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榎木淳弥◆「“どうして?”と自問自答して理由を一個一個付けていくのですが、それがこの作品は特に難しく感じます」2021/01/06

 「呪いは呪いでしか祓えない」とされる世界で、呪いを宿してしまった少年・虎杖悠仁が、“敵対する呪い”に立ち向かう――。そんな物語を描く現在放送中のテレビアニメ「呪術廻戦」(TBS系)。最新話が放送されるごとに人気が高まり続ける本作が、1月15日から第2クールに突入する。そこで、主人公・虎杖を演じる榎木淳弥にインタビュー。虎杖のことはもちろん、芝居にかける思いなども聞いた。

――榎木さんは、いわゆる“役作り”をされないと聞きましたが、今回もそうでしょうか

「そうですね。基本的には台本を読んで、“どういう理由でこの言葉を言うのかな?”ということしか考えません。言ってしまえば、台本に書かれていることをマイクの前で“そう思いながら言う”という感じです。基本、声も変えないですし、家では声を出して練習するといったこともしません」

――では、台本を読んだ上で、虎杖にはどんな特徴があると感じましたか?

「虎杖はセリフの解釈が広いんですよ。一見素直で真っすぐなキャラクターに見えて、言っていることはとても難しい。そもそも、虎杖が追い求める『正しい死』も難解じゃないですか」

――死生観は答えが出ないものと捉えているところがありますし…。

「それもあって、読み取るのが難しい役であり、難しい作品でもあるという印象です。なので、“どういう理由でこの言葉を言うのかな?”と考え始めると、なかなか答えが出ないんですよ。“どうして?”と自問自答して理由を1個1個付けていくのですが、それがこの作品は特に難しく感じます。これを“役作り”と捉えるならば、そうなのかもしれません」

――主役となるとセリフ量も多いですし、各話の台本読みには相当時間が掛かりそうです。原作を参考にできるのは救いでしょうね。

「いえ、僕は台本と並行して原作を読まないようにしているんです。絵の情報に引きずられてしまうので…。それに、表情と感情がアニメとは一致していないこともありますし、アニメになることで変更点が出てくることもあるので、“原作ではこうだったのにアニメではなんでこうなったんだ?”と考えてしまいそうになるんですよ。それは芝居をする上であまり良くない流れになりそうなので、基本的に読解するために原作を読むことはしませんね」

――ちなみに、先ほど「声を出して練習しない」ともおっしゃっていましたが、それはなぜですか?

「声を出す必要がないと思うんですよ。だって、日常生活で“今日はこれを言おう!”と練習することないじゃないですか?」

――確かにそうですね!

「人前でスピーチをしなければいけないとか、プレゼンをするといった場合は別でしょうけど、そうじゃないので、黙読をして“どういう気持ちでこのセリフを言ったのか”を考えられれば僕的には十分。言い方は何でも良いはずだと思っています」

――ちなみに、以前インタビューさせていただいた際に「アフレコの復習をしている」とお聞きしました。

「ああ、そうでしたか。そんなことを言ってたんだ(笑)」

――というと、今はまたやり方が違うんですね。

「そうですね。もちろんオンエアはチェックしますけど、その場でやったものが全てだし、その場で集中できることが何より大事だから、そこからさらに何かを求める必要はあまりないかなと…。当時は、ガチガチに考えすぎていたのかもしれません。今はもう少し気楽に考えられるようになってきて、それが自分に合っていると思っています」

――では、座長としての意識はいかがですか? 最近、主演作がますます増えている印象ですが、現場での振る舞いで気を付けている部分などあれば教えてください。

「何でしょうね…? 気まずくない空気感を作る、ということでしょうか。シーンによっては気まずい方が良いこともあるでしょうけど、今は特に(コロナウイルス感染対策により)少人数でアフレコをしているので、気まずいとちょっと…(笑)。なので、来てすぐにあいさつを交わすとか、ささいなことですが心掛けるようにしています」

――そういったさりげない気遣いは、現場の皆さんもうれしいでしょうね。ところで、「呪術廻戦」に出てくる“呪霊”とはまた違いますが、“霊”っていると思いますか? 

「いやぁ、それがまったく見ないので、いるのかどうかもよく分からないんですよね(笑)。でも、“いたら楽しいな”と思います」

――“楽しいですか?

「超常現象的なものって、ワクワクするんですよ。分からないから怖くないだけかもしれませんけど…。お化け屋敷もそこまで怖くないんです。驚かされるアトラクションでもあるからビックリはしちゃうけど、だからといって霊的な怖さは感じません」

――何となく、榎木さんらしさを感じるお話ですね。では次に、虎杖と同世代だった頃のことも教えてください。

「当時はどんな人だったかな…? 友達も人並みにいて、それなりに楽しく過ごしていたと思います」

――大学受験をする場合、高校生活の後半はほぼ勉強に割く人もいますよね。

「ああ、それで言うと、僕も受験勉強はしていました。部活に打ち込んでいたので引退するまで全然勉強していなくて、高校3年生の10月くらいから1日7時間くらい勉強して、何とか遅れを取り戻そうとしていましたね。それで、何とか合格できた感じです。たまたま運良く、勉強したところが出てくれたので…」

――すごい集中力ですね!

「でも、“もうちょっと早い段階から勉強に本腰を入れていたら…”とは思いますよ。将来の選択肢も広がっていたかもしれないですし。なので、もしあの頃の自分に声を掛けられるなら、『もっと勉強した方が良いよ』と言いたいです」

――それでも合格したのはすばらしいです! それでは最後に、第2クールの見どころを教えてください。

「今後は呪術高等専門学校の東京校と京都校との交流会が描かれていきます。第1クールにも少し出てきた東堂葵(木村昴)や禪院真依(井上麻里奈)といった京都校の生徒たちが続々登場するので、新たなキャラクターたちがどう活躍するのか注目していただきたいですね! この先も、ぜひご覧ください」

【プロフィール】

榎木淳弥(えのき じゅんや)
10月19日東京都生まれ。てんびん座。A型。1月7日スタートのアニメ「2.43 清陰高校男子バレー部」(フジテレビほか)、「天地創造デザイン部」(TOKYO MXほか)、1月8日スタートの「プレイタの傷」(TBSほか)、1月9日スタートの「はたらく細胞BLACK」(TOKYO MXほか)などに出演。

【作品情報】 

「呪術廻戦」
TBS系
金曜 深夜1:25~1:55

原作は週刊少年ジャンプにて連載中の人気漫画。順平(山谷祥生)を呪いに変えてしまった真人(島﨑信長)にとどめを刺そうとする虎杖(榎木)だったが、真人は体の一部だけになり逃げてしまった。そして、虎杖が通う呪術高等専門学校の東京校と、京都校との交流会が始まり…。

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取材・文/松本まゆげ 撮影/亀井重郎 ヘア&メーク/フリンジ スタイリング/久芳俊夫

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