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現状に満足できない木村拓哉のさらなる挑戦。「グランメゾン東京」が提示し続ける「おいしい!」の喜び2019/12/18

 最終回を目前に控えた、木村拓哉さん主演の連続ドラマ「グランメゾン東京」(TBS系)。木村さん演じる天才シェフ・尾花夏樹が、シェフの早見倫子(鈴木京香)、ギャルソンの京野陸太郎(沢村一樹)らと共に三つ星のレストラン「グランメゾン東京」を作り上げようと奮闘する姿を描く、大人の青春ストーリーです。

 12月15日放送の第9話では、ミシュランの審査開始時期まであと1カ月というタイミングで、ホールスタッフとして働いている久住栞奈(中村アン)から「グランメゾン東京」を辞めて再びフードライターに戻るという申し出が。同時に、ミシュランの審査に向けてコース料理をリニューアルするという倫子の方針を受けた尾花は、「料理に合わせてワインも変えたい」と、栞奈に最後の仕事として試飲会を開くことを依頼。一方、「gaku」には「3年前の事件について平古祥平(玉森裕太)に聞きたいことがある」と、フランス大使館から関係者が訪れて…。

 そんな中、試飲会の後にパティシエの松井萌絵(吉谷彩子)が倒れてしまい、食中毒を心配する京野。それを聞き、原因は栞奈が持ってきた食材ではないかと疑う相沢瓶人(及川光博)と芹田公一(寛一郎)。そして3年前の事件の犯人を恨み続けているリンダ・真知子・リシャール(冨永愛)は祥平と接触…。ミシュランの審査を前に、疑ったり、うそをついたり、だましたり。不穏な人間関係の中でマイナスな状況に向き合う尾花の姿勢は、確実に3年前のそれとは異なるものでした。

■第10話あらすじ(12月22日放送)

「祥平、グランメゾン東京に来い」と、「gaku」を去ることになった祥平を店に誘った尾花。正直に自分の思いを話した上でその誘いを断る祥平に、京野は「最後に最高の料理を食って行けよ」と言い、厨房へ。さらに尾花は「ずっと挑戦しているけど、唯一、フレンチに取り入れることができない食材」に挑むことを宣言し…。一方、ミシュランの審査のプレッシャーからメニュー開発に行き詰まる「gaku」の丹後学(尾上菊之助)。そんな丹後を見たオーナーの江藤不三男(手塚とおる)は、ある計画を推し進めており…。

■大事な人からの「おいしい!」を求めて

「グランメゾン東京」、そして「gaku」。それぞれの店で大きな変化を迎える中で、着々と迫るミシュランの審査。そんな張り詰めた状況で新メニューの開発に挑戦する尾花を、伊與田英徳プロデューサーは「羽生結弦選手が“ここで4回転を決めれば金メダルを獲得できる”という状況で、それでは満足できなくて4回転半を目指すようなイメージ」と表します。「『グランメゾン東京』はベストレストランで10位なので、本来なら既に、相当レベルが高いんです。でも尾花は、もっと高いレベルで三つ星を取りたいと考えている。それくらい強い意志でやるんだ、と」。

 三つ星に向けて料理の質を高めることが大事なのはもちろんのこと、本作が訴えるのは、そこに関わる一人一人の思いが込められた料理はどんな料理よりもおいしいということ。こだわりのジビエをなかなか譲ってくれなかった峰岸剛志(石丸幹二)の思いを閉じ込めた、いただいた食材を一切無駄にしない「鹿肉のロティとコンソメ」。コース料理でデザートをとても大事にしているリンダのために、急きょ改良した「モンブラン・アマファソン」。そして、一度「グランメゾン東京」を裏切った芹田が再び迎え入れてくれた仲間のために、店で教わった技術と知恵を振り絞って作ったまかないの「パラパラチャーハン」。さらに、夫の相沢と娘である自分を残して家を出て行った、母親のエリーゼ(太田緑ロランス)に戻って来てほしくて、アメリー(マノン)が一生懸命作った「フランボワーズのゼリー」。

 師匠の潮卓(木場勝己)から「星なんかにこだわるから、大事なもんが見えなくなるんだよ」と言い捨てられていた尾花が、ミシュランの審査を前に、料理に込める思いとは――。自分が作った料理に、大事な人が「おいしい!」と言ってくれる。その喜びに気付いた料理人は、きっと強い。「目の前にいるお客さまにただおいしいって言ってもらうことが大事」とインタビューで答えた真っすぐな倫子の目を見て、そう思わざるを得ませんでした。

【番組情報】 

「グランメゾン東京」 
TBS系 
日曜 午後9:00~10:14

TBS担当 M・M



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