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「相棒」300回記念…「暇か?」でおなじみ山西惇を直撃! 17年演じてきた角田課長はずっと隣にいる“伴侶”!?2018/01/24

 1月31日に300回目の放送を迎えるドラマシリーズ「相棒」(テレビ朝日系)。警視庁特命係の杉下右京(水谷豊)がその“相棒”と難事件の真相を追う刑事ドラマで、亀山薫(寺脇康文)、神戸尊(及川光博)、甲斐享(成宮寛貴)らの活躍を経て、現在は冠城亘(反町隆史)が右京とコンビを組んでいます。放送300回を記念し、特命係と隣接する組織犯罪対策部組織犯罪対策第五課の課長・角田六郎役の山西惇さんに直撃! おなじみの「暇か?」のせりふとともに特命係の部屋にやって来てコーヒーを飲みながら、時には事件解決のヒントになる一言を発する角田課長。長年演じてきた山西さんが「伴侶」のようだと称する課長について、深く伺いました。

──300回を迎える率直なご感想を教えてください。

「僕はpre season第2話(※2001年1月27日放送『恐怖の切り裂き魔連続殺人!』)から出させていただいていて、徐々に『相棒』という番組が世間に浸透していくさまを体験していたので、相当感慨深いですね。僕の中では、ドラマがDVD化されて(※2006年10月6日に初めてDVDが発売される)、それからだいぶ認知度が広がった気がしています。始まってから17年以上ですか…思い返すとすごい番組に出させてもらっているというのが率直な感想ですね」

──17年以上というのは長く感じましたか? それともあっという間のことでしたか?

「長くはなかったような気がしますね。season3とか4くらいの再放送を見ても、ついこの間撮ったみたいな気持ちになったりする時もあるので。ギュッとしているんじゃないですか、17年間が」

──では、以前のシーンやエピソードなども覚えていたりするんですね?

「たまに『あっ、この回俺出てたんだ!?』っていう時もありますけど、大体の話はどういうシーンで僕がどういうふうに出てきてっていうのは覚えていますね」

──その中で思い出に残るシーンはありますか?

「最近の中では、『人生最良の日』(※2015年1月28日放送・season13)というお話で、課長が『メガネザル』って言われてブチ切れて相手をボコボコにするっていうシーンがあったんです。台本を読んだ時に、課長の新しい面を書いてもらえたなって楽しみにしていたんですが、放送後かなりの反響がありました。『課長には怒らせると怖い一面があるんだぞ』っていうことを世間に認知されて、さらに課長のキャラクターの幅が広がったというか。みんなの中での課長像が膨らんだ感じがあって、『その話は大事な話だったんやなぁ』って思っています」

──なるほど。そういった外に捜査に出るシーンと特命係に「暇か?」ってやって来るシーンとでは、気持ち的に違ってきたりはするものですか?

「最初のうちは角田課長が窓際部署の特命係を批判的に見ているというか、『俺はあまり関わりたくないぞ』」と思っているような距離感だったんですけど、段々と特命係の組織にとらわれない自由さみたいなところに、半ば憧れみたいな気持ちを持って接するようになってきて。今は警視庁内の風来坊のようなポジションなのかなと思ってやっているので、特に特命係の部屋にふらっとやって来て帰っていく時は、そういう雰囲気を大事にしようと思っています」

──確かに、最近ほかの登場人物に対してや、特命係に対して嫌みっぽくないですよね?

「ただ、それだけではなくて、やっぱり警視庁の中で、ノンキャリアで“課長”まで上り詰めた出世頭ということになっていると思うので、『実は仕事ができるんだ』っていうところは残しておかないと、うそっぽくなっちゃいますよね。仕事に出ている時は、大木長十郎(志水正義)さん、小松真琴(久保田龍吉)さん(※組対五課の部下でいつも特命係の様子をのぞき見している2人)にアクション的なことは任せたりしますが、あの2人の上に立っている、あの2人も課長には絶対に頭が上がらないんだなっていう感じとか、そういう部分は大事にしようと思っていますね」

──特命係との距離感は変わってきたとのことですが、角田課長のキャラクターの変化についてはいかがですか?

「僕自身なのか角田課長なのかよく分からない部分、重なっている部分が段々と広がっている感じはあるんですよね(笑)。僕自身も角田課長寄りの人間になってきているのかもしれないし、不思議なもんですね。十何年も半ば伴侶みたいな感じで『隣にずっとあの人がいる』っていう気持ちでやっているので、そういう意味で素の僕に近い人になっているのかもしれないと思います」

──それはご自身で役作りをしてきたものですか? それとも脚本や監督の演出でそうなってきたのですか?

