「ダウンタウン+」の生配信はF1レース!? 松本人志との、あうんの呼吸「西田二郎+」第6回2026/05/22 17:00

「ダウンタウンDX」を20年にわたってけん引し、今は「DOWNTOWN+(ダウンタウンプラス)」で「謎の男」として暗躍する“伝説のテレビマン”西田二郎。テレビの枠を飛び越え、長年苦楽を共にした出演者の素顔や番組の裏側、独自の視点でエンタメの最前線を赤裸々につづる不定期連載「西田二郎+(プラス)」! 今回は「松本人志との生配信秘話」を語る。
今、僕は「DOWNTOWN+」っていう新しい場所で、また制作の現場に復帰しているんですけど、ここの現場、マジですごいんです。例えるなら「F1」のピットを見てるみたい。
今までの僕のテレビ作りって、言うたらキャンピングカーをみんなで手作りしてるような、そんな感覚やったんです。でもここは全然違う。トップスピードですべてが進行していて、WBCのベンチにいるような、各方面のオールスターがそろい踏みしてる感覚ですよ。最初は圧倒されましたね。
僕自身、現場は10年以上のブランクがあったんで、正直不安もありました。でも、「ピッチの目線」で現場を見てたら、なんか見えてきたんです。このF1の高速コースに、僕なりの泥臭いオフロード車で乗り込んでいって、かき回すような立ち回りができるんちゃうかなって。
そんな中で迎えた、11月1日の生配信。最初は松本さんが一人でやるっていう話やったんですけど、松本さんから「二郎も出て」と急に言われたんです。プレッシャー? そりゃありましたよ。でも、僕の返事は食い気味に「やりますよ」でした。
なんでかって言うと、松本さんに「二郎に任せて迷惑かけたかな」なんて、気を遣わせたくなかったから。僕がノリノリで応えることで、松本さんを安心させたかったんです。偉そうに言うと(笑)。
実はあの生配信の1週間前くらいかな、松本さんがみんなでご飯に行こうと言われたんですよ。そこでの会話なんですけど、当日の生配信の具体的な打ち合わせなんて、ほんまに一言もないんですよ。「当日はこんな感じでやろう」とか「こう振るから」なんて、松本さんは絶対言わない。
ただただ、その場でやりとりするだけなんです。松本さんがバンバン振ってきて、僕がそれに返す。でもね、その会話をやっていきながら、松本さんは俺に「どれぐらいまで来ても大丈夫やねん」っていうのを測ってくれてるというか、「気使うなよ」って声を掛けてくれてたんかなあて、後から思ったんですよ。
松本さんも松本さんで、「二郎はどんぐらいまでやったら大丈夫かな」っていう確認もあったかもしれんけど、それ以上に「二郎、そんな緊張せんでええからな」っていうための時間を、わざわざ面白く作ってくれてたんやなって。
そのやりとりがあったおかげでね、11月1日っていうあんな緊張する場所やのに、僕はそこまでガチガチに緊張せんと迎えることができたんです。ほんま、深い気遣いと懐の深さ、優しさはすごいですよね。

テレビの世界って、すぐにテロップで分かりやすい「正解」を出してしまいがちじゃないですか。でも、エンタメの本当の面白さって、そういう正解を出さないグレーな部分、生放送ならではの割り切れない感情にこそあると僕は思ってます。「DOWNTOWN+」の現場は、まさにその正解のない、生の感情がぶつかり合う場所。これからも松本さんとのやりとりの中で、また新しいもんが生まれていくんちゃうかなって、自分でもワクワクしてます。これからも「DOWNTOWN+」を楽しみにしていてください。
【プロフィール】
西田二郎(にしだ じろう)
1965年生まれ。1989年に読売テレビ入社。「11PM」のディレクターを経て、「ダウンタウンDX」のプロデューサーに。2015年に営業局へ異動し、新規事業などを担当。現在は静岡放送(SBS)のCCIO(チーフコンテンツイノベーションオフィサー)を務めるほか、一般社団法人未来のテレビを考える会の代表理事なども務める。
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