「GIFT」「田鎖ブラザーズ」など王者TBSの3作が上位独占!【2026春ドラマランキング】2026/07/30 10:00

今回は恒例の春ドラマ分析企画。関東190万台を超えるレグザの視聴データをもとに、2026年4月クールの「春ドラマランキング」を発表する。この春、視聴者に最も愛されたのは一体どの作品だったのか?
後ほど平均視聴ランキング、継続視聴ランキングも発表するが、まずは「リアルタイム視聴」とタイムシフトを利用した「見逃し視聴」や後日再生視聴を含む「録画視聴」の合算による「放送回ランキング」のベスト20を見ていこう(朝ドラや夜ドラ等の帯ドラマ、および大河ドラマは除いている)。ポイントは1位を100とした場合の割合である(以下同)。

トップは、堤真一主演のTBS系日曜劇場「GIFT」の第1話。「GIFT」はベスト10中8本を占めたほか、全10回すべてをベスト20内にランクインさせており、まさに完勝である。そして6位の第1話、13位の最終話など3本をベスト20に入れた火曜ドラマ「時すでにおスシ!?」、10位の第1話をはじめ6本がランクインした金曜ドラマ「田鎖ブラザーズ」と、ベスト20のうち19本をTBSの3ドラマが占め、久々に王者TBSの貫禄を見せるチャートアクションとなった。
TBS以外で唯一ランクインしたのが、18位の「月夜行路-答えは名作の中に-」(日本テレビ系)。波瑠と麻生久美子のコンビが文学の知識で真相に迫る異色ミステリーで、第1話が孤軍奮闘、一矢を報いた形だ。
春ドラの平均視聴ランキングでもTBSが存在感をみせる
続いて「平均視聴ランキング ベスト20」を見ていただこう。リアルタイム視聴と見逃し視聴の合算ポイントの全話平均を集計し、高い順に並べたランキングである。

TBSの3ドラマがベスト3を独占。首位はもちろん「GIFT」。堤演じる孤高の宇宙物理学者が車いすラグビーの弱小チームと出会い、コーチとなって選手や仲間たちと共に成長していく物語。山田裕貴、本田響矢といった人気俳優たちが生身の体でぶつかり合う車いすラグビーの迫力が何よりすごくて、感動的なドラマがいくつも生まれた。最終2話の展開も衝撃的だった。

2位は、岡田将生と染谷将太が両親を殺された兄弟として火花を散らし、執念で犯人に迫るサスペンスミステリー「田鎖ブラザーズ」。こちらも最後まで考察熱が絶えず、含みを持って終わりを迎えた最終回後もSNSがにぎわっていた。
そして2位と僅差の3位が、永作博美主演の「時すでにおスシ!?」。“鮨アカデミー”という新たな題材の中に、日常の小さな挑戦、悩みや喜びを端正に描いた兵藤るりの脚本が見事。前クール(冬ドラマ)の「リブート」から一転、コミカルな味わいを見せた松山ケンイチの演技も見どころの一つだった(松山は今クールも「Tシャツが乾くまで」に出ており、3期連続でTBSドラマに出演中だ)。
4位以下に触れる前に、ここで「初回ベスト10」と「最終回ベスト10」の表を見ていただきたい。各ドラマの第1話と最終話、それぞれの放送回別ランキング。どのクールでも、初回と最終回で上位の顔ぶれは変わるものだが、これだけ大きく順位が入れ替わるケースは珍しい。

TBSの“ベスト3”はほぼ変わらないが、高橋一生が見事な2役を演じた「リボーン~最後のヒーロー」(テレビ朝日系)が8位から4位、「料理+恋愛+ファンタジー」のバランスが好評だった「今夜、秘密のキッチンで」(フジテレビ系)が10位から8位に上昇。「銀河の一票」(フジテレビ系)、「10回切って倒れない木はない」(日本テレビ系)、「夫婦別姓刑事」(フジテレビ系)が圏外から上がってきている。
日本テレビは「月夜行路」が安定した強さを発揮した一方、「10回切って倒れない木はない」が最終回でポイントを上げた。テレビ朝日では、「リボーン」が最終回で上位に食い込んだほか、「未解決の女 警視庁文書捜査官 Season3」が好調をキープした。

一方フジテレビは、「銀河の一票」と「今夜、秘密のキッチンで」が最終回で上位に進出。どちらも内容が支持されたゆえと言っていい結果だろう。特に、リアルかつスピーディーに都知事選を描いた「銀河の一票」は、スナックのママが元政治家秘書と二人三脚で都知事を目指すという、女性の生き方に焦点を当てた物語で支持を集めた。各キャラクターの魅力に加え、毎回パンチラインが登場する密度の濃い展開でドラマファンをうならせた。
あらためて「平均視聴ランキング ベスト20」を見てみると、「GIFT」「時すでにおスシ!?」「銀河の一票」以外は、考察系のサスペンスやミステリー文脈のドラマが多く上位を占めた。逆に「タツキ先生は甘すぎる!」「サバ缶、宇宙へ行く」といった期待を集めたヒューマンドラマが苦戦したクールとなった。また、18位に深夜ドラマ「余命3ヶ月のサレ夫」(テレビ朝日系)が食い込んでいるのも快挙といえる。
テレ東の深夜ドラマが高い満足度を獲得!
最後に「最終回継続率ランキング ベスト10」。最終回のポイントを初回ポイントで割った数値によるランキングで、継続率が高い(=初回に比べて最終回の数値が高い)ということは、作品内容に対する満足度が高い傾向があるのでは、という仮説に基づいた検証である。

最終回継続率が100%を超えた(=最終回のポイントが初回を上回った)ドラマは全部で6本。2位「銀河の一票」、4位「リボーン」、6位「10回切って倒れない木はない」は、最終回の終わり方を見ても納得のランクイン。3位の「まぐだら屋のマリア」は、2025年にNHK BSやNHK BSプレミアム4Kで放送されていた前後編のドラマを、NHK総合で4回に分けて初放送したものだ。

そして、テレ東系で放送された宮澤エマ主演「産まない女はダメですか? DINKsのトツキトオカ」が、深夜ドラマ枠ながら堂々の首位を獲得。コミック原作だが、リアルなテーマ設定と見せかけて、どんどんディープな狂気ドラマになっていく展開が絶妙で、継続率120%もうなずける。絶好調の宮澤をはじめ、浅香航大(怪演)、北山宏光、秋元真夏などキャスト陣もよかった。
5位「余命3ヶ月のサレ夫」も、「よくぞこの役を引き受けた」と評されるほどに振り切った桜井日奈子を筆頭に、白洲迅、庄司浩平ら豪華キャストが“ぶっ飛んだ”物語を果敢に演じて、単なる不倫ドラマを越えたスカッとする復讐(ふくしゅう)劇と話題になった。思い切った振り切り方に今後の深夜ドラマの可能性を感じさせた。
7月クールの夏ドラマも既にスタートして話題を集めている。近年は制作本数も増え、ジャンルもバラエティーに富んでいて、ドラマファンは楽しみが絶えない。なにより、質の高い作品や話題作が数多く登場することがシーンの活況につながる。引き続き注目していきたい。
文/武内朗
提供/TVS REGZA株式会社
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