「それは監督さんと脚本家さんそれぞれとのキャッチボールみたいなところがあって。脚本家さんから出てくるせりふで大喜利をやらせてもらっている感じで、『あっ、またこんな新しいネタが出てきた』って思ったりします。自分で想像しながらやっている部分もありますが、あえて脚本に書いてもらうことで、それが徐々に血になっていくというか。そのキャッチボールであのキャラクターが出来上がったんだと思います。それを咀嚼(そしゃく)する部分は、僕の素の部分が大いに反映されているところがあると思います」

──長年やってきてキャラクターが確立されてきたのですね! では、300回やってきたからこそ感じる「相棒」のほかとは違う魅力はどこにあると思いますか?

「(1月24・31日放送の)300回スペシャルもそうなんですけど、捕まった人が刑務所に入って、その後出てきてもまだ番組が続いているっていうね(笑)。そんなドラマなかなかないだろうし、それは本当にすごいことだと思います。瀬戸内米蔵さん(津川雅彦)とか、どれだけ長い時間を『相棒』の世界の中で生きているのかと思うと面白いなぁって。右京さんも最初に亀山くんと会った時と比べると、きっと成長というか成熟しているでしょうし。そのあたりは今のオンエアを見ても楽しめると思うし、昔の映像をまた見直しても新たに楽しめる部分があったりして、そういう意味ではとっても貴重なドラマだと思います」

──その300回スペシャルの見どころをお聞かせください。

「僕は、(相棒のメイン脚本家の)輿水泰弘さんが書かれた台本の中でも、『異形の寺』(※2005年3月23日放送・season3 最終回SP)っていう高橋惠子さん、高橋由美子さんがゲストで出られた回と瀬戸内さんが逮捕された『還流』(※2008年10月22・29日放送・season7 初回SP&第2話)っていう話がすごく好きで。あと、社美彌子さん(仲間由紀恵)に掛かっている謎がずっと気になっていて。それら全部がこの2話分に凝縮されています。以前のエピソードを全部見ても、『あれがこういうふうにつながっているのか!?』っていう楽しみ方もできます。それで、なおかつこの2話だけ見ても面白いし。輿水さんが17年間で培ってこられた『相棒』の世界の広さと深さをすごく感じた台本だったので、とても見応えのある回になっていると思います」

──では最後に、今度の展望や楽しみなど、相棒ファンの皆さんに向けたメッセージをお願いします。

「まだ課長の描かれていない部分が多々あるのではないかと自分では思っているので、それを脚本家さんがどのように書いてくださって課長像が広がっていくのか。それを自分自身も期待していますし、見ている方にも期待していただけたらいいなと思います」

──ありがとうございました!

とてもにこやかに、そして丁寧にお話してくださった山西さんでした。特命係に「暇か?」と言って、コーヒーを飲んでいくのが常で、「逆にそこでゆっくりしている角田課長の方が暇でしょ?」と毎回突っ込んでしまいますが、時には暴力団と対峙する鬼課長の一面も見せます。そんな角田課長のどんな一面がこれからまた新たに描かれるのか楽しみですね!

【プロフィール】

山西惇(やまにし あつし) 
1962年12月12日生まれ。京都府出身。大学時代から劇団に所属。舞台やテレビドラマなどさまざまな作品に出演。最近の出演作は「風雲児たち~蘭学革命篇~」(NHK総合)。また、クイズ番組などのバラエティー番組でも活躍。「相棒」には、2001年1月27日に「土曜ワイド劇場」で放送されたpre season第2話から登場。

【番組情報】

「相棒 300回記念スペシャル」前後篇 
テレビ朝日系 
1月24・31日 午後9:00~10:09 

かつて杉下右京(水谷豊)に捕らえられた元法務大臣・瀬戸内米蔵(津川雅彦)が仮出所の日を迎え、尼僧の蓮妙(高橋惠子)が身元引受人となる。荒れた実家の寺の再興を決意した米蔵のもとに元衆議院議員の片山雛子(木村佳乃)が訪れ、ある決心を告げて彼を驚かす。その後、米蔵を手伝っていた檀家総代の息子・常盤臣吾(矢野聖人)が、白骨化した遺体を掘り起こす。右京と冠城亘(反町隆史)が独自に捜査を進めているころ、警視庁広報課長・社美彌子(仲間由紀恵)のもとにある郵便物が届き…。

テレビ朝日担当 K・T

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