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「ダウンタウンDX」から突然の営業異動! 未練のなさとダウンタウンのすごさ「西田二郎+」第2回2026/04/24 17:00

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「ダウンタウンDX」から突然の営業異動! 未練のなさとダウンタウンのすごさ「西田二郎+」第2回

 「ダウンタウンDX」を20年にわたってけん引し、今は「DOWNTOWN+(ダウンタウンプラス)」で「謎の男」として暗躍する“伝説のテレビマン”西田二郎。テレビの枠を飛び越え、長年苦楽を共にした出演者の素顔や番組の裏側、独自の視点でエンタメの最前線を赤裸々につづる不定期連載「西田二郎+(プラス)」! 今回は「突然の営業異動のウラ側」を語る。

 今回は、僕が長年やっていた「ダウンタウンDX」を離れて、営業に異動になったときの話をしようと思います。

 あれはね、ほんま急でしたよ。予鈴とかなんもなし。テレビ局の人事異動って、ときには左遷みたいに扱われることもあるじゃないですか。だから急に制作から営業に行けって言われて、「ええっ、そんなんあんねや」って正直ビックリしましたわ。

 ずっと愛着を持ってやってきて、自分の個性も存分に出せるようになっていた番組からいきなり離れるわけですから、上司に直球で聞いたんです。「これは西田二郎を生かすための愛情ベースの人事ですか? それとも嫌がらせベースですか?」って。そしたら上司が「愛情ベースだ」って言うから、「分かりました、ありがとうございます」と。

 僕はこれを「希望していない転職」と捉えることにしたんです。だって、49歳っていう年齢で、社内とはいえまったく違う職種に転職できるなんて、冷静に考えたらありがたい話じゃないですか。いざ営業に行ってみたら、制作におったら絶対入ってこないような新しい知らない情報がどんどん入ってきて、脳みそが楽しくて仕方なくなって。夏ごろにはもう営業の仕事が充実しすぎて、頭の中フル回転で、「DXのことなんて何も思っていない」状態になっていました(笑)。

 とはいえ、「自分が抜けて、残されたスタッフが悲しむんちゃうか」とか、最初はちょっとは思いましたよ。でもね、営業の仕事が忙しすぎて、自分がやっていた番組を見る暇すらなかったんですわ。

 「西田さんが抜けたら番組が終わってしまうんじゃないか」なんて言ってくれる人もいましたけど、いやいや、そんなわけないやんって。僕の絶対的な力でダウンタウンのお二人やスタッフに言うことを聞かせてたわけじゃないですからね。僕はただ、番組のムードや空気感を演出して企画してきただけなんです。

 そこにダウンタウンっていうめちゃくちゃ強い才能、圧倒的な面白さがあれば、番組の力は勝手に発揮されるんですよ。「自分が抜けたからって、音が鳴らなくなるような楽器じゃない」。僕は誰よりもダウンタウンの力と、残ったスタッフの優秀さを信じていましたから、なんの心配もしていなかったですね。

 そもそも、僕は「ダウンタウンDX」を自分のブランドやとは思っていないんです。あくまで西田二郎っていう人間を知ってもらうきっかけの一つであって、僕の一部でしかない。自分自身を見せ続けて、アップデートしていかないと、時代に取り残されてしまうってずっと思っていましたから。

 それから10年くらいたって、今僕は『DOWNTOWN+』に関わらせてもらってます。世間ではね、「DXが終わるタイミングでプラスが始まるなんて、西田が裏で手を引いてるんちゃうか」なんてあまりにタイミング良すぎて、言う人もおるかもしれませんが、そんなん完全な陰謀論です(笑)。ただの偶然。僕一人の力でそんなでかいこと動かせるわけないじゃないですか(笑)。

 でも、こうやってまた巡り巡って、ダウンタウンの新しいコンテンツを作れる場所にいられるっていうのは、やっぱりうれしいもんですね。

【プロフィール】
西田二郎(にしだ じろう)
1965年生まれ。1989年に読売テレビ入社。「11PM」のディレクターを経て、「ダウンタウンDX」のプロデューサーに。2015年に営業局へ異動し、新規事業などを担当。現在は静岡放送(SBS)のCCIO(チーフコンテンツイノベーションオフィサー)を務めるほか、一般社団法人未来のテレビを考える会の代表理事なども務める。

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