「VIVANT」「Tシャツが乾くまで」が上位で激突! 2026年夏ドラマランキング2026/10/29 10:00

毎回好評をいただいている恒例のドラマ振り返り特集。今回は2026年7月クールの“夏ドラマ”を掘り下げていく。人気作、話題作がひしめいたこの夏、視聴者に最も注目されたドラマは何だったのか?
まずは、関東196万台を超えるレグザの視聴データをもとに「リアルタイム視聴」とタイムシフトを利用した「見逃し視聴」を含む「録画再生」の合算で集計した「放送回ランキング ベスト20」を見ていこう(朝ドラや夜ドラ等の帯ドラマ、および大河ドラマは除いている)。ポイントは1位を100とした場合の割合である(以下同)。

この夏、最も大きな注目を集めたドラマと言えば、やはりTBS日曜劇場「VIVANT」であろう。初回が「第11話」として放送されるなど、3年前に大ヒットを記録した第1シーズンの続編としての側面を強調。同時に、異例の2クール連続で放送されることも発表された。3か月のクールごとにドラマを総括しているこの「ドラマランキング」に2クール放送の「VIVANT」を加えることに議論の余地はあるが、逆に「VIVANT」抜きでこの夏のドラマを語る方が不自然なので、今回は集計に加えている。
ということで、「放送回ランキング」は「VIVANT」第2シーズンの前半、アジア大会中継で放送休止されるまでの11話~18話までが上位を独占した。「第11話」というナンバリングにふさわしく、3年の年月を感じさせない緊張感のまま、前回の続きからスタート。物語のスケールはもちろん、前作のキャスト陣がほぼ続投する中、舞台、キャストにおいても、さらにワールドワイドな広がりを見せて、毎週、手に汗握る展開が繰り広げられている。

全話とも、連続ドラマとしては破格の高ポイントを記録しているが、特に第2シーズン初回となった「第11話」のポイントは突出しており、視聴者の続編への期待の大きさが分かる。しかしその一方で、それ以降の放送回が一度も「第11話」の初回ポイントを上回っていないというところが、3年前の第1シーズンとの最も大きな違いということになるだろう(ドラマの事前情報を完全に伏せた「VIVANT」第1シーズンは初回のポイントが比較的低く、回を追うごとにポイントを上げることで大きなヒットにつながった)。
そして「VIVANT」からは少し水をあけられているものの、第9位~18位までを独占して存在感を示したのが、「Tシャツが乾くまで」(TBS系)。SNS等での注目度が非常に高く、夏クールを代表するドラマだったといえる。
何より特筆すべきは、初回から最終話まで一度も前回のポイントを下回らず、右肩上がりを保ったことだ。脚本家・生方美久のTBS初登板や、蒼井優の18年ぶり地上波連ドラ主演など事前の話題にも事欠かず、初回から好調な数字を出していただけに、最後まで伸び続けたことには大きな価値がある。
基本的には2組の夫婦を軸とした小さな物語なのだが、サプライズと回収を繰り返しながら、視聴者を不安定なポジションに置き続けるサスペンスフルなドラマだった。舞台は日常生活にありながらも考察ドラマの要素が強く、1話から「不倫? 事故? 失踪?」という入口が興味を引いた。
次々立ち現れる夫婦間の秘密や親子関係のキズが妙にリアルで、謎が明かされるごとに過去へ過去へと物語が広がっていく展開が最後まで視聴者を引き付けたといえるだろう。何よりもキャスティングが絶妙で、謎を増幅させていくのに適役の演者がそろっていた。
「Tシャツが乾くまで」平均視聴ランキングで大健闘
続いて「平均視聴ランキングベスト20」を見ていこう。各作品のリアルタイム視聴と見逃し・録画再生の合算ポイントから全話平均を集計し、高い順に並べたランキングである(「VIVANT」も11話~18話までの平均という形でランキングに加えている)。

