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佐野勇斗☆「就活タイムカプセル」で“未来の自分”と文通ができるようになった就活生を演じる2022/03/23

佐野勇斗☆「就活タイムカプセル」で“未来の自分”と文通ができるようになった就活生を演じる

 あるきっかけから“10年後の自分”と文通できるようになった大学生・拓真が、今の自分・未来の自分と向き合いながら連敗中の就職活動に挑んでいく、ヒューマンドラマ「就活タイムカプセル」。同ドラマが、3月27日の午後2時から放送される(※一部地域を除く)。

主人公の拓真を演じるのは、佐野勇斗。「ドラゴン桜」、「TOKYO MER~走る緊急救命室~」など、数多くのドラマや映画に出演している注目の若手俳優の1人だ。そこで、彼にインタビューし、本作の役を通して感じたことや、現場での裏話などさまざまに語ってもらった。

――今回スペシャルドラマで主演を務めますが、拓真という役をどんなふうに作っていきましたか?

「リハーサルを何度も重ねる中で、プロデューサーさんや監督とたくさん話し合って、細かいところまで拓真を知っていきました。例えば、『学校ではどのぐらいの立ち位置なのか』とか。あとは、台本を読みながら『自信がないんだな』とか、『過去にいろいろなものを抱えているんだな』ということも分かりましたね。不幸な子ども時代を送っていて、そんな自分にコンプレックスがあるからこそ『周りを見返したい』という思いが強くて、お金や地位、名誉のためにいい会社に就職したいんだなという、動機も見えてきました」

――実際に演じてみて、共感する部分はありましたか?

「このドラマは、プロデューサーの戸島さんご自身が就職活動に悩んだ経験をもとに企画されたそうなんです。僕自身、就職活動をしたことはないんですけど、世の中が閉鎖的になってしまった今、将来のことをふと考える機会も結構増えたんです。なので、そういった部分に関しては拓真にすごく共感しましたね」

――演じることで、就活のイメージもよりリアルになりそうですね。

「そうですね。これまでにも、握手会やSNSのコメントとかで、僕のファンの方々から『今、就活中なんです。応援してください!』と言われることはあったので、『大変なんだろうな』とは思っていたんです。ドラマや映画のオーディションに置き換えて『たくさん落ちたら僕だって悔しいもんな』と思ったりして」

佐野勇斗☆「就活タイムカプセル」で“未来の自分”と文通ができるようになった就活生を演じる

――確かに。きっとオーディションも、膨大な数を受けていくつ受かるか…という世界ですもんね。

「その上で、今回就活生の役をやらせていただいて、実際に会社に行って面接をするシーンを撮ってみて。周りが受かっていくのに自分だけが受からないという状況に陥った時…これまでの人生を否定されるような気持ちになったんです。あぁ、本当に大変なんだと、そこで強く実感しました。就活されている皆さんを応援したいという気持ちは、今まで以上に強くなりましたね」

――しかも、今回は10年後の拓真も演じます。

「そうなんです。一つの作品の中で『未来の自分』を演じることが初めてのことだったので、僕の中でも挑戦になりました。僕自身の10年後も分からないのに、どうやって演じるのがいいんだろうって。正直、難しかったですし、稽古でも一番時間をかけてやったところではあります。ただ、『今の自分ができる最大限をやり切って、違和感を与えないようにしよう』というテーマを自分の中で掲げて演じられるようにしました」

――具体的には、どんなことを意識して演じましたか?

「現在の拓真よりは10年多く世の中を見ているので、達観しているだろうなと思っていて。そこは意識しましたね。あと、10年後の拓真は、現在の拓真が悪い方向に進んでしまった時に出てくるんですよ。だから、『この世の中のせいで、自分は不幸なんだ』という雰囲気を出したいなと思っていました。ちょっとやさぐれている感じとか。なので、声のトーンも少し低めの声でゆっくりしゃべってみて…怪しさや“エセ感”が伝わったらいいねという話を監督としましたね」

――ちなみに、佐野さんの中で印象的だったシーンはありますか?

「『後悔しない選択』というセリフがすごく印象に残っています。ある場面で出てくる言葉なんですが、『後悔しない』というのは、僕自身昔から人生のテーマにしている言葉なんです。なので、僕自身にも響きました」

佐野勇斗☆「就活タイムカプセル」で“未来の自分”と文通ができるようになった就活生を演じる

――また、拓真の彼女・理紗役として田辺桃子さんも出演しています。共演してみていかがでしたか?

