらひたすら走りました」

――阿月が走っている時にこれまでの出来事を振り返る場面がありましたが、回想シーンの中で印象的だったものはありますか?

「お市様と初めて出会ったシーンです。実は、森の中を1人で走っているシーンを撮影した後に、お市様とのシーンを撮影したのですが、会った瞬間に『この人のために一生懸命、頑張って走っていたんだ。それは頑張るよな』と阿月の気持ちがよく分かったんです。というのも、家臣にとらえられた阿月は、逃げようと動くたびに家臣に腕をグッとつかまれるんですが、そこでお市様がキッとにらむんです。そんなお市様を近距離で見た時に『格好いい』と思いましたし、こんなに格好よくていい人であることがビシビシ伝わってくるお市様に会ったら、お市様のために何かしたくなると感じた場面でした」

お市のために走り抜く阿月を熱演した伊東蒼、松本潤が演じる家康に思わずしたこととは?

――回想シーンでは、阿月は歩幅を小さくするために足を縛って歩かされていましたが、それについてはどう思いましたか?

「本当に歩きづらくて、こんなしつけをされるのかと驚きました。これを毎日、しかもお父さんにされるのは苦しいだろうなと感じました」

――ようやく走り終えて家康の陣にたどり着いた時の撮影はいかがでしたか?

「映っているかどうかは分かりませんが、あのシーンのお芝居では最後に何かしたくなって、家康の腕をパッとつかんだんです。そしたら、阿月の手を握ってくれて。その時に『頑張ってよかったね、阿月』と演じていて思いました。家康の温かさのおかげで阿月が報われた瞬間だったので、それは印象に残っています」

お市のために走り抜く阿月を熱演した伊東蒼、松本潤が演じる家康に思わずしたこととは?

――松本さんとはお話されたのでしょうか?

「阿月が息絶えてしまうシーンのリハーサルで、どう動いたらいいんだろうと考えていたら、松本さんが『今のだと元気すぎるんじゃないかな。この後にすぐ息絶えちゃう人には見えないよね』と、一緒に考えてくださったことがすごく印象に残っています」

――阿月の生涯をどのように受け止めていますか。

「お父さんに売られて、本当に人生どん底っていう時に出会ったのがお市様で。生涯は短かったかもしれませんが、今までお市様にしてもらってばっかりだと思っていた阿月が、最後に恩返しができたことはすごく幸せだったんじゃないかと思います」

お市のために走り抜く阿月を熱演した伊東蒼、松本潤が演じる家康に思わずしたこととは?

――ありがとうございました!


【プロフィール】

伊東蒼(いとう あおい)
2005年9月16日生まれ。大阪府出身。おとめ座。11年、ドラマ「アントキノイノチ~プロローグ~天国への引越し屋」でデビュー。12年、大河ドラマ「平清盛」で清盛の娘・盛子を演じる。16年、映画「湯を沸かすほどの熱い愛」で第31回高崎映画祭・最優秀新人女優賞を受賞。以降、ドラマ、映画など数々の作品に出演。現在、主演映画「世界の終わりから」が全国で上映中。

【番組情報】

大河ドラマ「どうする家康」
NHK総合 
日曜 午後8:00~8:45ほか 
NHK BS4K 
日曜 午後0:15~1:00ほか
NHK BSプレミアム
日曜 午後6:00~6:45

NHK担当/K・H



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