1位は断トツで「VIVANT」第2シーズン(の前半)。2位は「Tシャツが乾くまで」。「VIVANT」とは相応の差があるが、3位以下には大きな差をつけている。
そしてこの夏はテレビ朝日の三つのドラマが健闘した。木曜9時の趣里主演「大空港~GATE24~」が3位、水曜9時の大森南朋、相葉雅紀、松下奈緒トリプル主演「大追跡~警視庁SSBC強行犯係~Season2」が5位、火曜9時の今田美桜主演「クロスロード~救命救急の約束~」が7位。

警察もの、医療ものなど、得意とするジャンルドラマで手堅くポイントを固める手腕はさすが。特に「大空港~GATE24~」は“入管”と“税関”が複雑に絡み合う入国審査の現場を舞台にするという視点がユニークだった。趣里が演じた主人公・森万智は、旅行者が持っている“モノ”から違和感や真実を見抜いていくキャラクターが魅力的で、今後のシリーズ化にも期待が膨らむ。

4位につけたのは日本テレビの「告白-25年目の秘密-」。ミステリー作品が多かった夏ドラマの中でもひときわ異彩を放っていた。何より、主人公・爽太を演じた松村北斗の演技が秀逸で、純粋さと不気味さが入り混じる中に宿る、得も言われぬ存在感は見事。後味の爽やかさも格別で、まさに松村の代表作の一つとなったと言っても過言ではないだろう。松村が所属するSixTONESの「マイオンリー」が、ドラマの主題歌として世界観を見事に彩っていたのも特徴的だ。
満足度ではトップ10に5作の深夜ドラマがランクイン
最後に「最終回継続率ランキングベスト10」を発表する。最終回のポイントを初回ポイントで割った数値によるランキングで、継続率が高い(=初回に比べて最終回の数値が高い)ということは作品内容に対する満足度が高い傾向があるのでは、という仮説に基づいた検証である(まだ最終回を迎えていない「VIVANT」は対象外としている)。

最終回継続率が100%を超えた(=最終回のポイントが初回を上回った)ドラマは全部で6本。そのうち、4位「大追跡~警視庁SSBC強行犯係~Season2」、5位「大空港~GATE24~」、6位「告白-25年目の秘密-」の3作は初回と最終回がほぼ同ポイントという状況に過ぎず、夏ドラマ全体としては停滞傾向にあったと言わざるを得ない。
そんな中、突出した継続率をマークしたのが「Tシャツが乾くまで」である。前述のように初回から最終回まですべての回でポイントを上げ続けて、最終的に150%という圧倒的な継続率を記録した。平均値でも実質的な首位を獲得しており、「Tシャツが乾くまで」がこの夏の覇権ドラマだったと言っていいだろう。

それ以外に継続率で上位に入っているのは深夜ドラマの2本。2位は、森迫永依、前田公輝主演「もう1度夫婦になりますか?~カモフラージュ夫婦~」(日本テレビ系)。深夜定番の不倫ドラマと思いきや、後半のオリジナリティーあふれる展開にいい意味で予想を裏切られた。テイストが変わる節目の6話にも一つピークが来ており、まさに視聴者の満足度が反映されたポイント推移で、納得の継続率2位である。
3位の「デス(青春)ゲーム」はテレビ朝日「ドラドラ大作戦」枠の一作。櫻坂46・山崎天主演の全4話ドラマで、初回のポイントの低さが好順位につながった。ただのデスゲームではなく、学園・青春要素が詰まった、公式が記載する“最も切ない”デスゲームという物語がこの数字につながったようだ。
秋ドラマも大作や話題作が数多く、早くも注目を集めている。夏に絶好調だった「VIVANT」もクライマックスに突入するということで、ドラマ好きには楽しみが続く。次回のドラマ振り返り特集も楽しみにしてほしい。
文/武内朗
提供/TVS REGZA株式会社
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