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近藤真広プロデューサー&石川隼ディレクター「とにかくリアルタイムで見てほしい!」――「なんかいみちゃうTV」インタビュー前編2022/03/26

 3月27日放送の「なんかいみちゃうTV」は、フジテレビが独自で開発した「C×M(シーバイエム)」のシステムを使って、テレビの中身を変える体験ができる全く新しいバラエティー番組。

 リアルタイム視聴のみ楽しめる仕掛け(QRコードの読み込み)があるため、番組を手掛ける近藤真広プロデューサーと石川隼ディレクターは「とにかくリアルタイムで見てほしい!」と声を大にして呼び掛ける。関東ローカルのため、リアルタイム視聴ができる人は限られているが、だからこそ、見られる地域の方はちょっと夜更かししてフジテレビの新しい挑戦を自分の目で確かめてほしい。

 放送では、Snow Man・深澤辰哉とラウールがショートコント、渡辺翔太がショートドラマに挑戦するほか、ザ・マミィの酒井貴士の思い出のキスを渡辺と佐久間大介が再現するなど、とにかく面白いショートVTRが盛りだくさん! 酒井にドッキリロケを敢行し、モザイクあり(テレビ)、なし(スマホ)動画も登場するなどフジテレビらしさも忘れていない。

 今回、TVガイドwebでは近藤プロデューサーと石川ディレクターのインタビューを2回にわたってお届け。後編は明日3月27日午前10:00に公開するので、お楽しみに! そして、放送直前には2人が明かすSnow Manの注目ポイントも紹介する。

「われわれとしてもなんか新しい体験を見た」

――収録を終えられて、手応えはいかがでしょうか? 

石川 「近藤さんどうですか?(笑)」 

近藤 「それは石川さんが言いなさいよ(笑)」 

石川 「(笑)。えっとそうですね。まず音が一緒で意味がちょっと違うという映像を同時に走らせるという。これはずっと、机上の空論でやってきたので」 

近藤 「あはは」 

石川 「われわれも実際に見た上で作ったわけではなくて。『こういうことができるらしいぞ!』という話をもとにやってきたので、正直、僕たちもあのスタジオで初めて体感したと言いますか。近藤さんにずっと、『これ、本当面白いんですかね?』って言っていたくらいなので(笑)」 

――不安だったんですね(笑)。 

石川 「はい(笑)。でも、すごいドキドキしていたんですけど、実際には演者さんもすごく盛り上げてくれたし、われわれとしてもなんか新しい体験を見たなという感じがしたので、まずはホッとしています」 

近藤 「そうですね。言われた通りだと思います。分からないまま、手探りでずっとやっていて。(収録の)前日とかにようやくシステムを踏まえた最終チェックみたいなのができるようになって。それを見た時に『ああ、なんか大変なものが出来上がったぞ!』っていうのがありましたけど。それまではさっきも言ってましたけど、エースの石川に『本当、面白いんだろうな?』って突き上げられていて(笑)。でも『大丈夫だから! 大丈夫だから!』って、見てもいないのに言ってました(笑)」 

――でも、大丈夫と言えるだけの面白さが見えていたということですよね。そもそも、この企画を思いついたきっかけを教えていただけますか。 

近藤 「きっかけ自体は大きく二つあって。一つは、最近のテレビって、見ていてもワクワク・ドキドキしないなって。昔の方が、作ってる方もそうだったんですけど、ワクワク・ドキドキするものを視聴者にお届けできたなという思いがすごくあって。なんかそういうものをちゃんともう1回、伝えられるコンテンツを作りたいなと。まあ、自戒を込めてじゃないですけど、自分への反省も込めながら思っているところがずっとあったんです。これがソフトな面」

――ということはハードな面もあるということでしょうか?

近藤 「うち(フジテレビ)にデジタルデザインという部署があって。そこが例のQRコードを読み取ると、アプリをダウンロードしなくてもスマートフォンの機種にも影響されずに、こちらが見せたい動画がそこに映し出されるみたいな、そういうオリジナルのシステム=“C×M(シーバイエム)”というものを作ったんですね。そのC×Mを作った部署の後輩と、いろんな企画会議みたいなものをしている中で『あ、これはもしかしたら面白いことができるかもしれないぞ!』と、思いついたものがあって。そのハード面とソフト面がうまい具合にタイミングが合ったんで、『ああ、これはちょっととっぴなことができるかも』と思ったのが入り口なんです」

近藤 「それで、演出の石川に『こんな面白いことができそうなんだけど』っていう話を持って行って。その時に思いついたのは、ドラマの主人公が二つの選択肢を迫られてどっちにするかというのを、視聴者がそれぞれ自分のスマホの中で選んで話が変わっていくみたいなものだったんです。でも、この話を石川に話した時に、『ちょっとそれは視聴者がまだそんな追いつかないだろう』と。『いきなりやったことないことをされても、何が何だか分かんないんじゃないですか?』みたいな話になったんです」

――石川さんは近藤さんからこのお話を聞いて、なぜ「視聴者がついていけない」と思われたのでしょうか? 