「田辺さんとはファッションイベントとかでお会いしたことがあるんですが、お芝居をガッツリやるのは初めてでした。撮影で一緒になったのも2~3日くらいだったんですけど、この短い期間の中で本当にたくさんのことを考えてくださって、いろんな提案をしてくださいました。おかげで、拓真と理紗の関係性がよりはっきりと見えてきた気がします。すごくありがたかったです」

――座長として現場で心掛けていた部分がもしあれば伺いたいです。

「そこは、あまり強く意識していなかったですね。ただ、短期間でのハードな撮影だったにもかかわらず、スタッフさんたちとの関係性がすごく良かったんですよ。照明さんや音声さんなんて、めちゃくちゃ盛り上げてくれました」

――なるほど。そもそも現場の雰囲気がとても良かったのですね。佐野さんもそこに寄り添っていたからこそ、より雰囲気が良かったんだろうなと思いますが。

「いえいえ、皆さんのおかげで和気あいあいと楽しみながらやらせてもらいました。そんな中で僕が意識したことといえば、役者として確実にセリフを覚えること。セリフ量が結構あったので、なるべく間違えないようにという思いはかなり強く持っていました」

――タイトなスケジュールでありながら、全員がていねいに仕事をこなせる、すてきな現場だったのですね。ドラマ本編がますます楽しみになりました。

「このドラマは、誰しもが考えるであろう『幸せってなんだろう?』という部分がテーマになっていると思うんです。現代は情報社会で、いろんなものが目まぐるしく変化していきますけど、このドラマを見て一瞬でも立ち止まってもらって、自分の人生を考える時間を持ってもらえたらいいなと思いますね」

佐野勇斗☆「就活タイムカプセル」で“未来の自分”と文通ができるようになった就活生を演じる

――ところで、佐野さんといえばインスタライブも人気ですよね。バズっている、というか。

「えっ、本当ですか?」

――ファンの方たちとすごく自然体なやり取りをされているなと思いますし、皆さんそこが好きなんだろうなと思いますよ。

「大丈夫かなぁ…。ちょっと心配になってきましたけど(笑)、インスタライブはバズらせたいと思ってやっているわけじゃなくて、以前からずっと応援してくれている方、ドラマで僕のことを知って応援してくれている方、みんなに恩返しができればいいなと思って始めました。そこに注目してもらえるなんて予想外ですけど、これからもたくさん恩返しができればいいなって思います」

――すっかり人気俳優ですが…10年前の自分はこの姿を想像できていたと思いますか?

「いやあ、想像は全くつかなかったと思いますよ。10年前って…14歳だし、まだ芸能界をはじめていなかったので」

――では、今の佐野さんが10年後の自分にメッセージを送るとしたら、どんな言葉をかけたいですか?

「まずは、感謝の気持ちを常に持っていて欲しいと伝えたいですね。周りの方々の支えや応援がなかったら、僕は仕事がなかったわけですから。インスタライブだって、ファンの方々の拡散がなければ今ほど注目もされなかったと思うので、特にファンの皆さんに感謝すること。そして、皆さんを楽しませること。このあたりは、10年後の僕にも考え続けてほしいなと思います」

佐野勇斗☆「就活タイムカプセル」で“未来の自分”と文通ができるようになった就活生を演じる

【プロフィール】

佐野勇斗(さの はやと)

1998年3月23日、愛知生まれ。牡羊座。A型。近年の主な出演作は、ドラマ「ドラゴン桜」、「TOKYO MER~走る緊急救命室~」(共に21年)、「真犯人フラグ」(22年)ほか。映画「嘘喰い」が公開中。

【作品情報】

佐野勇斗☆「就活タイムカプセル」で“未来の自分”と文通ができるようになった就活生を演じる

「就活タイムカプセル」
TBS系
3月27日
日曜 後2:00~2:54
※一部地域を除く

佐野勇斗演じる主人公・朝井拓真は、就職活動がうまくいかず絶望していた時に半同棲中の彼女・理紗(田辺桃子)や幼なじみの英一(伊島空)と真美子(高月彩良)に連れ出され、10年前に埋めたタイムカプセルを掘り起こすことに。そこには純粋な夢を思い描く過去の自分からの手紙が。理想と現実のギャップに打ちひしがれた拓真は…。

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取材・文/松本まゆげ 撮影/藤木裕之 ヘア&メーク/望月光 スタイリング/伊藤省吾(sitor)



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