石川 「最初、近藤さんから聞いた時は、1時間まるっとそのお話1本でいくといいますか。1本の話の中でいろいろ選択していけるみたいな感じだったんですけど。その説明を聞いた時に、僕が全然理解できなかったっていう(笑)」 

近藤 「あはは!」 

――ご自身の中で消化できなかった、と…? 

石川 「ムズいな~ムズイな~みたいになってて(笑)。これ、視聴者もなかなか難しいんじゃないかなって。だから、まず短いものにして、演者さんも視聴者と同じ目線で体験できた方が、第一ステップとしては見やすいかなという提案をさせていただいたんです。近藤さん、ちょっと頭良すぎるから(笑)」 

近藤 「そんなことないよ(笑)。そこからいろいろと詰めながら出来上がったのがこの番組です」 

――同じ音だけど内容が違うというシチュエーションを思いついたのは企業秘密だと収録中にもおっしゃっていましたが、何か一つ種明かしをしていただくことは可能でしょうか? 

 石川 「これは本当にうちの作家陣がですね、多分これをやらせたら日本一の作画集団だと思うんですけど。特殊技能で(笑)。最初の入り口は謎かけとかですよね。そういうものからいろいろとヒントを引っ張ってきて、話を構築していきました」 

近藤 「あれは言っていいんじゃない? (メールとかではなく)会話劇(音)として、誰かとスケジュールを合わせる話をしたとするじゃないですか。そこで、『いつか行きたいね』って言われた時に、例えば『ココノカニハイケルヨ』って返事すると、9日っていう日にちは行けるよっていうのと、このカニはうまいよ、ここのカニはイケるよ、みたいなの捉え方があるねって、そんなので盛り上がってました」 

――そういうのがきっかけでどんどん生まれて、大きく膨らんでいったんですね。 

近藤 「パターンとしてはそうですね。もともとは、あのショートドラマのブロックであったように、なんかどっちともとれるという…“いける”っていうのが、例えば“うまい”であったりとか、可能であるということだったり、“ヤバイ”っていうのが“おいしい”って意味だったり、“まずい”っていう意味だったりとか。いろんな会話劇みたいなのを構成していって、こんなパターンもある、あんなパターンもあるってやってたんです。それをどんどんブラッシュアップさせていって作ってきたという感じです」 

――実際に収録に参加させていただいて、深夜はもったいないなと思うくらいゲラゲラ笑って面白いと感じたのですが、この時間に挑戦する意図はあったのでしょうか。 

石川 「近藤さんがね、ありますよ!」 

近藤 「意図というか…。これだけ超実験的な番組なので仕方がないですけど、本当はもっと早い時間でやりたいです! だからこそ、ちょっとでも多くの人にリアルタイムで体験してもらって、いろいろな反応をいただきたいなというのが切なる願いです! 今回、石川とも散々話し合って、この時代、このご時世なんですけど、配信はせず放送だけなんです。配信してもスマホで見てるとスマホの中に出てくるQRコードを読み取ることができないという、もどかしいことが起きちゃうので」 

石川 「そうですね」 

近藤 「今回はリアルタイム視聴だけでやってみるという実験番組になりました」 

――収録を終えて見つかった課題などありますか?

石川 「お話ものに関しては本当に大変なんです。今回は、1分とか1分半ぐらいの尺だったと思うんですけど、あれぐらいが限界な感じもあるので、ここからその尺をどう伸ばしていくのかがまず一つ目の課題だなと思いますね(笑)」 

近藤 「あはは。でも、そうだねえ」 

石川 「あとは、酒井くんのキスシーンのコーナーがあったと思うんですけど。僕は結構気に入っていて。出演者を変えられるみたいなのは面白いなあと思っているので。ああいうのをもっとお芝居でもやってみたいし、いろいろと広げていきたいですね」 

――今、お話にも上がった酒井さんのキスシーンだけVTRが3本ありました。1本、選択肢を増やしたのには何か理由があったのでしょうか? 

石川 「本当は増やせるだけ増やしてみようかなと思っていたんですけど、いろいろあってあの数になりました。放送では理解度も含めて2回ずつ流れるんですけど、本当は見られないものがある方がプレミア感があるし、本気になってちゃんと選ぶじゃないですか。だから、今回の放送も選んでもらっている意味もなくなっちゃうかなと思って、1個くらいは本当に見られないものを入れた方がいいだろうなと思って」 

――もし次回があるとしたら、複数の選択肢があるVTRも出てくる可能性があるってことですよね。 

石川 「全然あります!」 

――選ぶ方も見られないものがあると、どれを選ぼうってワクワクしますもんね。 

石川 「そうですよね! そのワクワク感を楽しめるようにしていきたいですよね。でもとりあえず、今回の放送をリアルタイムで見てほしいです!」 

 後編では、司会にシソンヌの長谷川忍を、ショートコント・ショートドラマなどにSnow Manを起用した理由をたっぷり紹介! 深澤を起用した理由は「567↑8」(同局)の彼が面白かったから…? 後編もお楽しみに! 「なんかいみちゃうTV」は明日3月27日、深夜0:30スタート。

【番組情報】

「なんかいみちゃうTV」
フジテレビ
3月27日 日曜 深夜0:30~1:25

フジテレビ担当/Y・O



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